DJ PREMIERもサンプリングした70'sネタを使用！彼らのキャリアと新曲を解説 dvsn & Ty Dolla Sign feat. Mac Miller - I BELIEVED IT (2021)
これまでに1億7000万以上のセールスを記録し、数々のタイトルを総なめにしてきたラッパーのDrake。2000年代後半に頭角を現し、続く2010年代に大きくブレークし、シーンを牽引してきた人物でもあります。
そんな彼の大ヒットナンバーを手掛けたプロデューサーNineteen85と、
シンガーであるDaniel DaleyのR&Bユニットdvsnが新曲「I BELIEVED IT」をドロップ。
この曲は2018年に薬物の過剰摂取で亡くなったラッパーMac Millerと、今をときめく客演王Ty Dolla Signがゲスト参加し、注目が集まっています。
また元ネタには"プリモ" (Primo)の愛称で親しまれている名プロデューサーDJ Premierも使用したSoulネタをサンプリング。
彼らのこれまでのキャリアと新曲について解説します。
レーベル : Warner Records, OVO Sound
リリース日 : 2021年6月30日
名前 : dvsn & Ty Dolla Sign feat. Mac Miller
年齢 : dvsn 2015年結成 Ty Dolla Sign 39歳 Mac Miller 故26歳
出身地 : dvsn カナダ、トロント
Ty Dolla Sign カリフォルニア州ロサンゼルス
Mac Miller ペンシルベニア州ピッツバーグ
dvsn & Ty Dolla Sign feat. Mac Miller - I BELIEVED IT (2021)
経歴
Nineteen85は、2013年に「Hold On, We're Going Home」でDrakeをプロデュースし、同曲はR&B/Hip Hopチャートで1位を獲得。収録アルバムの「Nothing Was the Same」(2013)は、グラミー賞「最優秀ラップアルバム」にノミネートされ、Drakeのさらなる飛躍に一役買った作品となりました。
それ以降も「Hotline Bling」(2015)「One Dance」(2016)とDrakeの楽曲を次々にヒットさせ、2014年にはHip Hopメディア誌Complexの「注目すべき15人の新人プロデューサー」の1人に選ばれています。
Drakeのお墨付きを得たNineteen85はシンガーのDaniel Daleyと2015年にdvsnを結成。R&B、Neo Soulをベースとして楽曲制作をスタートし「The Line」と「With Me」のシングルをリリース。「With Me」はAppleのBeats 1ラジオ内の"OVO Sound Radio" で取り上げられたことで、グループの存在に注目が集まり始めました。
dvsn - With Me (2015)
翌年にDrake率いるレーベル "OVO Sound" とサインし、デビューアルバム「Sept.5th」(2016)をドロップ。リード曲の「Hallucinations」は評論家からの高い評価を獲得。音楽メディア誌Spinは、この作品を「Best Albums of The Year」で34位に選出しました。
dvsn - Hallucinations (2015)
2017年にセカンドアルバム「Morning After」を発表、収録曲「P.O.V.」は、Maxwellの「Fortunate」(1999)をサンプリング。また「Mood」はYouTubeで1000万再生を超えるヒットとなり、着実に知名度を広げていきます。
dvsn - P.O.V. (2017)
Maxwell - Fortunate (1999)
2020年には3枚目のアルバム「A Muse in Her Feelings」を発表、Ty Dolla $ign、Summer Walker、Snoh Aalegraなどのシンガーや、Popcaan、Buju BantonといったReggaeアーティストを幅広くフィーチャー。
この中でもリードシングルの「No Cryin」はアトランタを拠点に数々のクラブバンガーを発表してきたFutureが参加。dvsnらしいスローなビートに、Futureのメロディアスなラップが加わり、彼らのハーモニーが心地よい1曲に仕上がりました。
またアメリカのオンラインマガジン "Rated R&B" が選出する「30 Best R&B Albums of 2020」に8位にランクイン。アルバムは2021年にデラックスエディションを発表するなど、メインストリーム市場に進出した作品になりました。
dvsn feat. Future - No Cryin (2019)
"BELIEVED IT" 元ネタ情報
元ネタになったのは。SoulグループThe Continental IVの「(You're Living in A) Dream World」(1972)です。彼らが唯一発表したアルバム「Dream World」に収録しています。
The Continental IV -(You're Living in A) Dream World(1972)
また、この曲はHip HopデュオGang Starrのメンバーであり、名プロデューサーのDJ Premierが2017年に発表した「Our Streets」でもサンプリングされています。Premierとdvsnとはサンプリングする箇所が違うので聴き比べをすると面白いです。
DJ Premier feat. A$AP Ferg - Our Streets (2017)
I BELIEVED IT
この曲は、失恋がテーマの歌となっていて、恋心を抱いていたパートナーに裏切られ、悲しい心の内を吐露した少し切ない1曲です。
But you lied to my face and I believed it
Ooh, I believed it, I believed
Said "No matter what I do, you'd never leave me"
Huh, never leave me, never leave
And now you're gone (I wanna cry), uh
So long (I wanna cry), uh
君は俺の顔に嘘をつき、俺はそれを信じた
ああ、信じた、信じたよ
俺が何をしても、俺から離れないと言ったよね
決して離れないって、決して
そして今、君は去ってしまった
泣きたいくらいにずっと
終わりに
dvsnとTy Dolla $ignは、共同プロジェクトの制作を始めたことを公に発表。今作はその作品からのリードシングルと思われます。
OVO Soundに所属し、これからのブレークが大きく期待されているdvsn。彼らがトップスターTy Dolla $ignと共にどのような仕掛けをしてくるのか・・・
このニュープロジェクトには誰もが自ずと期待してしまうことでしょう。
非常に楽しみです。
こちらで紹介した楽曲のDJプロモーション音源はこちら⬇️⬇️⬇️
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