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2023年6月30日~7月1日の大雨による被災地現地踏査

山口市小郡上郷


 7月2日に、7月1日の大雨による山口県内での人的被害発生箇所付近を現地踏査。まず山口市小郡上郷、人が発見されたのは水路に沈んでいた車内だが、水路周囲も深いところで1m以上浸水していた模様。

 発見場所に至るルートは3方向いずれも相対的な高所から低所に向かう形とはいえ、浸水していなかったと思われる場所からの高さの差は1m程度。水路とはガードレールで区切られてはいるが開口部もあり、ちょっとしたことで被害につながってしまうことを痛感する。

 発見場所付近は、浸水想定区域(想定最大規模、計画規模)。地形的には、洪水の可能性のある低地(氾濫平野)です。

美祢市東厚保町川東

 山口県美祢市東厚保町川東付近。ここではトラックなど7台が浸水で立ち往生し、うち軽自動車を運転していたと見られる人が行方不明に。ピーク時の浸水痕跡からはやはり相対的な高所から低所に向かう道路の形とみられる。

 高所から低所に向かうと言っても、高低差はほんの1~2m。南側からはカーブの先でもある。遭難時間帯は未明とみられ、豪雨の中見通しも悪かっただろうと考えると、この先で車が動けなくなるほどの浸水とはなかなか気がつきにくかったかもしれない。

 現地に行く前に作図したもの。地理院地図の陰影起伏図で見るだけでも、浸水したと見られる車が止まっている付近が低くなっているのがわかり、地形断面図を書くと更に明確。とはいえ500mほどの間で比高2m程度だから、走っていればほとんど意識できないだろうな。

国土交通省「重ねるハザードマップ」により作成

 発見場所付近は、浸水想定区域(想定最大規模、計画規模)。地形的には、土地分類基本調査では「崖」の範囲になるが、原図の空間分解能が低い影響と思われ、氾濫平野と読むのが妥当。いずれにせよ洪水の可能性がある低地です。


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