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SaaSの大型商談の裏ではプリセールスエンジニアが必ず大活躍しているという話(その1)

今回のnoteは、日本のSaaSの発展のために必ず必要となるキーマンであるプリセールスエンジニアにスポットを当てて行こうと思います。

私自身もSaaSの営業として、大型の商談を受注することが何度かありましたが、その全てにおいてもれなく、プリセールスエンジニアの方々の超絶なサポートを頂いております。

日本のSaaSにおいては営業のテクニックのようなものは情報過多になるレベルで氾濫しています。
しかし、そんな小手先のテクニックよりも、プリセールスエンジニアという職種の採用と強化をするほうが本質的な営業チームの強化になり、ひいてはカスタマーサクセスにつながると感じています。

また、プリセールスエンジニアをチームとして強化している会社もかなり少数のため、ぜひ多くの会社においてプリセールスエンジニアの重要性を理解いただきたいなと思い、久しぶりのnoteを書いていきます。

今回のnoteを書くに当たって、過去に実際に一緒に仕事をさせていただいた超絶優秀なプリセールスエンジニアの方にインタビューをしておりますので、前半はプリセールスエンジニアの解説、後半はその方々の回答という形で書いていきます。

プリセールスエンジニアの呼び名

日系SaaSにおいては、そもそもジョブロールとして準備すらされていないプリセールスエンジニアですが、多くの海外SaaS企業では明確にチームとして存在していることが多いです。
呼称としては、プリセールス、セールスエンジニア、セールスコンサルタントなどと言われることが多いのですが、以降SEで統一して行こうと思います。
(SIerのシステムエンジニアとは異なるので、それと区別しています。)

SEは何をしてくれる人?

主に以下をメインで担務しています。

  • 個別商談の技術的なフォロー(点でのフォロー)

  • 営業チームの技術面のイネーブルメント(面でのフォロー)

  • 受注後の構築やサクセスチームへの情報連携

  • 最新技術のキャッチアップ(超重要)

  • 多くの場合、営業チームの成績がSEの成績にもなる

つまり、営業だけでは解決が難しい要件が発生した場合に登場するスペシャリストであると思っていただけると一番イメージがしやすいと思います。

The Modelの図で表現すると、このようになります。(The Modelの本家の図にSEが書いてないことに違和感を持つ方は仲良くなれそうですw)

それ営業にやらせれば良くない?

多くのSaaSの営業の責任者の方や、経営者の方とお話すると、「それ、営業がやれば良いんじゃね?」とおっしゃる方が多いです。

技術的な面のキャッチアップをして、テックな話も大歓迎な営業だった私の意見としては、明確にNoです。

それ営業にやらせればよくね?というのは一番危険で、
じゃあインサイドセールスはなぜ分業させるの?サクセスも営業の担務じゃね?って話です。

「突くぜ核心」的に誤解を恐れずに言うと、
営業は猪突猛進型が圧倒的に多く、どんなベテランであってもバラ色のメガネというフィルターを通して商談を見ています。(そのくらいのパッションを持っている人が活躍できるのも事実です。)
それをわかった上で、
SEはあえて俯瞰的かつ冷静に判断をする人が活躍しています。

いわば、もう別の指向性で動いている人と考えたほうが良いと思います。
ですので、営業とSEがタッグで動くことで、リスクを低減し、商談を前にすすめることが重要だと言えます。

具体的な数字はかけませんが、前職でSEが関与した商談と、それ以外の商談の比較があり、
金額、利用開始までの速さ、トラブル率の低さ、
言うまでもなくSEが関与した商談のほうが良い数字でした。

ざっと簡単にSEについて解説をしましたので、ここからは私が大変お世話になり、良いタッグとしておんぶに抱っこで一緒にお仕事させていただいたSEの方々のインタビューを書いていきます。

お世話になったSEの方々のインタビュー

で、営業なの?エンジニアなの?

「社内からは営業チームのメンバーとして認識されているが、お客様からは、エンジニア(営業ではない)だと認識される人になれるように心がけている」

営業との役割分担で心がけていることは?

あくまで、商談のオーナーシップは営業が持つべきだけど、技術的な要件は逆にすべてSEが受けるようにしている。
少し技術好きな営業がお客様の質問に回答しようとしていたら、あえて営業を止めて、自分から話すというのも、重要なSEのスキルだと思っている。

どんな優秀な営業でも、プラス思考すぎるところがあって、あえてリスクであったりネガティブな捉え方をするのもスキル。
野村監督が、
「ピッチャーは常にプラス思考だからキャッチャーはあえてマイナス思考にするべき。プラスとマイナスだからバッテリーっていうんだよ」
と言っていたけど、それをイメージして、営業はピッチャー、SEはキャッチャーになれるように意識をしている。

SEは嫌味っぽいこと言ったりするけど、どんな時も商談を獲得する意識をもってるし、営業の味方だから、嫌いにならないでねw

最新技術のキャッチアップって大変じゃないですか?

自社製品のアップデートだけでなく、ITのトレンドも含めて、毎日ニュースをチェックするのと同じ感覚でやっているし、楽しいと思っている。
むしろ、これを苦に思うならSEは向いていない。
ライフワークであり、趣味でもあるし、そう思える人はSEに向いていると思う。

SEの血がたぎる瞬間って?

デモやプレゼンが刺さるってよりも、デモやプレゼンを通じて、実際に出来るんだと思ってもらえて信用してもらえた瞬間に血がたぎるかなぁ。
いわば、お客様自身が言っている過大表現をデモを通じて事実に出来た瞬間とか、最高だよね。

デモを作っているときに、お客様から説明を受けた内容を作っていくんだけど、「あれ、こういう観点、僕だったらほしいな〜」とか、そういう要素は必ず仕込んで行くようにするんだよね〜。で、それをお客様に見てもらって、合ってることもあれば合っていないこともあるんだけど、どちらにせよ、「そこまでうちの会社のこと考えてくれたんですね」って思ってもらえる瞬間とか、SE冥利に尽きるよね〜

他にも多くの質問をさせていただいたのですが、今回は第一弾ということで、ご要望があれば続編を書いていきます。

日本のSaaSにはSEが足りていない!!(こんな人が向いている)

以下の様な経験がある方は特に向いているかもしれません。

  • 業務コンサルだけど、営業っぽいことが好き

  • SIerのSEだけど、お客様と話すのが好き

  • SIerの営業だけど、技術に興味がある

  • マイクラとかSRGが好き(デモ作成にめっちゃ向いている)

  • SaaSのカスタマーサクセスだけど、営業段階に興味がある

日本のSaaSにはSEが足りていません。
上記のようなお仕事に興味がある方がいらっしゃれば、お気軽にご連絡ください。弊社は現在、SEの募集をしていないため、フラットにキャリアのご相談をさせていただきます!

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SaaSの営業×サブスクリプションの本質の正しい情報を書いていこうと思います! サポートいただけたら、リサーチ費用に充てたいと思います。 他にもHIPHOP好きな人と仲良くできると嬉しいです。