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シェアサイクルを使って、みらスタでレノファの試合を観てマグロを食べよう

デジテック for YAMAGUCHI 運営事務局 兼 Y-BASEスタッフのハラマルです。

いよいよ、今週末に迫ってきましたね。
紹介するのは、もちろん、レノファ山口の試合です。対戦相手は清水エスパルスという強豪ですが、みらスタの場外ステージでは、なぜか「マグロの解体ショー」というぶっ飛びイベントが行われるなど、試合内容はもちろんのこと、異様な盛り上がりの様相を呈してきており、期待しかないです。皆さん、4月16日はみらスタでマグロですよ!違った、レノファ山口の試合ですよ!

今回のタイトルイラスト、「canva」の画像生成AI「Text to Image」を作成してみたものです。
「レンタサイクルに乗って日本の伝統的な街並みを走るカップル」というお題にして、スタイルを「映画的」で作成したものが左側、「水彩画」で作成したものが右側になります。「日本の伝統的な街並み」という定義が分かりづらかったんだろうなというのが分かりますが、こういうものがすぐに無料で作れるのは驚きです。
これまで、フリー画像の中からイメージに合うものを探すのに苦労していましたが、自分で画像素材を簡単に作れるというのは非常に便利な世の中になりましたね。感動です。

さて、今回のテーマのきっかけですが、先日、Y-BASEのあるNPYビル(山口市)の駐輪場の一角に、このようなものができていました。

駐輪場の一角に出現したスペース

何、コレ?

調べてみた

早速、帰ってからネットで調べてみると、山口市が「シェアサイクル」の実証を実施しており、これは、そのステーションの一つであることが分かりました。
市内各所に設置されたステーションであれば、どこでも自転車をレンタル/返却することができるそうです。観光客用や日常の買い物等の移動手段として、自転車利用の可能性を検証する取組とのことです。

私は山口市民でないので知らなかったのですが、とても良い取組ですね。
何が良いって、観光客や日常生活が便利になるのもありますし、もしかして、レノファ山口の観戦にも使えるんじゃない?試合日の交通渋滞対策にも有効なんじゃない?という期待が湧くところが、特にですね。(笑)

ということで、市内のどんなところにステーションがあるのか調べてみました。先ほどのHPを見てみると、一覧表が掲載されていました。
・・・すみません、一覧表の前に、いつものツッコミをさせていただきます。
「何で地図で表示せんのかーい!!」

市内32カ所にあるというステーション一覧の一部

コホン。すみません、取り乱しました。
気を取り直して、あ、ありましたよ。このスクショの一番上に、NPYビルがあります。正式名称の「ニューメディアプラザ山口」として記載されていますね。
そしてこのスクショの一番下に「維新公園」があります。ん?いやいや、「維新公園レノ丸ステーション」って何!?レノサポの私ですら知りませんよ。そんなオシャレスポットが維新公園内にあるほ?どこに?
ここで、やはり一覧表ゆえの困った点が。NPYビルの正式名称や、「レノ丸ステーション」を知っていないと使えなくないですか?

マップはないのかと調べてみると、HPに「パンフレットデータ」というPDFを見つけましたので、これを開くと、以下のようなマップが出てきました。
が、スマホで見る人が多いことを考えると、一旦PDFデータをダウンロードしてこれを表示させるのは手間ですよね。一覧表も必要かもしれませんが、まず最初に必要なのは、マップではないでしょうか。

「パンフレットデータ(R5.4.1~)」の2枚目

設定してみた

さて、このサービスを利用したい場合は、専用アプリが必要なようです。
パンフレットデータを見てみると、①会員登録、②借りる、③返却するという簡単な3ステップで利用できるようです。
それでは、アプリをダウンロード・インストールしてみましょう。
次に、設定作業に入ると、「主な利用地域」を選択する画面が出てきました。全国17カ所でこのアプリを活用した取組が行われているようです。

アプリの設定画面

続いて決済手段の登録です。
「現金」は山形市・前橋市・福島市・岐阜市の路上端末機しか対応していないようですね。
ここでは、先日、山口県内の広い地域でICOCAが使えるようになったばかりですし、「交通系電子マネー」での支払いにしてみようと思います。

アプリの設定画面

そして、次の画面では…えっ!?どういうこと?

アプリの設定画面

設定画面に表示された電話番号(050-xxxx-xxxx)に電話しろという指示が。
え、こんな認証初めてなんですが、これ、ホント?こんなこと、事前に説明なかったんだけれど、電話して大丈夫?詐欺的なものに引っ掛からない?
と、とても心配になりつつ、恐る恐る電話してみると、「電話の着信が確認できました」との応答があり、次の画面に進みました。
お~、セーフ。こういう手続きが必要なら、事前にアナウンスしていて欲しいですよね。かなり心配しましたよ。

さて、設定が終わると、ステーションの場所がマップで表示されます
これなら分かりやすいね、良かった。
と思いましたが、画面下部に「ワンタイムパスワード」とか「路上端末機」の記載が。おや?さっきの説明だと、路上端末機の使用は現金のときだけでは?何か間違えたかな?

アプリのスタート画面

FAQを見ると、確かに「交通系電子マネー」の記載があり、ICOCAも対象になっています。が、よくよく見ると、交通系電子マネーにも、現金と同じように「※3 一部地域に限る。」との記載が。

アプリのFAQ画面

なるほど。そういうことだったのか。決済手段の登録画面で「現金は一部地域に限られる」という記載がありましたが、正しくは「現金(or交通系電子マネー)は一部地域に限られる」ということだったんですね。この場合、専用端末が必要と。私は、先日、スマホで利用できる「モバイルICOCA」を導入したので、ネット上でICOCA払ができるものと勘違いしてしまいましたが、よく考えると、物理カードで持っている方は端末がないと支払うことができませんね。
あれ?じゃあ、さっきの電話掛ける認証は不要だったかもです。ミスリードになりましたね、すみません。

決済手段を他のものに変更すると、画面下部の表示も正常?と思われる状態になりました。これで利用の準備がOKになったようです。

アプリのスタート画面

探してみた

それでは、アプリを使ってみましょう。
まずは、気になっていた「維新公園レノ丸ステーション」を探してみます。みらスタ近辺に、ステーションのマークがありますが、ん~?こんなところに、そんなものあったっけ?

アプリ画面

今度はgoogleマップの衛星画像で見てみますが、やっぱり、そのようなものは見当たらないですね・・・。

googleマップの画面

アプリで「ステーションの詳細」というのをクリックすると、次のような画面になりました。
ん~、映っているのは私が知っているあの建物かな?レノ丸の陰になって、よく分からんなぁ。

アプリの「ステーション詳細」画面

と、この画面で気になるものが。
「返却可能数」…?何それ?
FAQを見ても記載がありませんでした。
「どこにでも返却できます」とありますが、各ステーションに駐輪できる台数が決まっているということでしょうか?きっと、そうなんでしょうね。

ん~、もう。仕方ない、現地に行ってみるか
というわけで、レノファ観戦の合間を見て、現地と思われる場所に行ってみました。

現地の様子(ハラマル撮影)

場所は、テニスの管理棟の女性用トイレの入口前でした。というか、自転車を取りに行こうとすると、トイレの方が視界に入ってしまい、ちょっと近づくのを躊躇してしまいます。不審者じゃありませんよ!なんでこんなところに?(笑)
そして、期待していた「レノ丸」要素はありませんでした(泣)

レノ丸ステーションの様子(ハラマル撮影)
※写真撮影時の貸し出し可能数は、スクショとは異なります。

そして、こちらが駐輪スペースです。想像していた通り、12台分ありました。さっきのスクショでは、貸出可能数8、返却可能数4とありましたね。ここに駐輪できる台数が「返却可能数」となっていたようです。

ということは、「返却しようとする場所にまだ駐輪スペースが残っていなければならない」ということですね。これも、自転車を借りる前に確認しておかなければいけない重要な事項だと思います。
でないと、目的地について、いざ駐輪しようとしたときに、満車だったら他のステーションに行かないといけないという事態になりかねません。
これはどこにも書いていなかったように思いますので、利用される場合は要注意です。

また、アプリでFAQを見ると、いろいろ注意事項が書いていました。この辺りも、パンフレットや事前アナウンスで触れていないこと(かつ、アプリを利用する上での必須条件)なので、しっかり周知する必要があると思います。

  • スマホのバージョンは以下のとおり

  • カメラ機能(二次元コード読み取り)が必要

  • Bluetoothをオンにしておく必要

  • GPS機能をオンにしておく必要

  • 山口市の場合、決済手段は、クレジットカードかキャリア決済(docomo、SoftBank)のみ

アプリのFAQ画面

う~ん、良い取組なんですが、分かりづらい?のが難点ですね。パンフレットには書いていませんでした。

利用してみようとしてみた

それでは、いよいよ、利用してみましょうか。

待てよ、料金っていくらなん?
え、パンフレットに金額の記載がない!どういうこと?
アプリで確認してみると…

アプリの「料金表」

ありましたよ。15分で30円ということなんですが、ちょっと探しづらいですね。せっかく最初に「主な利用地域」を設定したんだから、そこだけ表示されれば良いのに。他の地区の料金表、必要?

後で教えてもらったところ、冒頭の市のHP内にこのような記載があり、ここを見れば良かったようです。ダウンロードしたパンフレット(PDF)には書いていませんので気づきませんでした。
あ、ここにも決済手段はクレジットかキャリア決済と書いてあったのか。

市のHPでの記載

さて、長らくお待たせしました。
やっと利用です!

!!!

おおっと!忘れていました。
この4月から、ヘルメットの着用が努力義務になったんでしたね。
「努力義務」の捉え方に差があるかもしれませんが、上記では「必ずヘルメットの着用をお願いします」と書いていますね。
まいったな~。ヘルメット持っていないんだよなぁ~。

山口市では、この実証用に、観光案内所など5箇所でヘルメットの無料貸し出しをされているそうです。
が、アプリ上のマップには反映されていないようでしたので、御注意ください。

アプリの「お知らせ」

安心・安全と、気軽に利用するということが相反していて難しいところですが、これから、自転車利用の場合、ヘルメットってどのように管理していったらいいんでしょうね。自転車を停めたときに、一緒にヘルメットも置いていくのか、それとも持ち運ぶのか。持ち運びに便利なヘルメットなどが開発されるのかもしれません。

ここまで来て無念ですが、ヘルメットなしでの利用はやめておきましょう。
見出しも「利用してみた」から「利用しようとしてみた」に修正しておきます。

まとめ

①自転車利用のニーズ把握

この実証を通じて、観光や日常生活での自転車利用のニーズが把握されるとともに、きっと、「いつ、どこで借りてどこで返却した」という流れもデジタルで簡単に把握できるでしょうから、街づくりにも活かせるデータとなると思います。
皆さんも是非、積極的に利用してみてはどうでしょうか。もしかしたら、そのデータが活かされ、自分にとってニーズの高いルートや時間帯に、手厚くステーションや貸出用自転車が配置されるかもしれませんよ。

②アプリのバージョンアップ

今回の実証の範囲が、アプリの利用しやすさの把握まで含まれているかどうか分かりませんが、今後、より使い易いサービスになるよう、バージョンアップが図られることにも期待したいですね。
設定方法、周知方法などの分かりやすさもそうですし、例えば、使いたいときに自転車が確保できるように「利用予約」であったり、目的地で確実に返却できるよう駐輪枠を確保しておく「返却予約」みたいな機能もあったらいいかもしれません。
また、例えば、レノファの試合観戦のように、市内の様々なところから1カ所に集まるようなイベント開催時、駐輪できる枠を一時的に増やすような取組ができるといいかもしれません。
使ってみると、もっといろいろなニーズが出てくるかもしれませんね。

③「ぶらやま」との連携

このシェアサイクル、山口県のMaaS用Webアプリの「ぶらやま」と連携してはどうでしょうか?
ぶらやまは、レノファ山口のホーム戦で、新山口駅からみらスタまでのシャトルバスのチケットを買うために利用させていただいていますが、現在は、どちらかというと、割引チケットベースで販売されているように見受けられます。

シェアサイクルの方で、利用予約や返却予約の機能が備わると、例えば、出発地と目的地をセットするだけで、シェアサイクルも含めて、ルート上の交通手段を予約できるようになるのではないでしょうか。

例えば、県外から来られた方に対して、新山口駅→みらスタ間はシャトルバスを、試合後にみらスタ→湯田温泉にはシェアサイクルでの移動を提案し、「OK」したら一括で予約できるようになると便利ですよね。
技術的な課題があるのかどうか分かりませんが、サービス同士で連携して利用できるようになるといいなと思います。


④今後の自転車利用の在り方

最後は、今回の実証とは直接関係ありませんが、自転車利用時のヘルメット着用が努力義務化されたタイミングでもあり、今後、私たちは、どのようにヘルメットを持ち歩き・保管したらいいのか、ベストな方法を探っていく必要があるかと思います。
みんながマイヘルメットを購入して持ち歩くのか、そうだとしたらどのような方法で持ち歩くのか、いやいや、自転車と一緒に置いておくのか、そうだとしたら、「自転車→電車→自転車」みたいなルートの時はどうするのか、そういうことを真面目に考えていかないと、せっかくのエコで健康的な移動手段である自転車利用が進まない可能性もあります。
正直言うと、この努力義務化については、4月に入ってからの報道で初めて知ったので、何の準備もできていませんでした。お恥ずかしい。

今度は、ちゃんとヘルメット問題を解決して、「利用してみた」記事を書きたいと思います。