見出し画像

ドイツの素材開発の化学品メーカー「コベストロ」、赤字転落。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年10月30日に、ドイツの新素材開発を手がける化学品メーカーであるコベストロ(German material developer Covestro)は2023年10月27日に、第3四半期(07~09月)の純損失が€3,100万となり、前年同期の€1,200万の黒字から赤字に転落したと発表した。アブダビ国営石油会社(ADNOC)との買収交渉のさなか、個人消費の落ち込みが価格低下や販売数減少につながったが、来年は改善する可能性があると指摘したと報告している。

売上高は22.7%減の€35億6,800万。グループのEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は8.3%減少し、€2億7,700万となった。うち主力の機能性材料部門は60.4%拡大。一方、ソリューション・特殊製品部門は12.1%縮小した

1~9月期で見ると、純損失は€1,100万と1年前の€6億2,700万の黒字から赤字に転落した。売上高は21.2%減の€110億3,100万、EBITDAは42.7%減り€9億4,800万だった。

コベストロは通期のEBITDAが€11億になるとし、従来予想の€11億から€16億に引き下げた。

マットレス、カーシート、建物の断熱材に使用される発泡化学薬品などを主力製品とするコベストロの最高財務責任者(CFO)クリスチャン・バイアー(Christian Baier )はロイターに対し、「中国と特に自動車産業に支えられ、来年は状況が少し良くなる傾向にある」と述べ、回復は今年下半期になる可能性が高いと付け加えた。

同社株は0730GMT時点で2.5%上昇した。

化学会社の顧客のほとんどは依然として需要低迷中に積み上がった膨張した在庫を抱えているため、インフレは化学会社の顧客の支出に大きな打撃を与えている。

2023年09月に、コベストロは買収の可能性を巡り、アブダビ国営石油会社(ADNOC)と自由形式の協議を開始した。 この買収提案により、6月に最初に報じられて以来、同社株は35%上昇しており、コベストロの価値は約€116億となる。

クリスチャン・バイアーは「われわれは実際、偏見なくこの協議に取り組んでいる」と述べ、ADNOCとの協議にどれくらいの時間がかかるかについては明らかにしなかった。

コベストロは木曜日遅く、「現在の全体的な状況」を理由に、自社株買いプログラムを予定よりも€2億で終了したが、予定していた€5億には届かなかったと発表した。

第3・四半期のEBITDAは8.3%減の€2億7700万となり、同社がまとめたアナリスト予想平均の€2億8200万を下回った。

https://europe.nna.jp/news/show/2584607
https://www.reuters.com/markets/commodities/covestro-sees-2023-profit-bottom-outlook-range-2023-10-27/
https://www.marketscreener.com/quote/stock/COVESTRO-AG-24239914/news/Covestro-cuts-2023-guidance-sees-improvement-next-year-as-takeover-talks-progress-45168141/
https://www.marketbeat.com/stocks/OTCMKTS/COVTY/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?