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大きな流れを可視化して、共有する

Digital Innovation Studioの庄です。私たちの仕事の中で、コンセプトやプロセスを分かりやすい形に可視化して、お客様やチームに提示することがよくあります。

オンライン会議が多く、反応が見えにくいコミュニケーションが続く状態で、チームで共通の認識を持ちたいことを、うまく可視化して伝えるというのは、さらに大事になっているようにも感じます。

これまで、このブログの中で、「会議活性化のための小さなトライ」や「ワークショップがビジネスの現場にもたらす効果」といった、チームでの議論をよりうまく進めるためのお話をしてきましたが、この記事では、情報の可視化をうまく行って、チームの認識を合わせるひとつのアプローチについて、ご紹介します。

以下のようなロードマップで、複数のフェーズに渡ってプログラムやソリューションをどう形にしていくのか、を説明することはよくあると思います。

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この「矢羽」の見せ方でも、全然よいのですが、ちょっとザクッとしすぎていている感じもします。いつ何が起きているかは分かるけれど、もう一段落としてみないとそれぞれのフェーズのフォーカスが何なのかが分からない。そんなにキレイに機能がフェーズごとに分かれるものでもないし、こういうスケジュール感に合わせるために、機能の考え方を単純化してしまうようなことも起きるかもしれません。

そこで、
・多機能なソリューションの成長を見える化する
・大雑把にいつどの辺りにフォーカスすべきなのかが分かる
・あまり時間かけずに作る
ことを目的に考えてみたのが、テトリス®図です。(最初からテトリス®を狙ったわけではなく、できてみたらテトリス®っぽい、ということで、この名前で呼んでいます。)

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色がついているところが、そのフェーズでその機能の対応が行われるところ。グレーはそのフェーズまでに対応が終わっているところを示しています。

それぞれのフェーズの中の区切りは、ざっくりと
・some:対応を始める
・more:終わるところまでは行かないが、もうちょっと進む
・all:このフェーズでその機能の対応が全部終わる
という程度にすることで、あまり考えすぎずに、作ることができるようになっています。

最初の「矢羽」とそんなに変わらないじゃん、というご指摘もあるかもしれませんが、ベッタっとした線を引くよりも、それぞれのフェーズでの各機能の対応の重みがよりよく見えるようになります。そして、俯瞰して全体を見ると、フェーズごとのフォーカスがどこにあるのか、また、どの辺が重かったり、軽かったりするのか、視覚的に分かりやすくなります。(例えば、フェーズ2は、色がついているところがひとつしかなくて、軽い。)

そして、これ、スプレッドシートで型を作ってしまえば、更新が楽です。セルを手動で塗りつぶしてもいいし、「条件付き書式」を仕込んで、例えば「x」とセルに入れると色がつく、みたいにしておくと、縦に積む機能が多くなっても、絵心がなくても、簡単に誰でも更新できます。

ニーズが日々大きく変化し、アジャイルに物事が進む中、固まったロードマップを作るというのは、時代に合わない部分もあるでしょう。しかし、大きな取り組みにおいて、そこに含まれるべき機能(すなわち、ユーザーに届けられる価値)を実現する流れについて、チームで認識合わせをすることは大事です。それは、そのプログラムやソリューションが目指している夢を共有すること、と言ってもいいのではないかと思います。だからこそ、ザクッとでも、大きな流れが伝わるでに見える化する、そして簡単に更新できるのが大事だと言えるのではないでしょうか。

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