見出し画像

#10【History】2枚使いと風呂場

すっかりマンタンヤの常連になった私は、Mammyの紹介で奈良の地元のDJとも知り合う機会が増えてきました。

自分は、R&BのDJになるべく、歌物を集めていましたが、お店には、Hip Hopを主とするDJの方が多く、たまに視聴がてらお店でのプレーを聴くこともありました。

Hip HopのDJは、スクラッチのスキルが高く、DJを始める前に想像していたDJ像そのものでした。
当時は、DJブースの前でプレーを見させてもらい、何とかそのスキルを盗もうと必死でした。

ある日、Mammyから1枚のレコードを推薦してもらいました。
それが、こちらのレコードです。

Janet Jacksonのこの曲は、Joni MitchellのBig Yellow Taxiをサンプリングした曲で、ドラマティックかつカッコ良さがある使いやすい曲ですね。

フィーチャリングが、A Tribe Called QuestのQ-Tipということで、歌物のヒップホップからも繋ぎやすく、今でもかける曲の一つですね。

曲調もスネアが効いていて、音がはっきりしていることもあり、スネアの音でスクラッチをして2枚使いをするということで、進めてもらった1枚です。

当時は、今みたいにPCでDJすることができなかったというより、PCですら普及していなかったので、2枚使いをするには、レコードを2枚購入する必要がり、高校生の自分にとっては、大きな出費でした。
どうしても、2枚使いを練習したかった自分は、この曲を2枚購入して自宅で練習に励むことになります。

家に帰って、2枚使いの練習に励む私ですが、ある日練習をと思って、DJブースに立ったら、何故かレコードが曲がっており、針とびがひどい状態に。。

おそらく、夏の暑いところに立てて置いておいたせいか、曲がっていました。

これはと思い、どうにか修正を考えました。
熱で曲がったものだから熱を与えて修正をと思い、まずはドライヤーを当てて曲がった部分を柔らかくします。

しかし、熱が集中的に伝わるため、余計に歪な形になってしましました。

次に試したこと。

ゆっくり熱を与えて全般的に修正をしようということで、レコード盤と一緒に風呂に入ることに。

いつも通り、風呂場で体を洗い、湯船にレコードと共に浸かります。
レコード盤をお尻に敷いて水平になることを願いしばらく経過。

結果的に。。。。大失敗ということで、部屋に戻って力技でグネグネ元に戻そうとレコード盤を曲げていると・・・

「バキッ!!」

と割れて修復不可の状態になりました。

結局、アメ村に行き、同じレコードを探してもう1枚購入することになり、努力は無駄に終わってしまいました。

今考えれば、当たり前にレコードを元に戻すことは難しく、上から圧力をしばらくかけて直せば良かったのですが、当時はまだレコードをそんなに持っていなかったことと、すぐに練習したい気持ちが先走っていたこともあります。

まぁ〜、高校生の自分としては、苦い思い出ですが、DJに打ち込んでR&BのDJでもスクラッチや2枚使いをしたかったというのが当時の熱意ですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?