鳴らせ人柱 DIYイヤホンという選択肢
書出としては非常につまらないのですが、いよいよ不穏な空気感が感じられる2020年3月末。
開き直って家で時間を潰せる趣味というと『クリエイティブ』が考えられるわけですが、クリエイティブといってもハードとソフトがありますね。
DTMなどは完成するものはソフトですが、形のあるハードを作るというのも楽しいものです。
さてしかし、何をするにも高いレベルの技量と知識が求められます。クリエイティブはそんなに簡単じゃないというのが持論です。ただし、だからといって止める必要もなくてですね。
最近イヤホンに凝っていますが、イヤホンはいわゆるカスタムIEMという物があります。オーダーメイドイヤホンですね。当然ですが大変高価で、比較的手頃なものでも10万円程度します。
そうそう手が出るものではありません。正直、10万円あれば先にシンセやパソコンを買います。しかしカッコいいんですよね、カスタムIEM。
なんとかならないかと調べてみると、世の中にはイヤホンを自作している方が一定数いらっしゃるようです。なるほど、それならもう自作(あるいは魔改造)してしまいましょう。
しかし、いきなり高価なパーツを買い揃えて挫折すると財布が困ります。そこで、失敗しても傷の浅いあたりから始めます。国内最大手100円均一ショップでイヤホンを買ってみました。
100均イヤホンなんて最後に買ったのはいつだったかと記憶も定かではありませんが、最後に買った時は当然まともな音が鳴らなかったと思います。しかし今ならどうなのか。まずは100均イヤホンをレビューしてみましょう。非常にニッチな内容だという自負はありますので、文字通り暇つぶしにご覧下さい。
購入したイヤホンは5つ。それぞれ100円が3つ、200円が1つ、300円が1つです。これを順に見ていきます。なお、音質などはあくまで100円均一のイヤホンであるという前提でのレビューとします。
①STEREO EARPHONE ZIPPER TYPE PASTEL
高音:★☆☆☆☆
中音:★★☆☆☆
低音:★☆☆☆☆
解像度:★☆☆☆☆
奥行き:★☆☆☆☆
周波数帯 20Hz〜20,000Hz
インピーダンス 32Ω
ケーブル長 1m
価格 100円
製品名がわかりづらいというか、全くわからないのがこういった製品の困る部分ですが、見つけた中では最も変わり種。なんと、ケーブルがジッパーになっています。発想は良いです。デザイン的にも可愛らしいです。
音としては、低域は全く鳴りません。別の曲レベルです。典型的な100円イヤホンという感覚です。アイディアは面白いのでどこかのオーディオメーカーさんに(主にケーブルを)開発してもらいたいような気もします。
②Hanging Earbud phones
高音:★☆☆☆☆
中音:★☆☆☆☆
低音:★☆☆☆☆
解像度:★☆☆☆☆
奥行き:★☆☆☆☆
周波数帯 20Hz〜20,000Hz
インピーダンス 32Ω
音圧感度 112±3dB
定格入力 0.5W
最大許容入力 1W
ケーブル長 1.2m
価格 100円
スペックの説明が100円イヤホンとしては随分丁寧に記載してありました。『100円でshure掛け(っぽい事)が出来るのか!』と思い買ってみましたが、一言で言うなら装着感が最悪です。下の写真を撮った直後に耳に掛ける部分をハサミで切り落としました。それでも装着感は今ひとつです。
ものすごくボーカルが籠ります。そういう種類のエフェクトかというくらい籠ります。DJミキサーで再現するとすれば下のEQポジションが近いかと思います。
画像ではわかりづらいですがCRUSHをかけています。残念ながらイヤホンとしてはちょっと褒めるところがありません。
③STEREO EARPHONE
高音:★★☆☆☆
中音:★★☆☆☆
低音:★★☆☆☆
解像度:★☆☆☆☆
奥行き:★☆☆☆☆
周波数帯 不明(記載なし)
インピーダンス 不明(記載なし)
ケーブル長 1m
価格 100円
100円のイヤホンの中では最もイヤホンらしいビジュアルの機種です。なるほど、100円のイヤホンとしては一番マシでした。
装着感も100円としては悪くありません。音質も上記の2機種に比べればマシです。比較的フラットな音作りです。ただ、やはりノイズが酷く、まともにリスニングできるレベルには至っていないという感想です。
④Metalic Rainbow Color EARPHONES
高音:★☆☆☆☆
中音:★☆☆☆☆
低音:★☆☆☆☆
解像度:★☆☆☆☆
奥行き:★☆☆☆☆
周波数帯 不明(記載なし)
インピーダンス 不明(記載なし)
ケーブル長 1.2m
価格 200円
こちらは200円の(100均としては)ちょっと高級なイヤホンです。残念ながら音としては褒める要素が全くありません。
星型のハウジングにキラキラのピンクのケーブルと、デザインには凝っています。マイク付きという部分もアピールポイントかもしれませんが、この音質では果たして通話も出来るかどうか疑わしいように思います。
⑤HQ-005
高音:★★☆☆☆
中音:★★★☆☆
低音:★★★☆☆
解像度:★★☆☆☆
奥行き:★★☆☆☆
周波数帯 20〜20,000Hz
インピーダンス 32Ω
ケーブル長 1.2m
価格 300円
唯一製品名らしき記載があったイヤホンです。100均としては高級モデルにあたる300円の価格でした。パッケージも唯一箱に入ったパッケージで高級感があります。高音質やHIGH QUALITYの文字が並びますが、さて実際のところ、この機種はマトモでした。
ハウジングもメタルで高級感があります。音はどちらかといえばドンシャリで全体的に籠りますが、上記の4機種とは比較にならないほどマトモです。ベースはかなり派手に鳴りますね。ちょっとblue ever blueの868Bに近い鳴り方のように感じます。下手な2000円くらいのイヤホンなら同等のレベルにあるかもしれません。ちょっと驚きました。
300円のイヤホンについてはこのままでも使えなくはないかもしれませんが、これらのイヤホンを使って自作イヤホンの道を歩いてみましょう。不定期かつ投げ出すかもしれませんが、時々お付き合いいただければ嬉しいです。
それでは、次回またよろしくお願いします!
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