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給与支払報告書を郵送したくない!ってことで、オンライン提出してみた

会社をやってると色々とお役所に提出しなければいけないものがたくさんあります。またその提出時期が、結構ちょくちょくやってくるので、しょっちゅう申請や申告をしてるようなイメージになります。

まあそれはしょうがないのですが、従来はこれらの提出や申請を紙ベースでやることが一般的でした(もしかしたら多くの中小事業者は、まだそうかもしれません)。ちゃちゃっと簡単に記入して、郵送したり持参したりしておしまいという難易度のものもありますが、結構量が膨大で、記入や郵送が手間なものもあります。

個人的にはその代表格が、毎年1月に提出しなければならない法定調書と呼ばれる類の書類等です。

● 源泉徴収票を税務署に
● 給与支払報告書を働いてくれている人が住む各自治体に

提出しなければいけません。

源泉徴収票に関しては、働いてくれた人に対してもお渡ししないといけないので、何かしらの方法で作るのですが、その内容とほぼ重複した給与支払報告書を働いてくれている人の住んでいる各自治体に送付するという作業が、個人的にはうげーとなります。

源泉徴収票のコピーをぺらっと一枚送って終了とかならよいのですが、実際は個人別明細表・総括表という2種類の書類を作成して提出しなければいけません。

働いている人が少ない時はまだ良いのですが、人数が増えてくると結構厳しい作業なのではないでしょうか。

うちの会社では、そんなに働いている人の数が多くはないのですが、元々めんどくさがり屋なので、いちいち記入して送付するのは避けたいと思います(悪筆だし)。

そしてこれらの書類を紙ベースで提出した場合、紙ばっかり増えて資源的にも問題だと思います。

ということで、昨年からオンライン提出に挑戦しています。

グダグタだった eLTAX も年々少しづつ改善!?

給与支払報告書に関しては、eLTAXというプラットフォーム使います。必要になるのは下記です。

● 法人の場合は電子証明書・個人の場合はマイナンバーカード(と対応ICカードリーダー)
● Windows パソコン
● PCdesk(ダウンロードして使用)

法人の場合の電子証明書の取得が、お金もかかるしちょっと面倒なのですが、代表者のマイナンバーカード等で費用をかけずに提出できるようにしてもらいたいものです。

このeLTAXというプラットフォームですが、元々結構グダグダなシステムで、非常に使いづらいものだったのですが、ここ1-2年でだいぶましになってきました。過去にトラウマを抱えている人は、再度チャレンジしてみてください。

eLTAX使用のメリットとしては、オンライン提出できる以外にも税務署に提出する源泉徴収票の提出も一括して同時に行うことも可能です。ただし提出できるのは給与所得分のみなので、それ以外の源泉徴収票や支払調書を税務署に提出する場合は、e-Taxなどを利用して別途提出が必要です。

● 給与所得の源泉徴収票
● 退職所得の源泉徴収票・特別徴収票
● 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
● 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書(社会保険診療報酬基金用)
● 不動産の使用料等の支払調書
● 不動産等の譲受けの対価の支払調書
● 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書
● 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表
● 支払調書等合計表付表(e-Tax提出分)

eLTAXで給与支払報告書の作成スタート

実際の給与支払報告書の eLTAX での作成方法ですが、一件一件を「手入力」する方式と給与計算ソフトから出力したcsvファイルを読み込ませる方式があります。

人数が少ない場合は、「手入力」でよいのですが、紙での提出同様にある程度の知識がないとなかなか記入が進みません。

給与計算ソフトや労務管理ソフトが、給与支払報告書のオンライン提出に則したcsvファイルの出力に対応していれば、めちゃくちゃ簡単(なはず)です。最も、普段からサービス利用料を払ったりしてないといけないので、金銭的な負担はそこそこあります。

そもそも社労士さんや税理士さんに給与計算などを委託している場合、彼らも何かしらの給与計算ソフトなどを使っているので、そこから出力されるcsvファイルで提出できるにこしたことはありません。ただ、この士業の世界もまだかなりDXの波に乗り遅れている方も多く、「これ郵送して下さい」と印刷出力された書類を送られるとかも聞きます。

自力でcsvファイルを作る地獄

さてそんな中、ものぐさな私が挑戦したのは、自力でcsvファイルを作って提出というルートです。

一件一件を手入力するのは面倒くさいし、かといって働いている人も少なく、雇用形態もパートタイムだったりがほとんどなので、給与計算はいたってシンプルなため給与計算ソフトも使っていません。

源泉徴収票は作成しているので、1年の給与支払データもまとまっています。ちょっとエクセルなりスプレッドシートで形をいじれば、 eLTAX 用の csvファイルも簡単に作れるでしょうと甘く見ていました。

神仕様のcsvレイアウト

自分で csv ファイルを作ってみようと思う人であれば、マニュアルやガイドブックを確認して、どんなものを作れば良いかは理解できると思います。

しかしながら、実際やってみると何度も落とし穴にはまってしまいました。具体的には下記のような点です。

● 見出し行の消し忘れによるエラー
● 頭に「0」をもつ数字データがエクセルで開くと消えてしまう
● 住所などの入力の全角・半角の縛り
● 入力年号が和暦ベース

手元にはもちろん、住所や生年月日などのデータを持っているのですが、上記のような全角・半角の縛りや0を頭に付与しないといけない、など個人的にはどうでもいいと思う加工が必要になってきます。

中でも辟易としたのは、入力年号が和暦ベースであることでした。yyyy/mm/ddの形式のデータを元号・月・日に分解していく作業(関数作成)の不毛さたるや…

あと摘要欄に「普C」とか記入するんですが、このアルファベットがうっかり半角で、全角縛りにひっかかってエラーでたりとかも…

実は去年も eLTAX を使用して給与支払報告書を提出したのですが、その際には上記に加えて文字コードがShift-JIS でないと駄目であった( Google スプレッドシートで作成していたため UTF-8のcsvファイルだった)。のにハマりました。幸い今年からは、使用できる文字コードにUTF-8が追加されて、文字コードを意識する必要がなくなりました(良い改善)。

https://www.eltax.lta.go.jp/news/03046

  

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