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【わたしの推し本】誰もが発信する時代に必見!noteやブログを書くときに、読んでおきたい一冊です。(編集部 大田原)

7月20日より全国の書店さまにてご展開いただいている「編集者の推し本フェア」。
この記事では、店頭POPよりももっと熱い「推しポイント」を、各書籍の担当編集者がお届けします。


◎この本を簡単に説明すると…

「witnews(ウィズニュース)」をご存じでしょうか。
スマホで情報をとる20〜30代をターゲットとして2014年に始まったニュースサイトです。
このニュースサイトを立ち上げ、7年半編集長を務めた著者の奥山晶二郎さんが、「ウェブで文章を書くときに大事なこと」をまとめたのが本書です。
せっかく書いた文章なら「読まれたい」し、さらには書くことによって人と「つながりたい」と思う人に向けて書かれています。
withnewsを立ち上げ、月間1.5億PV読まれるサイトに育てた編集長ならではの読まれて読者とつながるコツとアイデアが詰まっています。

◎こんなあなたに届けたい!

noteやブログで発信している人はもちろんのこと、仕事で宣伝・PR・広報を担当している人、突然、会社のnoteや自社サイトなどでまとまった文章を書かなきゃいけなくなった人(まさに、今の私!)に、ぜひ読んでほしい一冊です。

◎編集中や発売後の裏話

表紙の猫ちゃんを書いてくださっているのは、withnewsの人気コーナー「夜回り猫」を描いている漫画家の深谷かほるさんです。深谷さんが著者の奥山さんを猫にすると「ハチワレ」だと思ったので、表紙の猫をハチワレにしたとおっしゃっていたのが印象的でした。人を「猫で表現すると、何柄になるのか?」なんて考えたことなかったなぁと。斬新!

◎わたしの「推し」ポイントはここ!

「炎上」をテーマにした5章が一番好きです。
「炎上」ってネガティブで、編集長からしたら最も避けたいことです。それを避けるための配慮もよかったのですが、なかでも一番好きなのは、5章最後の項目です。
「シェアハウスの仲間の協力で子育てをしている夫婦の記事」を発信したときに、「他人を安易に頼りすぎている」「自分たちだけで育児できないなら子どもつくるな」などとネガティブな反応が少なからずあって、炎上といってもいい状態だったときに、再度、またこの夫婦のことを取り上げる記事を発信したそうです。
「自分たちの炎上自体をもう度、コンテンツにしてしまう」という手法をとったのです。
 その手法の裏には、
「誰かを傷つけたり、事実と違う情報を載せたりしたわけではないのなら、炎上しただけで失敗ととらえる姿勢は、あらためたほうがいいと思います。」
という方針があったと知り、素敵なことだなぁと思いました。
ここが一番好きなところかもしれません。

◎最後にお伝えしたいこと

「文章術」という本の性質上、あまり深く描けなくて、「あとがき」にちょろりと書いたことですが、「数字を追うあまりに、多くの文章が似たようなものになっていくのは寂しいな。もっと文章には多様性があっていい」といった著者のメッセージは、とてもいいものだなぁと思いました。
特に、以下の言葉にはすごく共感です。
「なかでも一番悔しかったのが、「どうせ読まれない......」と発信自体をあきらめてしまう人がいること。
本来、自由で新しいものに開かれているのがデジタル空間なのに、真逆の状況になっている。PVがとれなさそう、SNSでバズらなさそう。そんな理由であきらめてしまうのは、もったいない​​」
この本と真逆のスタンスのようでもありますが、読まれなくても、つながらなくても、「書きたいこと、書けばいいよね」と思う自分もいたりするのです。


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