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一時保育に子どもを週3預けつつの、フリーのライター稼業。一見バランスが取れているように見えるけど…

女の人生に悩み迷うことをポジティブに捉える、noteマガジン「Destinations」では同じような悩みを持った他のみんなは、どんな考えを持ってどんな道を選んだのか。ほかの女性の悩みや選択を知るだけでも、自分の勇気に変えられたりするのではないか。そんな想いを持って情報を発信していきます。

前回は、大企業でマミートラック(マミトラ)から、脱出しようと周りに働きかけているちなさんの奮闘、転職というカードを切りマミトラから脱出したみかさんの転職ストーリーをお伝えしました。

今回は、フリーランスとして子育てとの両立を図るゆみさんのお話です。

ゆみさん…大手金融で営業を経験後、派遣やITベンチャーなど経験しフリーランスのライターへ転身。出産後1か月で仕事復帰するもフリーの在宅ワークだと点数が足りず保活に苦戦。今は週3一時保育にお子さんを預けながら仕事をしている。

【マミトラcase3】週3フリーランスのゆみさんが感じた保活、両立の難しさ

Destinations:
産休育休を取得するという道ではなく、ゆみさんはフリーランスで第一子を出産されたんですね。

ゆみさん:
私はそもそも育休手当が給与の約6割になることに納得がいかなかったんです。約6割って少ないですよね。行動したらどうにかなるでしょ!と思ってたので。フリーランスで働いていれば、もっと稼げるのでは?と思っていました。

もともと私の価値観として、自分が結果を出した分だけ評価される成果給の方がいいなと感じていたこともありました。フリーランスになる前、一時期派遣社員として働いていたこともあるのですが、ただ単調にラベリング業務など事務作業をやったものの全然モチベーションが上がらなくて。こういう作業系のお仕事でも成果給として「〇〇をやったらいくら」と決まっていた方が、モチベーションが上がるなと思っていました。

Destinations:
たしかにフリーランスは自分が働いた分だけ評価(お給料)をもらえますからね。その方が仕事のモチベーションが上がる方も少なくないですよね!
その他、フリーランスで出産をして大変だったことや、気付きなどはありますか?

ゆみさん:
やはりお金関係のことは、出産してから知ったことも多かったので、勉強不足だったとは思っています。会社員もフリーランスも、出産育児一時金として国(健康保険)から42万円もらえることは知っていたのですが、会社によっては、会社から出産祝い金がもらえることもあるんですよね。
こういうのを聞くと、私はいばらの道に自ら飛び込んでいるのだなぁと思うことはあります。

保活の話をすると、私が住んでいる地域ではフリーランスで在宅ワークだと39点。在宅ワークというだけで、自動的にマイナス1点になってしまいます。待機児童の多い地区でもあり、私のようなフリーランスだと厳しいのが現状です。今は一時保育に預けながら、子どもが落ち着いた夜などに隙をみて仕事を進めるようにしています。

今の一時保育は、予約さえとれれば週3日・1日4時間くらい利用していて、1時間800円です。

Destinations:
子育て期の女性の中には、本当はフルタイムで働きたいわけではなくて、ゆみさんのように週3日くらい仕事をして育児時間に比重を置きたい方もたくさんいるかもしれませんね。

ゆみさん:
そうなんです。初めての子育てなので、しっかり向き合うことができるので良かったなと。
でも…週3日の一時保育の間に私が働いても、どうしても大きなプラスの収入は作れません。ずっと低空飛行している感覚でしょうか。

今利用している1時間800円の一時保育は、私の区の施設でいちばん安い価格帯なんです。1時間1500円の施設もありますし、認可保育園で一時預かりを利用すると1時間2000円になってしまうところもあります。
この状況だと、預け先がないので就職活動をしたくてもできないですし、社員になった方がいいのかなと思うものの、社員になったらなったで、他の皆さんみたいなマミトラに巻き込まれてしまいそうですし…小1の壁もあるし。

いつになったらこの戦いが終わるの?って感じですよね。
会社の調整、家族の調整、保育園の調整と…ずっと続いていくんですかね。これは会社員であっても、フリーランスであっても、子育てしている限り、みんなが立ち向かっていく現実なんですよね。

隣の芝は青い?違う道を歩んでいたら私はどうなっていたのかな?

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ちなさん(会社員。マミトラ脱出に向け奮闘中):
ゆみさんや、みかさんのお話を聞いていて…改めてですが皆さんいろいろあるんですよね。私は今の会社しか知らないので、他の働き方(転職)も含めて考えていた時期だったんですけど、他の働き方にしても何かしらいろいろ悩みはあるんだなと。

みかさん(リモート会社員。転職でマミトラ脱出済み):
私は、ちなさんのお話を聞いていて、「下の世代の女性のために変えていきましょう」と、私がもっと言えたら良かったのかな?と気付くことができました。もっと私が言っていたら、何か変わったのかなって。私はすぐに転職して、リモートワークの会社を見つけられたから良かったものの、これから出産していく下の子のために何ができたんだろう?と考えるきっかけになりました。

また、フリーランスもいいなぁと考えていた時期もありましたが、ゆみさんのお話を聞いていて保活などのリアルな厳しさを知ることができました。

ゆみさん:
今まさに会社の雰囲気を変えようと奮闘しているちなさんのお話を聞いていて、自分も新卒の総合職のままで働き続けていたら、ちなさんのようになっていたのかな?と、違う将来像を見れた気がします。
あと、転職でマミトラから脱出しようとみかさんの行動力って本当にすごいなぁと感じました!子育てしながら転職活動ってなかなかパワーがいることだと思うので。
リモートワークの会社を見つける情報収集のスキルも素晴らしいですが、冷静に交渉して週4日勤務を手に入れたり、経験の浅かった経理職での転職を成功させていて。きっとみかさんは、会社員ではなくてもどんどんご自身で切り開いていけるお力があるんですよね。

Destinations:
さまざまな角度から「マミトラ」の現実を知ることができて本当に学びになりました。
正社員で、ひとつの会社で長く続けていくことも、思い切って転職をしてしまうことも、会社員を辞めてフリーランスになって家庭とバランスをとりながら働いていく方法も、どれを選択するにしても、みんな悩みながら頑張っているんだな…と感じました。

どの道にも、それぞれの悩みや不安があって、子育てと仕事を少しずつ調整、調整と繰り返して、みんな進んで行ってるんですよね。

こうやって、自分の選んだ道以外にもいろんな選択肢があると知っていることが、自分たちのお守りになるのではないかなと思いました。

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