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第514回:憧れの人に会う-介護の達人高口光子さん

訪問介護のでぃぐにてぃ電動車椅子の代表吉田です。

でぃぐにてぃの今を伝えるブログ514回。

8/5(土)憧れの人に会う-高口光子さん
全国介護福祉総合フェスティバル in 横浜に行ってきました。目的は憧れの人、介護の達人高口光子さんに会うこと。いつもテレビでお見掛けするたび、学者の先生方・厚労省の偉い方・福祉の重鎮たちをバッサバッサ斬りまくるトークが気持ちよくて。いつかお会いしたいと思っていた高口さんがスピーカーとして登壇され、私は脇のブースで介護福祉経営士としてこっそり相談を受けていました。


高口さんの原点:理学療法士としてキャリアをスタートした⇒勤めた病院は薬漬け、検査漬け、点滴漬けの状態だった⇒最初に受け持った患者さんの治療方針をDrに聞いたところ「足腰が曲がって、今のままじゃ棺桶の蓋が閉まらないから棺桶に収まるようにしてくれ」と答えが返ってきた⇒人が死ぬためのリハビリではなくもっと人が生きるためのリハビリがしたい!と強く思った。

こんな原点を持つ高口さんだからこそただただ重鎮を斬り倒しているだけではなく。その根底に被介護者を「データ」として、「モノ」のように扱う(現場を忘れた)重鎮たちへの怒りと同時に介護を受ける人への温かいまなざしを感じたんだな。

さぁ今日のトークセッションでも高口節が炸裂!相談をさぼって食い入るようにお話をうかがいました。


「ケアマネ選びは運だ。お客様はケアマネを選べないのだから」

「学者先生やお役人は早出も夜勤もないから一日中あーでもないこーでもないと勉強した数字を教えてくださる、いい気なもんだ」

「みんな本当は集団処遇が好きなんじゃないか?手裏剣みたいに食事を配って、鳥のエサのように食べさせて、時間になったら何を食べていても食事は終わり。30年たっても何も変わらない。そもそも変える気がないんじゃないか?」

「地域なんか信じない。地域なんか今はもうない。あてにならない」

高口さんのようにこれほど正面切って地域包括支援への疑念を語っている介護人は不勉強な私は初めて。3年目の訪問介護事業者として、そして25年地域で暮らす障害者・生活者として、ずっと抱いてきた「地域包括支援は壮大な幻想なんじゃないか?」という気持ち。素直に表現していいんだよと後押ししていただいた気がして勇気付けられた。

もちろん一部の地域包括支援の成功事例はある。地域の他職種連携は当然必要だし、地域包括支援が不要なわけでは決してない。しかし地域の助け合いだけでこれから私たちが直面する「要介護者激増+介護士不足」という深刻な問題に立ち向かうことは難しいと、実際、地域でケアを受けて暮らしながら、お隣さんの名前もわからない私は思った。だから今何が自分にできるのか事業者として、日々のケア確保に苦しむ利用者として夢物語じゃなくリアルに考えたい。

セミナー終了後、高口さんとゆっくりお話しできるお時間をいただいた。想像通りユーモアあふれる素敵な方だった。今のままの地域包括支援に疑問感じているとお話したら高口さん「地域包括支援の植木鉢の絵、私嫌い」とおっしゃった。私が「たたき割っちゃいましょう植木鉢」と返したら大きな声で笑っていただいた。

写真お嫌いでなければとお願いすると「松田聖子の次に写真映えするわよ!」と笑ってOK。いやいや聖子ちゃん以上です。笑


そもそも介護福祉経営士相談コーナーで相談を受けるためにうかがったフェスティバルだったけれど、高口さんにお会い出来てずっと抱いていた迷いが晴れました。周りが何をやっていようが、流行りがどうであろうが自分の信じた道を進め!そう言っていただいたような素晴らしい時間でした。高口さん本当にありがとうございました!

余談:癖としてなんかとてつもなく強い女性に惹かれるのかな?妻Yといい高口さんといい。これ、100%誉め言葉です!

次回をお楽しみに。

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