大きな玉ねぎの下で聞いたザ・ストリート・スライダーズ

2023年5月6日 09:20

さる5/3に行われたザ・ストリート・スライダーズの再結成ライブに行って来た。
しかし、僕はリアルタイムでのファンではなく、好きになったのは解散後だった。
もちろんその存在は知っていたし楽曲も嫌いじゃなかった。
何せザ・ローリングストーンズ直系のサウンドだもん。嫌いな訳は無いのだが、いかんせん洋楽至上主義者だったから、ストーンズ以外は、日本のバンドなんか認める訳にはいかなかったのだ。
本当に僕みたいなめんどくさいストーンズのファンって日本中にごまんといた(笑)

ザ・ストリートスライダーズが22年ぶりに再結集してライブを武道館でやる！
そんなニュースが飛び込んで来た時はスライダーズファンならずともSNSで超盛り上がった。
ハリーの病気の件も有り、コレが四人集まるのは最後かな？
と勝手に思い込んだ僕は家族全員総動員して武道館のチケットに応募したのだ。

そして何と‼️
僕だけがチケットをGETしたのだ。
昨年まで大阪にいた娘が東京に住んでるのでその様子見という大義名分を付けてこのGWに僕ら夫婦は東京へ向かったのです。

ロックバンド、ワンオクのプチ追っかけをやってる嫁は事前準備のプロだ(笑)
安く乗れる飛行機、安く泊まれるホテル、見知らぬ東京の道順からなんでもござれ。
用意周到。その執念たるや恐ろしいものが有る。
で、方向音痴の僕が目をつむっても武道館に歩いて行ける近さにホテルを取る事に成功したのだ。

と、ホテルから武道館まで約1キロ余り？緩やかな坂道を歩いて行くと左手に武道館が見えて僕みたいな武道館初心者も安心して行けるのだ。

武道館を確認して僕と嫁さんは娘の元へ。
昨年来、色々辛い思いをした娘を励ましに行って来た。
元気そうで何よりでした。

娘と嫁さんはレンタカーで埼玉・川越？まで観光に。
僕はホテルで休憩して3時過ぎにいざ武道館へ！
スライダーズのファンのコア世代って多分僕とひと回り下の世代。
つまり50過ぎのおじさん、おばさんが革ジャンやスカジャンキメて武道館へ向かってる姿は微笑ましかった。
僕、私、昔ロックバンドやってました、今も気持ちはロックです。てな感じ？
「わかる！わかるよ～」
シンパシーしか感じません。

もちろんズズの重いドラミング、
地を這うようなジェームスのベース
がこのバンドの肝

ステージは「チャンドラー」でスタートした。
いきなり周りのおじさんおばさん全員総立ち！仕方なく僕も立ち上がったが、65歳の僕はこのままだと2時間は持たないと階段の踊り場に避難。
しかし、ココが最高の場所だった。

ハリーの体調を考えたら長い時間やらないと思っていたが、代表曲はもちろん新曲も交え約90分のステージだった。
しかし、もっとやって欲しいというファンの願いは思いもよらない形でサプライズとなり目の前に現れた。
ドーーーン！

地鳴りのような「ウォーーーー！」という声が武道館に響き渡る。
武道館さえもリハビリ、リハーサルの場所だったのか、スライダーズ(笑)

爆風スランプの名曲「大きな玉ねぎの下で」の歌詞みたいな帰り道。ふと思った。
「ザ・ストリート・スライダーズ」
グルーヴは消えてはいなかった。
いや、もしかしたらグルーヴは増していたかも。
そして年月を重ねた分、味わいが出ていたよ。
正直な話、ハリーは病に倒れ、土屋公平、蘭丸は怪しい美少年では無くなりミック・テイラーになったが、誰一人ロックンロールを止めなかった四人、今の四人がやるザ・ストリートスライダーズが最高、最強なのかもしれないよ。