サービス開始数日の秋に水着イベントは露骨すぎてネタにしかならん

『ファイナルファンタジーVII』のソシャゲ新作が発売されたものの

今月七日にスクウェア・エニックスにより配信の開始された『ファイナルファンタジーVII エバークライシス』はファイナルファンタジーシリーズの代表作といって過言ではないVIIをモチーフにしたソシャゲということで、近年のスクエニの初動売り抜け商法が事前に心配されたようですが、期待されたとおりのスカスカな内容ということで多くのファンを納得させたようです。

初動売り抜け商法とは、自社の看板タイトルを用いて短期で客を集められるだけ集めて、サービス開始期特有のお祭り騒ぎ・ご祝儀相場で初動の売り上げだけは最低限確保して、以降はできる限りの省エネで最低限のサービスだけを提供するという運営パターンのことを指しており、最近ではバンダイナムコの『BLUE PROTOCOL』が採用したことでも局所的に話題となった商法です。

案の定過去のVII関連作品のストーリーをそのまま使い回し、開発元であるアプリボット(サイバーエージェントのグループ会社)の過去作品のシステムやスクエニのソシャゲのシステムなどをそのまま流用した内容となっているようであり、勘の鋭い人は触った瞬間に(もしくは触る前に)アレだとわかる作品に仕上がっているようです。

と、ここまではソシャゲの話なのでよくある話であるといえ、驚くにはあたらなかったわけですが、ここにきてユーザーの想定を上回る行動に出たということで一部の識者を慄然とさせているようです。

それが、一般的には秋と分類されることの多い9月に開催されることが決定した「熱闘!ヒュージメガスイカ防衛戦線~渚のビーチフェス~」であり、意地でも水着で稼ごうというスクエニの商魂が炸裂することになりました。

ソシャゲにおいて水着イベントは鉄板、らしい

筆者は研究目当てで色々な物事に手を出す人間ではあるのですが、基本的にはソシャゲはゲームとして認めないという古い時代の人間であり、それにもかかわらず水は高いところから低いところに流れるものですから、消極的ではあるものの事象としては肯定するという姿勢で接しています。

そんな筆者であってもさすがに度が過ぎると感じるのが近年のソシャゲで乱発される水着イベントや衣装違いキャラの実装であり、こういうことをするようになったらその作品の歴史的意義は無くなったも同然と考えるようにしています。

しかし、ここにきてサービス開始早々に水着イベントを開催するゲームが相次いでいるわけであり(夏だから当然か)、なんとエバクラはサービス開始のわずか四日後に「熱闘!ヒュージメガスイカ防衛戦線~渚のビーチフェス~」を開催するという前代未聞の快挙を達成したわけです。

これは90年代にオリジナルのVIIを体験して感動した世代には想像もできなかった展開といえるでしょう。

とうとうVIIもここまできたか、という感慨にふける人も多いのではないでしょうか。

開催期間は9月11日11:00から9月29日07:59にかけてとのことであり、近年の猛暑による夏の延長という時代の変化にあわせるように従来は秋に分類されることの多かった9月に水着イベントの本番をぶち込んでくるということで、そういった点においても先見の明が称賛されているようです。

案の定お色気要員としてオリジナル版では当初不人気というか地味であったものの後の関連作品や同人誌などの描写の影響でメインヒロインに昇格した感のあるティファの衣装としてライフガードスタイルが提供されるということで、リメイク同様にこれが現在のVIIの人気を支えているということをスクエニ自身がよく理解しているようです。

ただし、個人的にはライフガードスタイルは水着枠としては失格だと思っているので、基本的にはスルーでOKでしょう。
これでユーザーの財布の紐をゆるくできると思ったのであれば、それは考えが甘いといわざるをえないでしょう。
リメイクがなぜ成功したのかということをスクエニ自身が今一度見直す必要があるでしょう。

今のところ個人的にはゲーム内容もキャラの見た目もイマイチということで、無駄な出費を抑えられるのはありがたい話です。

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