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猫の愛くるしさたるや

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猫の愛くるしさたるや

最近の記事

「データを根拠とする」の根拠とは

長さを測るために物差しを使ってました。 ただ、ある時、この物差しの目盛りが1cm,1mmなのか不安になりました。 この場合、1cm,1mmの基準を持ってきて、それと比較すれば、正しく測れる物差しか判断できる。 (ちなみに1cmは1mの100分の1であり、1mは一秒の299,792,458分の1の間に光が進む速さで定義されてるらしい) 昨今、データを意思決定の根拠とする風潮が巻き起こっている 官公庁のEBPMしかり、データサイエンスの流行を見れば明らかだろう。 ただ、「

    • 田舎街が舞台の映画のあらすじ

      田舎町、瓶のコーラが入っている、小さい冷蔵庫がレジ横にあるようなお店があるような田舎町が舞台。 その町は平和で、特に銭湯が村人の集いの場となっていた。 そこの番頭は明るい女の子であり、皆んなから愛されていた。 元気に挨拶して、世間話片手で仕事片手で、男達だけでなく、女達からも看板娘として扱われていた。 そんな平和な村はある日壊される。 どこかから聞きつけたテレビ局は看板娘をインタビューした。田舎街を紹介するバラエティ番組で看板娘は取り上げられて、インタビュー映像がお茶の間

      • スーツを着る人間になった

        毎朝スーツを着て満員電車で乗り込む人間になった。 改札を抜けて、セキュリティゲートを抜けて、デスクに座ってパソコンをいじってる。データドリブンなど、カタカナ語を使ってそれっぽく振る舞ってる。 お客様先へ向かい、そこでもセキュリティゲートを抜けて、様々な作業や会議に出る。 たまに上司に業務改善を提案して、自分は何て意欲的なんだ、と満足する。 今日は上司が他部署の偉い人を連れてきて、その人にも業務改善案を説明した。 るんるんと帰路に着く。 しかし何て色褪せた景色なんだろう。 多

        • 花粉症患者の怒りの矛先

          今、花粉症に苦しんでいる諸君。 いまこそ痒い目で真実を見る時である。 花粉症を発症すると、みな花粉へ、杉の木へ怒りの矛先を向ける。 その切先は真っ直ぐであり、今にも叩き切りそうな迫力である。 しかし私はすっと切先に手を添え、ノンと言ってやる。 痒いのは目である。口内である。耳の中の人もいる。 そう、我らの身体が引き起こしているのだ。 馬鹿みたいに反応して、痒みを引き起こすこの身体。ちょっとの傷で、ヒステリックな叫び声を上げるセンチメンタルな母親のよう。 誰かは言う。

        「データを根拠とする」の根拠とは

          本を読むこと

          高校生の頃、電車の中では本を読んでいた。 キッチンでは料理を作り、浴槽では湯船に浸かり、それらと同列に電車では本を読んでいた。 ブックオフで、簡単そうと思い、カフカの「変身」に触れたのが、きっと文学に触れる最初の一歩だった。 カフカ、カミュ、ヘルマン・ヘッセ、川端康成、ヘミングウェイ。 世界史の教科書に載っている作者のものを読めば良いのだろう、と、何を読みたいか、ではなくこれを読めば問題ない、と読んでいた。何の問題がないのか、については分からない。しかし読む手は止まらなか

          本を読むこと

          世界樹

          ドラクエ11など、ファンタジー作品には世界樹と呼ばれるデカすぎる樹が登場する。 世界樹はその世界で起きた全てのことを記録しており、ドラクエ11では世界樹の記録から魔王打倒の作戦を導き出す。 この世界樹は2つ凄い点があると思う。 1,アクセス速度 ドラクエ11の世界樹は(他もそうかもしれないが) 世界で起こったこと全て記録している。 そして、ある情報を求める者が現れた時、相応しい情報を与える。 この与えるまでのスピードには目を見張る。 過去全て記録しているにも関わらず

          クリスマスディナーの一言

          「とても美味しそうでした」 テーブルに料理を置きながら、ウェイターは溢すように言った。 僕たちはそれが料理紹介の一言目と認識できなく、呆気に取られた。

          クリスマスディナーの一言

          Bondeeについて

          台頭してきたBondee、友達も何人かやってる。 そんな新たなSNS、Bondeeについて書いていく。 Bondeeの特徴 これまでのSNS、例えばInstagramや Twitterは過去と現在を共有する。 「こんな美味しいもの食べました!」 「今これが欲しい!」 「1週間後楽しみだなあ」 これらは今より過去、或いは今、今からまだ見ぬ未来を綴っている。共有が当たり前になったので、深く考えたことはなかったが、写真というものは当然過去しか写さない。それを主軸にしたInst

          Bondeeについて

          グラスの水の中の氷

          ファミレスで勉強や読書をしている時の机の上は、定式化されている。 本或いは参考書と、頼んだ食事に、水の入ったグラスが机の上にあり、それぞれを消費したい時にそれぞれを手に取る。 本を読んでいると、カランと音が聞こえる。グラスの水に入った氷が立てた音だ。 氷は歪なバランス感覚で水の中に入っているが、時間が経つごとに溶けて、これまでの接地面が溶けて、バランスを保てなくなり、終いには音を立て、新たなバランスを獲得する。 僕はいつも驚かされる。唐突なカランは落ち着きが支配するファ

          グラスの水の中の氷

          嫌いな考察の考察

          昨今、考察が流行っている。 ワンピースでは「黒ひげの正体考察」や「ひとつなぎの財宝についての考察」などがあり、他作品に関しても考察が溢れている。 特にYouTubeを開けば考察チャンネルのようなものが乱立しており、流行っている、と言えるだろう。 私は現代に吹き荒れている考察流行が嫌いだ。 考察とはA→B→未知のCと論理的に次なる展開を予想すること、或いはC→B→Aと物語初期の行動の真なる意図を解き明かす行為である。 漫画作品をピタゴラスイッチのビー玉装置として取り扱うことを

          嫌いな考察の考察

          夢を見たんです。

           内容は忘れてしまいましたが、僕が何かに悩んでいたら、その僕を冷笑する様に、 「不安も心に焼べられるよ。」  と一言返してきました。  朝起きて、顔を洗い歯を磨いてる時も、この言葉が胸につっかえていたのでここに書き残しました。 「不安も心に焼べられるよ。」  不安でも、それは心の栄養であり、経験値として感性を磨く研磨剤となるから無駄ではないよ、という事なのでしょうか。  僕には真意はわかりません。夢の中で紡がれた言葉、或いはいつか読んだ小説の台詞なのか。どちらにせよ

          夢を見たんです。

          ちょっとしたメモ

          ※脚色してます 僕がアンケートのデータ入力のバイトをしていた時、一枚のアンケートに目が留まりました。 50代・女性・一人暮らし・世帯収入100万円以下。 不穏な空気は感じましたが、私情は挟まず黙々とパソコンに打ち込みました。 しかし「最近買った冷蔵庫の容量」という項目で手が止まってしまいました。 140リットル以下に○、そして次の設問の「以前使っていた冷蔵庫の容量」には400リットル以上に○がついていました。 ただの○にここまでのメッセージ性を含ませられるのか、と。

          ちょっとしたメモ

          鶏塩つけ麺

          その日は役所で転出届を発行する必要があった。大倉山駅で降り、以前働いていた塾の前を通り、健康診断の入口には惑わされず、役所に通ずる自動ドアをくぐった。 どの窓口が適しているのか、キョロキョロと探していると中年の女性が近づいてきた。要件を聞くと1枚の紙を渡してきた。どうやら転出届発行に必要な書類らしい。名前やその時とその時以降の住所を記入し、指示通り21番窓口へ。 幾つかの身分証明書を見せると、職員が勝手に転出届に必要な処理をしてくれる。その様は商品が出来るまでのベルトコン

          鶏塩つけ麺

          好きな小説の何節か

          カミュ『転落』より 自分が正しい側にいるということ、それだけで良心の平静を保つことができたんですよ。 自分の長所しか認めないことによって、愛想のよさと平静さを保てたのです。 残念ながら、ある年齢を過ぎると、人間は誰でも自分の顔に責任をもたなければなりません。 快楽においては、誰も偽善的ではいられない。

          好きな小説の何節か

          「最近面白いと思ったプロモーション」

          就活時代、良いの書けたかも!と思ったものを載せます。これを提出した企業は書類は受かり、面接は落ちました。 以下がそれです。 ─────────────────────── ユニリーバの履歴書の試みです。 3月6日、ユニリーバは履歴書に性別と顔写真の記載を無くし、名前も苗字のみという徹底ぶりを見せました。 ジェンダーやルッキズム問題を解消するための措置かもしれませんが、わたしには他にも意図があると思いました。 結論から言うと、ブランドイメージの向上と新卒採用の宣伝に使用したと

          「最近面白いと思ったプロモーション」

          ビジネスに潜むオシャレ

          IT企業では何かを開発する際、テストを行う。バグがないか、正しい挙動をするか、などを確認するためである。 その際、テスト者以外にもテスト結果を共有できるように"キャプチャー"というものを取得する。 キャプチャーとは、端的に言えばPC画面の写真のことである。このキャプチャーを使用し、テスト者以外の第三者はテストの成果を確認する。 今回ここで書きたいことは"キャプチャー"という言葉と意味するものの関係である。 英語ではcaptureと記し、その語の通り"捕まえる"という意味が原

          ビジネスに潜むオシャレ