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アラフォーバツイチが子連れで婚活したら2ヶ月で成婚までいけた話

(これまでのあらすじ)離婚してはや2年が過ぎ、悠々自適の母子家庭生活を続けるおばちゃんと愛息だったが、せっかくの幼少期を親子で過ごす為にと昼の仕事に転職したばっかりに収入が激減してしまった!!!コロナ禍もあいまって心弱くなってしまったおばちゃんのもとに届く一通のメール…

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乗った!!!(入金)


はるかかなた、20代のころにオーネットだったかなんかでちょっとだけ婚活していたことがあるんですけど、高かったんですよね。もちろん成婚しなかったし、おつきあいにすら発展しませんでした。それはひとえに高望みだったからなんじゃないかしらと思いめぐらす現おばちゃん。

出会い系アプリみたいなのも色々ちょくちょく覗いてみましたが、まあ年も年だしちゃんとお金払って地味な婚活するような人とこそ出会いたいと気づいてからはやっぱり大手婚活サイトとかがいいよな〜と思っちゃいたんですが何せ高い。

婚活するときに仲人に期待する事はセッティングと変な人の排除のみであり、そのために払うにはちと高すぎる金だなと感じていたので、肌感覚に合った価格にぐらりといきました。

さて、アラフォーです。バツイチです。子連れです。婚活です。登録です。

包み隠さずプロフを書きます。写真は愛息と一緒の七五三の写真にしました。元来自撮りとかしないのでそもそも自分の写真が無い。お綺麗に撮っていただいたが盛ってはいない写真、しかも着物、しかも子ども含んだ写真です。

速攻突っ込まれました、「お子さんを思う気持ちは分かるんですが、まずはご自身に興味を持っていただく事も大事なので、最初はご本人様ひとりのお写真にしたほうが…」

的確なアドバイスですね!ちゃんと仕事が出来る方のようでほっとします!断固お断りします!!^^

アラフォー子連れなんですよ。遠回りしている時間なんざないんですよ。恋愛がしたいんじゃないんですよ結婚がしたいんですよ。おばちゃんのことよりむしろ愛息のことを好きになってほしいわけですよ。写真見て子連れかよこれは無いわと思う方ならその時点で時間が省けてありがたいんですよ!おつきあいまではうまく行ったけど子どものことでまたもう一度いけるかどうか悩まなきゃいけないなんてそんな手数この歳になってめんどくさい以外の(以下略)同様の理由で盛った写真も使う気はありません。身ぎれいな写真にはしますけども。

追加で電話での聞き取りがありました。人柄を知るため、そして希望を知るための調査です。専業主婦になれますか、あるいは共働きができますか、引っ越しは可能ですかなどの項目がチェックされました。おばちゃんはどんな条件でも相談して決めていきます、一緒に話し合ってこれでいこうとなればどんな生き方もできますと答えました。おばちゃんは家事育児もできますし仕事で男性並みに稼ぐこともできるのです。そりゃ本当は毎日仕事行きたくねえな〜って叫びながら出社してますし、専業主婦で漫画描ければ幸せですけどそれはおばちゃん側の勝手な望みですから…

さて次はお相手の希望です。全て白紙です。条件など特にない。元旦那がアル中だったんでお酒だけ×にしようかさんざ迷ったんですけど、それは個人によって違うし後から見極めればいいので結局全部白紙にしました。基本的に他人の趣味嗜好に口出ししたくないんだ。アル中まじでトラウマだから付き合ってるうちに酒に弱いなと思ったらすぐ切るけどな。

さすがにおばちゃん分かってんだ、年収とか体格とかどうでもいい。何度も言うが恋愛したいんじゃないんだ、結婚なんだ、補い合えるパートナーが欲しいんだ。家事育児と仕事が分担できればいいんだからな!!!利害関係の一致もとい相性だけですよ!!!(ぐるぐる目)

こうして申し込みはつつがなく終了しました。ぶっちゃけ時間かからなかった。

1週間ほどしてご紹介が20件ほど着弾しました。誤解の無いように説明しますが、お見合いのシステム上、先に女性側に紹介が届き、女性側がお見合いを希望するとその男性に紹介が行き、男性も希望すると初めてお見合いになるんです。女性先攻なだけでアラフォー子連れおばちゃんに20件も申し込みがあったわけではありません

おおお希望条件を出した上で紹介が来るので、希望条件をすっげえ高くしておくとそもそも紹介人数も少ないと思います。もちろん相手方の希望条件も考慮した上で紹介されるので、ここでおばちゃんが仮に専業主婦じゃないと嫌です!!とか言ってたらもっと紹介件数は少なかったと思われますし、後から聞いた話では男性側も「子連れでもOK」という人だけが紹介されているようです。しっかりしててようござんした。なのでもっと年齢が若い方とか条件をゆるめにしておれば紹介件数は更に多いでしょう。

そもそもそんなにわがまま言わなくてもここから自分の目で判断していけば良いのです!おばちゃんは次々にお見合いを希望する、希望しないボタンを押し続けました。ここでおばちゃんが見ているのは年収でも居住地でもありません。写真と職種、自己紹介文や趣味などです。「神主でこのツラ…?右翼だな、不可」などの直感と今までの人生で培った偏見に塗れた判断を下します。

自己紹介文でやたら句読点が多い人などもやばそうだと判断し不可にしました。顔写真の時点で生理的に受け付けない人も不可に(とはいえ2人くらいしかいませんでしたしいずれも年齢が60近い方々でした)。これは相手方にも存在する権利なので、特に美人でもなければアラフォー子連れのおばちゃんが一体誰にOKを貰えるもんだろうかといぶかしみながら、15件ほどに絞り込んだお見合い希望を送信しました。

なにせ世は婚活戦乱時代。アラサーで高望みするなと叱咤が飛び交うネット世界を見ているおばちゃんは、正直戦々恐々でした。だからこそ条件も白紙で出した。まずは出会わなければ!!

数週間後、なんと7件くらいお見合い成立が来ました。

いいですか、ここが肝心です。

年収1000万とか馬鹿なことを言わなければ、不美人でアラフォーで子連れのおばちゃんにもこんなにお見合いが来ます。これ今回ご提供できる最強の事実です。

初回お見合いの日程が仲人さんを通じて次々決まっていく中(お見合いは基本的にどんどんやっていき、本交際を決める人が出たらその時点で新規お見合いは無くなるシステムでした)、急いでお相手のプロフィールを細かく見直すおばちゃん。コミュニケーションをするためにある程度の把握は必要です。ここで初めて年収を含む情報に目を通しました。

そしたらすんげえハイスペックな人が居たんですね。

おばちゃんにとっては超ハイスペックです。年収は600万弱、家持ち、都市のめっちゃいいとこ住まい(これがびっくりすることにおばちゃんが日本で一番住みたい街だったんですな)、しかも初回お見合いから一ヶ月お話を重ねていくうちに、「別に仕事してもいいし専業主婦でもいい」「自分も家事はできるから分業していきたい」「家計管理は任せるからお小遣いでいい」「お弁当はいらない」「趣味はやめてくれるな、むしろ一生懸命やってくれ」という嘘みたいな好条件が立て続くんですよ。

いやたしかにイケメンではない。ちょっと小太りだし、年齢もおばちゃんより上。そんでもこんないい人が転がっているものなんです!?!?「今までのお見合いではなかなか縁がなくて」「さすがに年収1000万とか言われると厳しいが」…婚活市場の怖さをかいま見るおばちゃん、宇宙猫顔に。

オンラインや電話、メールなどで交流を重ね、一ヶ月後に成婚へ向けて関係を続けるかどうか決める事にしましょう!となりました。

こっわ。なんだこれ。こんなうまい話があるのか?結婚詐欺なんじゃないか??この人、なにかあるんじゃないのか!?!?

結婚する事になったら愛息の入学に合わせて引っ越しし、それまで仕事はどうするか、画業をもう少し詰めても大丈夫だな、今の家はどうするか…とめまぐるしく考えながらの一ヶ月があっという間に過ぎていきました。

いやこっちが今すぐ嫁ぎますって気持ちでもね、あっちはお固いお家だし、ご両親にごあいさつに行ってもないし、いつお断りされるかわからんよね!!しかしおばちゃんは決めていた、今回の婚活でこの人以上のひとはまず居ない。ぶっちゃけ他の成立していたお見合いはキャンセル料を払ってまでお断りした。なんかそういうたちなんだおばちゃんは。しっかり1ヶ月この人と向き合いたい。ちゃんと見極めなければ。結婚詐欺に引っかかってしまう。




そして一ヶ月後。




おばちゃんは激しく迷っていた。



そう、迷っていたのである。



繰り返す、こんないい人は居ない。アラフォー子連れにこれ以上の優良物件はおそらく二度は無い。合理的に考えればどう転んでも結婚すべきなのだ。

でも迷っていた。

どうしよう…。

期日の夜、迷っているうちに先方から先に連絡が来てしまった。当たり前だ。ともかく読もう。メールを開ける。そこにはこんなことが書いてあった。

「どうでしたか?僕は息子さんともども、全面的に受け入れたいと思っています。あなたのように天真爛漫な人はそういないです。パートナーになってもこのままずっと楽しくやっていけると思いました^^」



^▽^



おばちゃんは本当に↖︎この顔になった。

そして即座にお断りのメールを打ったのであった。〜完〜



1ヶ月の付き合い、非常に大事である。めちゃくちゃ見極められる。結婚詐欺ではなかった。しかし、おばちゃんはなんともいえないズレを感じていたのである!!

それがこの最後のメールに集約されていたのである!!!

おわかりいただけるであろうか!?!?

ツイッターやここのnoteを読んでいただいているならばもちろんお分かり頂けると思う。そうでなくともアラフォー子連れにむかって 天 真 爛 漫 である。色々大丈夫か?何を見て聞いてきたんだ?おばちゃんの、何を見たら天真爛漫だと思うのだ?????????一万歩譲って褒め言葉で言ってるんだとしてもそんな言葉が褒め言葉として機能すると思っている時点で願い下げである。天真爛漫さなど求められたくもない。おばちゃんは自分を飾らず、後半なんかわりと冷淡に対応していただけなのである。

そして受け入れるってなんだ!!?なんなんだ!?!?!?そうなのだ、この一ヶ月のやり取りの中でいちいち引っかかっていたのだがこの人なんだか偉そうなのである。ただのお気遣いだとは分かっているんだけど「気をつけてくださいね?」とか言ってくるのだ。その「さいね?」にいちいちイライラするのである。言い方!!!!今までそれでまかり通ってきたのか!?!?

いやたぶん、年上男性としてリードしなければとかそういう意識なんだろう。でもごめんうざい。こっちは守ってもらわなきゃ何も出来ない少女とかじゃないんだ、自立した一個の人間なのだ、いちいちウエメセくれなくても自分で生きる事が出来るのだ。そういうリードじゃないんだ!!!対等なパートナーシップなんだ求めているのは!!

そしてそのパートナーシップをこの人とは形作れないだろうなという決定的な要因、「会話が続かない」!!!!!!

1ヶ月といわず2週間保たなかった。。。電話でもメールでも話す事が無いのである。全然盛り上がらない。打っても何も響かないどころかほぼ何も返ってこない。質問もした、話もあれこれ振った、深堀しても自分の芯に触れるような話をしても、世間話の域を超えない。本を読んだ、こんな感想を持ったなど長々と打ってみても、「本読まないのですごいですねえ^^」とかである。「明日は雨だそうですねえ」「続いたらいやですねえ」そんな話しかできないのである。

他にも小さなズレが山と積み上がっていた。

普通の人なんだろう。

つまりおばちゃんは普通の人がダメだったのである。

どんなに条件が良くても、いいひとでも、ダメだったのである。

おばちゃんは最後のメールに書いた。「夫婦って、好きでもなきゃやってられない、と思うんです」これについて特に返事はなかった。そう、肝心なところにいつも返事というか反応はなく、常に常にずれていたのである…。


というわけで、「もう若くないんだから高望みなんかしないわよ!」つって始めたくせにいきなりすんげー好条件が来て泡食った結果、結局条件で選んでしまい大失敗したお話でした。

いやもう2週間目くらいには気づいていたんだ、「男に養ってもらうとか非常に自分らしくない。確かに漫画を描いて暮らしていきたいけれども!」ってのは。

でもそんなの変人だからじゃん!?普通は結婚するところじゃん!?みたいな脳内会議が巻き起こっていただけなんですよね。負ける気はしていた。

ちなみにこれを機に「やっぱこんなアホは独り身のほうが好い気がするな!」という結論に達し、今は元に戻って人生を通じて自分と同じくらいの変でダメで面白い人を探しています宜しくお願いします!!!

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