10年後産まれてくる子供たちへ

#未来のためにできること

 僕が産まれてからずっと日本は悪化の一途を進んできた。少なくとも僕はそう確信している。勿論VCは政府に応援され、新しいモノづくりの形は増えている。
 しかし最も肝心ともいえる「既存の働き手への支援」がめっぽう弱い。特に『性風俗産業分野』だ。

 性風俗産業は社会からの圧倒的な搾取により日々その地位を追われている。従業員はお客様から下に見られ、セクハラされ、罵声を浴びながら生きている。
 元より性風俗産業に従事する者の中で自らの意思で働く者はそう多く無い。金に困窮し仕方なく体を売る者。友人の誘いが断れず体を売る学生。先輩の命令に逆らえず体を売るさらに幼い学生。

 格差の拡大は性産業従事者を増やす。行政の支援の行き届かない団地等ではSNSの影響もあり高価な装飾品を求め、地域コミュニティ単位で金策が行われる。小さなコミュニティで稼ぐ手段は盗みや不良行為。そして売春だ。特に若者の肉体は法律で禁止され、高値がつく。そうして先輩から受け継がれた紹介制性風俗産業がその土地のコミュニティで行われる。そして大人になれば満足な教育も受けていない為、今まで同様の仕事を続けなければならなくなる。つまり幼い頃から将来の筋道が産まれた場所により必然的に決まってしまうのだ。しかし近年その有限な若者の肉体が価値を失い、若年化する傾向にある。それが性風俗産業の衰退とトー横だ。

 格差拡大により団地の周囲に住む労働者が収入を切り詰めてまで女性を買えなくなり、地域コミュニティは稼ぎの柱を失うことになる。体で稼いでいた若者は稼げなくなれば都市に出る。しかし今まで曲がりなりにもそうした若者を支援していた性風俗産業は衰退し、彼女らは道に立ち、スマホ片手に体を売る方法を探る。しかし市場を破壊して林立する個人は誰にも守られず、足元を見られ、体を壊してすぐに行き詰まる。そして都市コミュニティであるトー横へ行き着く。犯罪行為を行った若者は罪の意識から社会制度への信頼も低く、救済することさえ出来ない。摘発された若者は保護され、強制送還され、再度地域コミュニティに吸収される。

 この記事の要点は「格差拡大により引き起こされる若者の消費」である。SDGsにある通り、健康と福祉を、教育を、ジェンダー平等を、性風俗産業の基盤を、不平等是正を。10年後産まれてくる子供たちをどうかよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?