流れてた

まだ涼し過ぎる春の公園で
君と寝転んで星を見ていた
街灯を反射する指の先が
楽しそうに線を引いた

静かに流れる音楽みたいに
頬を撫でていく空気みたいに
布団に閉じ込めた温度みたいに
君が流れてた

髪揺らす追い風の中で
わざとゆっくり後ろを歩いた
子供みたいに笑う君と
月が照らす街眺めてた

夕焼けが光る河川敷で
騒がしい祭りの夜の中で
扇風機の前を取り合いながら
君が流れてた

静かに流れる音楽みたいに
頬を撫でていく空気みたいに
布団に閉じ込めた温度みたいに
君が流れてた


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