「Let's Go〜!」でブレイクしたグロリラがデビューEPをドロップ! GloRilla - Anyways, Life’s Great… (2022)
シングル「F.N.F. (Let's Go)」(2022)がバイラルヒットし、世界中から注目を集めたフィメールラッパー、GloRilla(グロリラ)は、メンフィスサウンドを牽引してきたラッパー、ヨー・ゴッティが創設したレーベル「CMG THE LABEL」と2022年7月に契約を結びました。
そして、この度めでたく、デビューEP「Anyways, Life’s Great… 」(2022)をドロップ。
ここでは、この作品について解説します。
レーベル : Interscope Records, CMG The Label
リリース日 : 2022年11月11日
名前 : GloRilla
本名 : Gloria Hallelujah Woods
年齢 : 23歳
出身地 : テネシー州メンフィス
ヨー・ゴッティと契約したことでネット民から非難される
EPのタイトル「Anyways, Life’s Great…」は、「F.N.F. (Let's Go)」のリリックの一節「Anyways, life's great, pussy still good」からの引用で、初のヒットと曲は、もちろん彼女にとっても特別な曲のようです。
Hitkidd, GloRilla - F.N.F. (Let's Go)
7月、彼女はヨー・ゴッティ率いる「CMG THE LABEL」と契約を結び、その後リリースされたレーベルコンピレーション「Gangsta Art」では「Tomorrow」に参加し、YouTubeでは1000万再生を記録。(EP未収録)
GloRilla - Tomorrow
しかし、過去にグロリラがメンフィスラッパー、故ヤング・ドルフを賞賛するSNSの投稿をしたことが明るみとなり、ネット上で非難されています。
というのも、ヤング・ドルフは生前、ヨー・ゴッティとお互いにディスソングで牽制し合うほどのビーフな関係にあり、2017年にヤング・ドルフがディスソング「Play Wit Yo' Bitch」のMVを公開した翌日、報復としてヤング・ドルフの車が100箇所以上銃撃される事件が発生しています。
安否が心配されましたが、防弾パネルが装備されていたため、怪我人は出なかったといいますが、この事件でヨー・ゴッティのレーベルメンバーであるブラック・ヤングスタが出頭して逮捕され(証拠不十分で不起訴)、同年ロサンゼルスでヤング・ドルフが再び銃撃された際にも、ブラック・ヤングスタが参考人として挙がっていました。
また、2021年にヤング・ドルフが射殺された際には、ヨー・ゴッティが参考人として名を連ね(その後釈放されている)、ヤング・ドルフの死後にブラック・ヤングスタが発表した「Im Assuming」のミュージックビデオでは、ヤング・ドルフの本名「ソーントン」の墓石の前でラップを披露しており、ネット上で多くの批判を浴びました。
これら一連の動きを知るファンやネット民から、グロリラはヨー・ゴッティに寝返ったと思われたようですが、世代の違うメンフィスOGラッパーのいざこざに巻き込まれるには少々気の毒な気がします。
BETヒップホップ・アワードで思わず涙
8月、EPからのセカンドシングル「Blessed」をリリースし、YouTubeでは1800万再生を記録。
「F.N.F. (Let's Go)」のヒット後、急速に好転していく自分の境遇から、この曲が生まれたようです。
GloRilla feat. Yo Gotti - Blessed
9月には、前述の「Tomorrow」のリミックスでCardi Bをフィーチャーした「Tomorrow 2」をリリースし、全米チャートで初めてトップ10内にチャートインしました。
EPからの3枚目のシングルでもあるこの曲は、リリースから1ヶ月も経たないうちにYouTubeで4000万再生されるヒットとなりましたが、当初制作チームは、Cardi Bが客演したバージョンをサプライズリリースしてグロリアを驚かせようと思っていたようです。
GloRilla, Cardi B - Tomorrow 2
同月には「Rolling Loud New York」でライブを行い、アトランタで開催されたBET Hip Hop Awardsに出席し、Fivio Foreign、Baby Keem、Blxst、Nardo Wickといった強豪がいる中で、ブレイクスルー・アーティスト賞を受賞。
スピーチでは、感極まって涙を流しながら、家族やヨー・ゴッティに感謝していると語っています。
11月には、CiaraとSummer Walkerによるシングル「Better Thangs」のリミックスに抜擢され、アメリカ南部の女性スター達との共演を見事果たしました。(EP未収録)
Ciara feat. Summer Walker & GloRilla - Better Thangs (Remix)
EPについて
今作は9曲入りで、カーディB、ヨー・ゴッティ、そして過去にグロリラと共演したフィメールラッパーNiki Poohがゲスト参加しています。
EPはATL Jacob、Hendrix Smoke、 Shottieがプロデュースした「No More Love」で幕を開けます。
この曲は、これまで彼女が発表してきたアッパーなビートとは対照的に、メローなサンプリングビートで構成されており、ラップもいつもより落ち着いたスタイルで表現されています。
GloRilla - No More Love
4曲目の「Unh Unh」は、前述の「Tomorrow 2」や「Blessed」をはじめ、グロリアのキャリア初期から数多く手がけているAClef VibesとMacaroni Toniがプロデュースしています。彼女を知り尽くしているだけに、彼女の才能と魅力がさらに引き出されたこの曲は、テンポの良いビートと中毒性のあるフックで、クラブでヒットすること間違いなしの一曲です。
GloRilla - Unh Unh
おわりに
今年、目覚ましい活躍を魅せたグロリラですが、人生が急変した事についてこのように語っています。
また、Instagramでは「みんなが楽しんでくれたらいいな」と、待望のデビューEPのリリースに喜びをかみしめているようです。
全米から熱い視線を集めるグロリラの今後を占う1枚、その行き先を、是非あなたの耳で確かめてみてはいかがでしょうか。
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