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アメリカ野球データサイトによる日本人MLB選手の2020年成績予測 - 投手編

こんにちは。本来ならば既に開幕しているはずのMLBですが現時点ではいつ開幕出来るのか全く分かりません。そんな野球がない生活が寂しくて仕方ないという方に少しでも気晴らしになればということで、今回はMLBデータサイトによる日本人選手の2020年成績予測の記事をお届けします。

Fangraphs

アメリカはMLBのセイバーメトリクスやスタットキャストのデータを扱うサイトがとても充実していて、野球はするよりもデータを分析するのが大好きという野球系ギークスの憩いの場になっています。その中でも最も有名なのがFangraphsです。

このサイトは各選手のありとあらゆるセイバーメトリクスのデータが無料で閲覧出来ますが、過去の成績だけではなく未来の成績予測もしています。今回はFangraphsによる日本人MLB選手の2020年成績予測の数字を紹介します。

この数字はフルで162試合した場合の予測となりますのでご了承ください。

投手編

2020年メジャーリーグに在籍する日本人投手はシカゴカブスのダルビッシュ投手、ニューヨークヤンキースの田中投手、シアトルマリナーズの菊池投手、ミネソタツインズの前田投手、ロスアンゼルスエンジェルスの大谷選手、シアトルマリナーズの平野投手、トロントブルージェイズの山口投手です。ダルビッシュ投手のみDH制がないナショナルリーグで他全員がアメリカンリーグですね。

ダルビッシュ投手 

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2019年シーズン前半は制球に苦しみましたが後半は素晴らしい投球を披露しました。前半3か月の与四球と奪三振の割合が2.15 (49/125)であったのに対し後半3か月は17.71 (7/124)という凄まじさ。それもあってか2020年の成績予測は2019よりも良い数字になっており特にFIPと防御率が向上すると予測されています。WARも2019年の2.6から4.0となっており、2020年のダルビッシュ投手はかなりの活躍をすると予測されています。

この記事ではダルビッシュ投手のカッターが現在メジャーリーグでの最もいやらしい・打ちづらい速球系の球種として紹介されています。2019年にカッターで最も多く三振を取った投手だそう。さすがです。

田中投手 

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2019年は不本意なシーズンだったと田中投手本人がインタビューで語っていましたが、それでも6年連続の二桁勝利は素晴らしいです。防御率が2018年の3.75から4.45と悪くなってしまいましたが悪夢のようなロンドンシリーズでの12失点がなければもう少し良かったのでは。2020年の予測は2019年とほぼ変わらない成績です。

菊池投手 

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2019年はメジャー1年目で苦労しましたがローテーションを1年間守りきったのは称賛に値すると思います。菊池投手はデータ解析の専門家と個人的に契約を結んで成績向上を目指したりと非常に研究熱心な投手で今年のキャンプでも新しい投球フォームが話題になっていました。2020年の成績予測は2019年よりも勝利数と防御率ともに良くなっています。

これまで多くの日本人投手がMLBで活躍してきましたが先発左腕投手は難関で活躍したと言えるのは現楽天GMの石井一久投手のみ。菊池投手には是非頑張ってほしいと個人的に応援しています。

前田投手 

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2019年は二桁勝利を挙げましたがシーズン後半は中継ぎとして使われることが多く前田投手としては不完全燃焼だったかもしれません。2020年から強打を誇るミネソタツインズに移籍。ツインズでは中継ぎでの起用はなく一年を通して先発での起用となると予想されます。2020年の成績予測は2019年に比べると防御率が若干悪くなっていますが二桁勝利してWARが2.7と十分な活躍を予想されています。

大谷選手 

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2019年はトミージョン手術の影響で投げることが出来ませんでしたが2020年はツーウェイプレイヤーとしての活躍が期待されています。予測された数字は正直余り高くないと感じるかもしれませんが、去年1イニングも投げていないトミージョン手術開けの投手としては十分高い数字だと思います。

平野投手 

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メジャー一年目の2018年は防御率2.44と素晴らしい成績でしたが2019年は4.75と落ち込みました。2020年からシアトルマリナーズに移籍してクローザーとして期待されています。成績予測は防御率は2019年より若干良くなっています。

もう一つ野球系ギークスが大好きなbaseballsavantというサイトではスタットキャストで計測された各選手の投球、打球、送球の速度や角度といったデータが見れるようになっています。平野投手と言えばスプリットですが、他の日本人投手(ダルビッシュ73cm、田中81cm、大谷85cm)と比べて一番落ちる幅が大きいのが平野投手でした(93.5cm)。このサイトもとても面白いのでまだご存知ない方は是非覗いてみて下さい。


山口投手 

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山口投手の一年目の成績予測は少し厳しくなっています。Fangraphsの予測は中継ぎ投手としてのものなのでHLD数が13となっています。ZiPSという他の予測システムでは先発投手として予測していて8勝9敗 防御率4.69となっています。

過去の日本人MLB選手の部門別トップ

最後に過去MLBに在籍した日本人選手の中から部門別にトップの選手を挙げていきます。

防御率 

先発部門 野茂英雄投手 1995年 2.54

一年目の野茂投手は奪三振のイメージが強いですが防御率も素晴らしかった。野茂投手の後に日本から数多くの投手がメジャーに来ましたが未だに1995年の野茂投手の防御率を超えた先発投手はいません。ちなみに第二位は2013年の岩隈投手の2.66。

抑え部門 上原浩治投手 2013年 1.09

上原投手の2013年はまさに神がかっており日本人枠ではなくMLB史上の中でも指折りの成績を残しました。防御率に関しては史上最高のクローザーと言われるマリアーノ・リベラでも最高が1.38でしたが上原投手はそれを上回りました。

WHIP

先発部門  岩隈久志投手 2013年 1.006

WHIPの日本人先発投手第一位は2013年の岩隈投手。この年のシアトルマリナーズは地区4位と決して強いチームではありませんでしたが岩隈投手は14勝6敗 防御率2.66と大健闘してサイヤング賞の投票で第3位に選ばれました。

2015年の田中投手のWHIPは0.994ですが規定投球回数に達していないので、ここでは岩隈投手をトップとします。

抑え部門 上原浩治 2013年 0.565

WHIPの日本人抑え投手第一位も断トツで2013年の上原投手。これはMLB史上第一位という化け物級の成績でした。

奪三振率

先発部門  ダルビッシュ投手  2013年   11.9

奪三振率の日本人先発投手第一位は2013年のダルビッシュ投手。2013年はサイヤング賞の投票で第2位になった年でした。そして昨年も11.5というかなり高い数字を残しているのが凄いです。

抑え部門 上原浩治投手 2013年 12.2

奪三振率の日本人抑え投手第一位もまたまた2013年の上原投手。大魔神佐々木投手の2000年も11.2と素晴らしいのですが上原投手の成績はそれを上回っています。

まとめ

以上FangraphsによるMLB日本人選手の2020年成績予測 投手編でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。













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