見出し画像

【和訳】DYGL - Shadow

はじめに

DYGLの新曲「Shadow」を和訳してみました。
意訳・直訳の両方が含まれています。初挑戦のため至らない点があるかと思いますが、都度訂正させて頂きます。
参考になりましたら幸いです。
ではでは




まだ君を探しているのかな
まだ君の心を探しているのかな
もう遠く離れてしまったはずなのに、
僕は未だに期待しているのかな

後部座席での不慣れなロマンスも
冷たい列車と一緒に消えていったんだ
季節はこれからも変わるだろうけど
初詣で祈るよ、
"君の気持ちは変わっていない”と

『未来』
それはいつだって自分次第さ
僕たちはそう信じて夢見てきた
だけどうまく掴めなかった

薬を頼るように回顧する
雨の中、目を閉じるんだ
今夜は外に出る気分じゃないな

まだ君を探しているのかな
まだ君の心を探しているのかな
やり取りに隠れた何かを
まだ探しているのだろうか

後部座席での不慣れなロマンスも
冷たい列車と一緒に消えていったんだ
季節はこれからも変わり続ける
時間は彼女との運命を待ってくれないんだ
雪がもう止んでしまったように

沈痛に引きこまれ溺れるような思いだった
全部吐いて水に浮かぶことができた
繰り返すということは
愚かな忘却と言えるだろうか
渦の中で音楽は響いているよ

沈痛に引きこまれ溺れるような思いだった
全部吐いて水に浮かぶことができた
繰り返すということは
愚かな忘却と言えるだろうか
渦の中に音楽は響いているよ


(originally written by
Yotaro Kachi, Nobuki Akiyama)


おわりに

いかがでしたでしょうか。
冬だからこそ感じることの出来る"暖かさ"があるように思います。
この曲と共に、寒くて辛い冬を乗り越えて、来る新年に備えたいと思います。

それでは良いお年を!


追記

昨年12月に投稿したこの記事ですが、振り返ると納得いかない箇所も多く、再度和訳に挑戦することにしました。そして、あくまで個人的な理解の上での主観的な意見になりますが、今回思ったことを書こうと思います。

「shadow」は一見すると、別れた男女の人間模様が描かれた曲のように見えますが、これまでのDYGLの曲と彼らのアイデンティティ、そして世間からの評価を踏まえて考えると、また違った見え方ができるように思います。
この曲の主人公は、過ぎ去った時間を戻すことは不可能だということをぼんやりと理解しつつも、過去の世界への願望を捨てきれず苦悩します。
しかし季節が変わり雪も止んだことで、過ぎ去った過去に戻ることは不可能であることを受け入れ、心の痛みから解放されていきます。
この曲のクライマックスとなる部分では、歌詞が繰り返されます。
一般的にはその言葉を強調させるような意味合いで用いられることも多い「繰り返し」。ただ、ここでは「過去を振り返る自分」への肯定を表しているように思いました。

一般論として、「過去を気にしていては何も生まれない」だとか、「いつまでもネガティブでいるべきではない」といった考え方や風潮は一つの理想論のような形で広く理解されています。
しかし実際、常に前だけを見てポジティブに振る舞っていても、何か壁にぶつかったとき、何かに躓いたとき、万人がすぐに立ち上がることが出来るでしょうか。

「あの時こうしていれば、こう言っておけば」
後悔に後悔を重ね、その負の感情がやがて自身の首を絞めてしまうということはよく聞かれる話です。
その痛みを経験することで人は過去を過ぎた過去として理解し、現実を受け入れることが出来る。そこで初めてスタートラインに立つことが出来るのではないでしょうか。


未熟ながら、英詩を翻訳するという事の面白さに触れることが出来たこと、そして好きなバンドの曲に対する理解を高めることが出来たことをうれしく思っています。
また、今後もDYGLの曲を中心に和訳記事を投稿していく予定です。
よろしくお願いします。
それでは!

2023/03/29


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?