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エンジニア組織のリーダーシップ

なぜリーダーシップが重要性なのか?

エンジニア組織におけるリーダーシップが重要な理由は多く、以下に主な点をいくつか挙げてみましょう。

  1. テクニカルな課題とビジネス目標の調整 : エンジニア組織はしばしば高度なテクニカルな課題に直面します。時に、ビジネスの観点とテクニカルな課題の観点で折り合いがつかない問題が発生します。リーダーがいることで、これらのテクニカルな課題とビジネスの目標とをうまく調整し、方向性を明確にすることができます。

  2. チームのコミュニケーションと協調性 : エンジニアリングのプロジェクトは多くの場合、チームで行われます。逆にチームを作れなければその先の発展が無いとも言えるでしょう。チームを作りリーダーがいることで、コミュニケーションがスムーズに行われ、メンバー間の協調性が高まります。個人が成長し、チームが組成するサイクルが作ることができます。

  3. モチベーションと士気の維持 : リーダーが明確なビジョンと目標を示し、フィードバックと報酬を適切に提供することで、チームメンバーのモチベーションと士気が維持されます。メンバーのモチベーション管理の上で、顔が見える距離感で業務を一緒に進めていくれるリーダーがメンバーには必要です。

  4. 緊急時の対応能力 : プロジェクトには必ずと言っていいほど予期せぬ問題が発生します。リーダーがいると、そのようなクライシス時にも冷静に対応し、チームを適切に指導できます。リーダーであっても、予期せぬ問題に対峙した瞬間には、必ずと一定良いほどに、新しい課題に向き合う瞬間です。それもチームの力を合わせれば対応できるでしょう。

  5. 組織文化と倫理観の形成 : リーダーは組織文化を形成する上で重要な役割を果たします。特に、倫理的な判断や社会的責任において、リーダーの影響は大きいです。会社として重要な考え、社会人として重要な考え、すべての前提にある人として重要な考えを改めて正してくれるリーダーシップがあることで、会社が迷うことなく成長の道へ進めるはずです。

チームマネジメントの取り組み

チームのマネジメントにおいてリーダーの役割は多くあります。多すぎて残業が避けられないこともしばしばあります。

  1. プロジェクトマネジメント : アジャイル、スクラム、など、開発組織には体系化されたプロジェクトマネジメントの手法が存在します。ここでは語り尽くせないくらいに深みがある領域なので、別途記事を作りたいと思います。

  2. パフォーマンス評価: チームと個々のメンバーのパフォーマンスをどのように評価するかについては、切っても切り離すことができません。総じて、エンジニアの評価が難しい理由は、生産的な活動にどれくらいの費用対効果があったのか説明するまでに、中間の変数が多いことに起因します。〇〇円利益が出たので、これくらいの年収がもらえると証明することが難しいです。一方で、できるエンジニアに対して、報酬を高く出す企業が多くいるので、エンジニアにとっては売り手市場なのが現実です。正しい評価をできないために、他社に引き抜かれる前に正しい評価を整える必要があります。

  3. メンタリングとコーチング: チームメンバーの成長を促す方法の一つです。メンターとして適切なリーダーを配置できて、かつ採用が間違っていなかった場合、自走できる組織が作れているはずです。

リーダーに必要なスキルと資質

スキル

  1. コミュニケーションスキル: リーダーは、チームメンバーやステークホルダーとの効果的なコミュニケーションが不可欠です。明確で簡潔なコミュニケーションによって、誤解を防ぎ、プロジェクトを円滑に進めることができます。

  2. プロジェクトマネジメント: タスクの優先順位を適切に設定し、限られたリソースを最も効果的に使用する能力は、プロジェクトの成功に直結します。厳密に行われるアジャイルやスクラムをファシリテーションするだけではありません。クリティカルパスを的確に把握し、何が問題かを把握し、的確にリソース配分を調整することが求められます。重要なリリースがあるときには、だれが一人掛けてでも実現できなかったはずです。

  3. 問題解決能力: 予期せぬ問題や障害が発生した場合に、冷静に状況を評価し、効果的な解決策を速やかに見つけ出す能力が求められます。ピンチはチャンス。問題発生時の対応で、リーダーの品格は問われます。

  4. データ分析: 現代のビジネス環境では、データ駆動の意思決定がますます重要になっています。データを正確に解析し、その結果を基に戦略を立てる能力は、リーダーにとって有用です。データ活用のために基盤やインフラを整えたり、そのコストを調整する役割も必要になるケースもあります。

  5. 交渉力: リーダーはしばしば、内外のステークホルダーと交渉を行う必要があります。良い条件で合意に達するための交渉力は、プロジェクトや組織に多大な影響を与えることがあります。

資質

  1. ビジョン: 優れたリーダーは、明確なビジョンを持ち、それをチームや組織に伝えることができます。ビジョンが明確であれば、メンバーもその方向に自発的に動きやすくなります。チーム全体を率いるだけのエネルギーも必要です。

  2. エモーショナルインテリジェンス: 自分自身と他人の感情を適切に理解し、管理する能力は、チーム内の人間関係やモチベーションに大きく影響します。

  3. 誠実性: 高い倫理観と誠実さを持つリーダーは、チームメンバーやステークホルダーからの信頼を勝ち取ることができます。チームを牽引する立場として、誠実な人格を育てる必要があります。

  4. リーダーシップ: 他人を導く力、すなわちリーダーシップは、チームが一丸となって目標に向かうために不可欠です。感情と理論の両方のリーダーシップを発揮し、目標達成に向けて牽引します。

これらのスキルと資質は、リーダーが成功を収めるための基本的な要素です。特に、テクニカルスキルとソフトスキルのバランスが重要であり、一方が欠けていると効果的なリーダーシップは難しくなります。リーダー自身がこれらのスキルと資質を磨き続けることで、チームや組織も共に成長することができるでしょう。
リーダーシップの形も人それぞれで誰かの真似では務まらない領域だと思います。自分なりのリーダーシップを見つけることが近道です。

さいごに

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