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ネガティブとポジティブは不可分?

気分が晴れないときと晴れるとき、それは以外にも不可分な関係を持っているのではないかと思い立った時があります。

新しいことにチャレンジすることは確かにドーパミンを分泌し、気分を前向きなものにさせてくれますが、その一方で「何か残したい」というモチベーションとは相いれません。

もしも「残したい」というモチベーションがあれば、わざわざ新しいものばかり手を付けないでも、これまでに踏んできたノウハウを試していけばいいだけになります。

一方で、何かを残したい、といったマインドを主軸に考えれば、今度はどこか前向きさが失われ、新しいことにチャレンジすることをためらいがちになるのも事実といえるでしょう。

人間の心理状態は量子スピンのように瞬時に切り替わるものではなく、タンカーの進路変更のように、巨大な旋回半径を伴いつつ変わりゆくものだと考えています。つまり、新しいことにチャレンジしたその次の日に、「生き様を残したい」とかいうマインドに切り替えることは心理的負担を伴いがちになるということです。

ここで、別段私は心理カウンセラーでもその道の人間でもないので、精神的アプローチを科学を交えて出来ているわけではありません。あくまでも主観的なイメージと体験談から語っているだけで、これが正しいのかどうかはここでは棚に上げておきます。

しかし、実際問題として心持を整理することが難しいように、簡単に心機一転というのはできないというのがここでの主張です。

とはいっても、反芻思考やネガティブ思考は突き詰めるものではなく避けるべきものであり、不可分というのも少しお門違いな解釈とも言えます。本来ならば、プラス思考や挑戦することをさらに増やしていけばいいのですが、わざわざプラスとマイナスは不可分であると言ったりして、マイナス領域を過大評価しなくてもいいとは思ったりします。

そう考えれば、ネガティブ思考とポジティブ思考は不可分ではなく、癖があるというべきなのかもしれません。癖というのは、ネガティブになった場合陥りやすいスパイラルがあり、ポジティブになったときもそれが存在するという感じにです。

スパイラルというのは、段階的反応のようにとらえることができますが、ここでは同時に解釈、という言葉でも形容することができると考えています。いわゆる、それ以外のことを考えても同じようなメンタリティに落ち着くということです。例えば、あるポジティブスパイラルに陥っているときにパスタを食べて、おいしいと思ったとします。そのあとに車に乗って電車に乗ってを繰り返した時も、別段その行為をネガティブにとらえることはないという状態を考えます。

それはいわゆる、ポジティブなスパイラルにある、乃至はネガティブなことを考えてしまうトリガーを引いていない状態とも考えられます。これは何を意味するのかといえば、心理的安全性です。一方でネガティブスパイラルに入ってしまった場合は全くの逆になります。ネガティブスパイラルでは、することなすことすべてがネガティブに聞こえてくるようになります。

とある研究では上記の状態を、脳の思考回路になぞらえてサニーブレインやレイニーブレインと言ったりすることがあります。例としては、サニーブレインの子供はレイニーブレインの子供よりもひどいプレゼントを挙げても喜び、レイニーブレインの子供は格別のおもてなしをしても卑下する、といったようなものです。

しかし、今回述べたネガティブ、ポジティブを決定的にする要因は挑戦を好むのか、経験を好むのかということであり、言い換えれば過去志向、未来志向の違いになります。サニーブレインとレイニーブレインは確かにモチベーションとして受容的か否定的か、という区別になっていますが、未来志向と受容歓迎姿勢が一致するかといえば、一致することもありますが、目線が違うと言えるでしょう。

新しいことに挑戦することをまったくいとわないことは、何か起きてもプラスに考えるというのと少し異なります。それは何かが起きた後の話か前の話か、ということです。未来「志向」なので、まだ何が起きるのかわからない状態でも、挑戦的な姿勢を持っているということになります。それはすべからくネガティブな状態も同じように言えます。

結論としては、ネガティブとポジティブのモチベーションの持ち方は不可分といえるでしょう。しかし、それらは不可分といって割り切ればいいというものではないのも確かです。サニーブレインとレイニーブレインは、どう考えてもサニーブレインのほうがいいかもしれないと思うでしょうが、レイニーブレインのメリットも考慮されています。

一方で、上記で語ってきた過去志向なネガティブプレイヤーは、内向的ならまだしも、非進歩的であることが垣間見え、肯定には一定の距離を置いていると言わざるを得ません。

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