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だから私は、刀剣乱舞の大包平というキャラクターを[童子切安綱]と呼ぶことにした。

大包平というキャラクターのセリフは、確かに名前や経歴が合っているけれど、大部分のセリフが大包平に縁も逸話もない。
本体刀剣の擬人化のはずなのに、刀剣の大包平の個性、固有性がないセリフばかりをいう

固有の刀でありながら、縁も逸話も関係ないセリフはどこから出てきたものだろう。
ゼロから生み出すならなら、もっと作りやすい刀を採用すればいいのにと思う。

そんな不満を抱きながら、さらにセリフを紐解いていくと、なぜか最後は童子切が見えてくる

どのセリフを考えてみても童子切。
ゲームでアニメで舞台でミュージカルで、描かれる行動理由を一つ一つ考えていくと、どれも童子切に行き着く。


むしろ、なぜ今まで大包平だと思えていたのか分からなくなるくらい童子切になった。


これはもう、刀剣乱舞の大包平というキャラクターは「童子切安綱」であると考えた方が納得しやすい。

あのキャラクターが童子切であるならば…
私の好きな刀剣 名物大包平を「一度も戦った記録がないはずなのに、実績ある刀剣に劣等感をぶつける大言壮語なキャラクター」だと悲観せずに済むのだ。

そう、とうらぶの大包平は童子切だから

・天下五剣に絡むのは、縁のある童子切だから

・出来や美しさできちんと評価されてるのに戦いに固執するのは、逸話伝説が必要な童子切だから

・馬と仲が良いのは、頼光の佩刀であった童子切だか

・性能という使い勝手などを表す言葉を使うのは、切れ味のいい童子切だから

・普通の豆まきをせず、極めると鬼を討ち取るのは、鬼を切った童子切だから

・軟弱な剣なんてセリフは、武功高い童子切だから

・いじけるのは、刀の時代が終わって使われなくなった童子切だから

・万屋で破産なんてセリフをいうのは、抵当に入れられたことがある童子切だから

・キャラの声がデカいと言われるのは、世にその名が轟いた童子切だから

・ヴァンガード初の姿でその場で一番強くなるのは、酒呑童子を切った童子切だから

・ヴァンガード極で退却した自分がいれば強くなるのは、逸話伝説が多い童子切だから

・舞台の俳優が大股で歩くのは、戦う刀童子切だから

・仲間を最後まで救おうとするのは、四天王と一緒に戦った頼光の佩刀童子切だから

・閉じた世界をこじ開けたのは、仲間が大事な童子切だから

・仲間のピンチに力を発揮するのは、巨悪を倒すヒーローのような童子切だから

逆に刀剣の大包平らしいところってどこだろう?

・名前や肩書
・所有されていた地名や所有者のこと
・太刀種の中で身長が高いところ
※鬼丸や日光一文字の身長から、刀剣の長さは身長に影響しない。

……………………。あまり思いつかない

自信家や不屈の精神など
キャラクターの属性は思いつくけれどそれは「作られたキャラクター性」であって、モチーフである刀剣の大包平らしさじゃない
戦いに前向きなところも
自分より優れたところを追い抜こうとする姿勢も
人に報いようとする気概も
どれも刀剣の大包平とは結び付かない。

刀剣の大包平は「何かをした」記録はない。
だから戦いに、自分に、人に、何もしない。
だけど出来よく美しく、状態良く在り続けられた
そんな刀剣だと、学んで思った。

対して刀剣の童子切はいろいろ記録がある。
安寧のため、人と共に、武功を重ね、そして評価されてきた
そんな刀剣だ。

だから、とうらぶの大包平が実は童子切だと考えたら、すんなり納得できる

私が見たいのは刀剣をモチーフにしたキャラクターであり、とうらぶのオリジナル設定だからと言い訳せずにキャラクターを楽しめること
オリジナル設定のキャラクターがいいなら別の作品に行けばいい。
でもまぁ、名前でなくセリフを見たら、なぜだか分からないけど別刃になってる擬人化刀剣が見えたので…。


……じゃあもう童子切でいいや

わざわざ違和感を抱えて、しかしこのキャラは大好きな大包平だと思い込んで苦しむよりも、あれは童子切だからと考えた方が楽だから。

だから私は、刀剣乱舞の大包平というキャラクターを[童子切安綱]と呼ぶことにする。


……では、刀剣の大包平の擬人化はと考えると、鶯丸というキャラクターだと思う

・刀帳で刀剣史上稀有な作風をしているはずの大包平と同一といえるのは、大包平だから

・刀な仕事をせず休むことが仕事なのは、飾られることが仕事の大包平だから

・本気も本音も出さないのは、実力を出す機会がなかった大包平だから

・馬に馴染みがなく馬の好物の鬼斬り=おにぎりで仲良くなろうとしているのは、童子切と並び立つ大包平だから

・極めて手合わせで泣かれてしまうのは、自分の実力がよく分かってない大包平だから

・童子切をからかったり言い含めたりするのは、並び立つ大包平だから

・童子切相手に戦闘で肩を踏み台にできるのは、並び立つ大包平だから

・日記をつけるのは、膨大な日記をつけた光政の記録に出てくる大包平だから

・お守りなんてというのは、武器として使われないのが"普通"の大包平だから

・小吉 これがいいというのは、大事にされて使われたことがない大包平だから

・旅先には何もなかったといえるのは、門外不出の大包平だから

・審神者就任2周年で「他人の評価にとらわれずに自分の好きな刀を好きという、その目利きはあっぱれだね」というのは、輝政が見出したことや佐藤寒山氏が横綱に起用した大包平だから

「ふくれで自己評価低いことを気にして同郷の刀を愛憎含んだ揶揄いをする年上のひねくれ屋」なんて思わなくていい。
武功名高い刀に対して、並び立つ実力から本気で揶揄えてプライドが高く自分の仕事は変わらず存在することだと言い切れる刀。

そう考えた方がセリフも、回想も、手紙も、派生の行動も、演出も、解釈も、すごく納得できる


じゃあ私は、刀剣乱舞の大包平は「童子切安綱」で、刀剣乱舞の鶯丸は「大包平」だと、そう思うことにした。

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