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言葉による創作

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気が向いたときにやっている言葉による創作です。短編、俳句、詩など。
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#イラスト

コーヒー豆、焦って素描と化す。

なんと!なんとらべあろ企画、『春の覇者はわたしで決まりよ!』の第一回戦にて第二回戦出場のチケットを手にしてしまいました! 第一回戦はコーヒー豆氏が不在だったので単身で参加したのですが、なんとまあ図々しいことに、「第二回戦に出られる」と聞いた瞬間に飛んで帰ってきましたよ、豆氏! いや、しかしだね、今の私には君を丁寧にペン入れして着色している時間はないのだよ。 ということで今回の豆氏イラストは素描で失礼しました。 で、第二回戦のお題の季語はというと 「啄木忌」。……ごめん

笞打つて芽立ちを急かす習ひなり

春のこの時期は毎年何かと忙しく働いております浦島Ru太郎(またの名をオリエンタル工作員ルゥノスケ……あと二つ三つ名乗っている名があったかな)、案の定今年もイースターの伝統をきちんとご紹介する余裕もなく(その割に小説は書いとるやん、という突っ込みも昨年と同じく)、なんとイースター記事と俳句企画参加記事をドッキングさせるという恐ろしい必殺技を捻り出しましたよ! と言うことで、本記事はこちらの春の俳句王を選出するらべあろ企画への参戦記事で(も)あります。 お題は「芽立ち」とのこ

コーヒー豆、初仕事に色めき立つ。

どうも、描き初めをコーヒー豆氏に持っていかれたKaoRuです。 こちらのご企画への参戦記事です。 お題は昨年の秋王であられた鳥同盟の長のご指定で、「木菟(みみづく)」だそうです。 冒頭のイラストでも豆氏が(嫌がる)ミミズク君を抱きかかえております。 では、豆氏と私の今年の詠み初め、こちらになります。 木菟や白む吐息に溶く旨み (みみづくやしらむといきにとくうまみ) で、何が言いたいん? えっと、「木菟」のお題を見た瞬間にですね、ミミズクが雪の森の中で獲物を捕らえて喉

コーヒー豆、聖夜で詠み散らす。

あのさ、代わって詠んでくれるのはいいんだけどさ、君を体現化するのは結局私なんだよ?そこんとこ、分かってるかな?……とコーヒー豆氏への愚痴から始めてしまいましたが、豆氏が「素敵なご企画」と言っているのは、こちらのらべあろミニ企画です。 ええっと、楽しいクリスマス、普通のクリスマス、やっちまったクリスマス、の三つのテーマで詠む、というお題だそうで。 ちなみに冒頭の漫画の「家人(←これ、KaoRuのことですよ)が病に臥して」って、本当の話でして、先週木曜くらいから何だかおかしな

浦島、出航前に蒸される。

こちらの記事↓の続き(?)です。 日本にいる皆様が酷暑で大変なことになっている最中に、七月末から変に涼しくなってしまっていたチェコ(と、たぶん周辺諸国。) 先々週は、最高気温18℃もないくらいで大雨の中、野外テント下で震えながら書道ワークショップを開くという、酷暑とはまた違った酷な状況に置かれたりしていたのですが(しかも参加者もまばらだった…あの状況で仕事が少ないというのも、時間が遅く過ぎるので辛いものがありますな。) 夏はもう終わったのか?!と思いきや、ここ数日また暑

コーヒー豆、葛藤に絡む。

まだまだ狐につままれた気分ですが、コーヒー豆氏の協力を得られず自力での参加だったらべあろ企画『この季語を見事詠んでしんぜよう』敗者復活戦。 結果、まさかのまさかで決勝進出…! そんな、本戦で勝ち抜いてきたお三方に歯が立つわけないじゃん、とおっかなびっくり。 コーヒー豆氏、来たけど何とも非協力的。 しかもお題は『葛藤(つづらふじ)』。え、何それ?と思ってググったら、けっこう身近な植物ではありました。 実をつけるのは秋、とのことですが、この植物、私には実のイメージが一番強いの

コーヒー豆、平然と逃げる。

なんと! コーヒー豆氏、ここまで来てとんでもない屁理屈をひねり出しましたよ…! 一体何の話…?という方もおられると思いますが、先々週参加しましたらべあろ企画『この季語を見事詠んでしんぜよう』 第一回戦で、見事大敗したコーヒー豆氏(と私)。 なんと太っ腹なことに、ご企画では敗者復活戦もご用意されていまして それで、コーヒー豆氏に話を持ち込んだところ、冒頭のイラストのような反応が。 何という見栄っ張りな豆…。 しょうがないので、一人で詠んでみることにしました。 こち

コーヒー豆、冷や風呂で詠む。

なんと!なんとコーヒー豆氏、今週二度目の登場! 普段はふらふらして私のところには長居しないくせに、今週はなかなか消えない…と思っていたら、こちらのご企画に参加したかったらしいのですよ! 飲料の世界ではすでに王者かもしれませんが、俳句の世界でなんて、とてもじゃないけど…という忠告も聞かず、とりあえず第一戦には図々しくも顔を出すことにしたようです。 しかも今回は俳号まで考えてきて…「珈琲豆」、らしいです…。 そのまんまではないか。 とにもかくにも、コーヒー豆氏の一句、今一

コーヒー豆、波に乗る。

なんとなんと、らべあろ企画の観光バスツアー名勝・名城めぐり東日本編も、あれよあれよと最終目的地に到達したようです! いや、焦りました。 今回も「お城のことは、分かんないんで。終点で差し入れ用意して待ち伏せしてます」と最初から宣言していたワタクシ。 まだまだ皆様、ツアーを楽しんでいらっしゃる真っ最中なのだと思い込みカフカにとっぷり浸っていたらやって来ましたよ、コーヒー豆氏。 「金シャチ君と波乗りに行かせてください…」、ですって! なぜって、終点は名古屋城だから。 (ぬぬ、扉

椿の雫よ、その愛しき存在よ

椿の花が乱れ咲いたころ 椿の花々の間から 零れ落ちるように まるで椿の露を集めたかのように 現れた生命体 息を呑むほど美しい 漆黒の髪に深紅の唇 瞳は二粒の黒曜石 肌はそう 椿の雫と同じように透明で 私はその生命体を「椿姫」と名付けて愛でることにした ところが当の椿姫 私が「椿姫」と呼び掛けたとたん その名は気に食わぬと 私を黒曜石の瞳で睨みつけた 何が気に食わぬと言うのか こんなに美しいあなたには最もふさわしい名だと あなたを愛でるために付けた名だというのに お主わ

コーヒー豆、桜詠む。

こちらのご企画に、またまたルール違反で参加します。 ええと、ですね、桜のおすすめ見どころ、ぜんっぜん思いつかなかったのですよ。チェコでも桜っぽい花は咲いているのですが、どうも植物学的に本当に桜なのかどうか、自信がない。その上、北海道よりも緯度の高いチェコ共和国、今週やっとチラホラ咲きはじめた感じ。ちなみにうちの庭にもサクラ科かと思われるのが三本植わっていますが、遅咲きなのか、まだ花はついておりません。 実はここ数日、サクラのおすすめスポットがないのだから企画参加はできない

コーヒー豆、滑り込む。

私にカプチーノをぶっかけ、コーヒー型ケーキを詰め込んだ後、ふいっと姿を消したコーヒー豆氏。 なんとスキーに行っていたらしくて… らべあろ観光のバスツアーに間に合いませんでした! コーヒー豆氏のせいにするな、という声が聞こえてきそうですが「日本のお城のこと、ほとんど何も知らないしな~」と躊躇している間に途中乗車のタイミングも割り込みのチャンスも逃し、とうとう最終日のようです。 フィナーレは参加者全員で彦根城について詠む、とのことですが、やはり自信なし… ということで、バス

そのひたすら真白き世界にて《白》

ピリカグランプリ運営委員の方々のこちらの企画に参加します。 本作品はさわきゆりさんによる小説の前半から始まります。後半が拙筆となっております。 《前半》 透き通るような白い肩を、金に近い栗色の髪が滑り落ちてくる。  フェイシアはゆっくりと両腕を上げ、頭の後ろで指を組んだ。  スカイブルーの背景紙に、ささやかな細い影。黒のベアワンピースをまとった背中が、健吾と僕のカメラの前に凛と立つ。  ライトを浴びて輝く腕は、まるで真珠のように艶やかだ。 「すげえ……」  健吾が、ため

企画フィナーレ【アナタならどう詠む】みんなでクリスマス

途中参加で二回もバトンが回ってきたならもう詠み納めだったんだろう、と思っていたら、終了2日前になって「全員季語『クリスマス』で詠むこと」とのお達しが。 こちらのご企画二回目の参戦の際、思いがけなくコーヒー豆氏にサボタージュされたワタクシ。 ひょっこり帰って来たと思ったら「せっかくもう一句詠むのなら、私のことを」と悪びれもせずのたまうので、なんとフィナーレ句はコーヒー豆ネタ。 クリスマスでも朝薫る豆同じ (くりすますでもあさかおるまめおなじ) クリスマスのような特別な