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タンスに缶ビール

コロナ禍で「おウチ時間」が増え、断捨離を始めた妻が、
タンスの奥の方から袋に包まれた缶ビールを見つけた。

うちには、
タンスの奥にビールを隠すような人は私しかいない。

いつ隠したのか、全く記憶にない。
断酒をして8年以上になるので、少なくとも8年以上前
のことであることは確かである。

「酒が切れた時のために」と、酔っぱらった頭で考えついた
隠し場所がタンスの中だった、
ということだ。

「アル中あるある」の一つに、
隠れて飲むために隠した酒の隠し場所を忘れてしまう。
といふ、笑い話のようなホントの話があるが、
私の場合は、「隠した事実そのもの」まで忘れてしまて
いたやうである。

アルコール依存症は10年単位で飲んだりやめたり入院したり
と、長期間にわたる闘病を強いられる病気なので、この類の
ネタには本当に事欠かない。

第3者から見ると、実に滑稽に見えることだろう。

今回、その滑稽なネタを、客観的に「滑稽だ」と、
妻と一緒に笑えたのは、現在私が飲んでいないから
だと思う。

次は、「万が一のために」と隠した現金が出てくるといいな~。

おしまい

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