アイスマッサージにちょっとした工夫を…
口腔内を刺激して嚥下反射を誘発させるアイスマッサージ。ちょっとした工夫で、色んなリハビリテーションに波及します。
1.アイスマッサージとは
アイスマッサージとは、凍らせた綿棒などに水を含ませ、嚥下反射が誘発される場所(前口蓋弓や軟口蓋、奥舌)の表面を軽く2~3秒刺激して、嚥下反射を誘発させるものです。2~3秒刺激して、口を閉じて嚥下反射を促すことを数回繰り返します。
2.アイス棒の作り方
ご自宅で使用される場合、手軽に手に入るものでアイスマッサージ専用のアイス棒を作るのが良いと思います。今回、私が使用したものは口腔ケア綿棒。近所の薬局で販売されていました。
個包装になっているもので、少し柄が長く、綿棒部分に水分を含ませて凍らせて作ることができます。
3.アイス棒の工夫
アイス棒を作る際、本来、綿棒に水分を含ませて作りますが、使用する水分を工夫してみるのも良いと思います。
例えば、レモン水。酸味があって、唾液がより出やすくなるような気がしませんか?コーヒーは綿棒に含ませている最中から良い香りがしてきて、味覚だけでなく嗅覚も刺激されます。他にもジュースなど、使用する方の嗜好に合わせたもので作るのも良いかもしれません。
4.アイスマッサージの工夫
アイスマッサージは本来、嚥下反射を誘発させるための訓練の1つではありますが、経管栄養により口から食事を摂っておられない方にとっては、味や香りを楽しむ貴重な機会にもなります。その方の好きな飲み物でアイス棒を作り、味や香りを楽しんでいただくことも良いのではないでしょうか?
また、どの味の物を使うかを選んでいただくことも選択の機会を作ることになります。さらに、自分でアイス棒を持って口元に運んでいただくことも腕の運動になったり、歯磨きなどをご自身で行っていただくための前段階としてのリハビリテーションにもなると思います。
ちょっとした工夫で楽しめると良いですね。
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