中国経済は悲惨な年を迎えた。 2024年はさらに悪化する可能性がある。

2023年12月30日 06:55

CNNのアナリスト、ラウラ・へ(Analysis by Laura He, CNN)は2023年12月29日に、中国の台頭とそれが世界に与える影響について知っておくべきことを探る CNN のニュースレター「while in china」を見逃せなくなっている。

中国経済は2023年に急速に回復し、議論の余地のない世界成長の原動力としての役割を再開すると予想されていた。しかし、現実はIMF(International Monetary Fund/国際通貨基金)などから世界生産の「足かせ」と呼ばれるまでに失速した。

不動産危機、消費の低迷、若者の高い失業率など多くの問題があるにもかかわらず、ほとんどの経済学者は、世界第2位の経済大国は今年、公式の成長目標である約5%に達すると考えている。

しかし、これは新型コロナウイルスのパンデミック前の10年間の平均年間成長率6%強を依然として下回っており、2024年はますます不気味な状況になっているという。
この国はその後数十年間の停滞を目の当たりにするかもしれない。

中道右派シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所の上級研究員デレク・シザーズ(Derek Scissors, senior fellow at the American Enterprise Institute, a center-right think tank)は、「中国経済にとっての2024年の課題はGDP成長率ではない。おそらくGDP成長率は4.5%を超えるだろう」と述べた。「課題は、そこからの方向が下のみであることです。」

大規模な市場改革がなければ、新興国は貧困から急速に成長するが、高所得の地位に到達する前に罠にはまるという考えに言及し、経済学者が「中所得国の罠」と呼ぶこの国は陥る可能性があると警告した。

中国は 1978年に世界に再び開放されて以来、数十年間、地球上で最も急成長を遂げている主要経済国の1つであった。 1991年から 2011年の間、毎年10.5%成長した。中国の指導者習近平政権下では拡大は鈍化したが、それでも2021年までの10年間の平均は6.7%だった。

デレク・シザーズは、人口減少と相まって問題を抱えている不動産セクターの修正を挙げ、「2020年代後半は…成長が鈍化するだろう。」と述べた。

IMFも長期的な見通しについては悲観的な見方を強めている。
2023年11月には、中国の成長率は2023年に5.4%に達し、生産性の低下や高齢化などの逆風の中、2028年には3.5%まで徐々に低下すると予想していると発表した。

数々の課題に悩まされている中国経済は、一夜にしてこの地位に到達したわけではない。

デレク・シザーズは、前政権の胡錦濤国家主席(President Hu Jintao)が世界金融危機の真っ只中にあった2009年に成長促進のため、経済に流動性を注入したと述べた。習政権は2012年に政権を握ってから借入を抑制することに消極的で、そのことが構造的な問題を蓄積させた。

ロジウム・グループの中国市場調査ディレクター、ローガン・ライト(Logan Wright, director of China markets research at Rhodium Group)もこれに同意し、「中国経済の減速は構造的なもので、過去10年間の前例のない信用と投資の拡大が終焉を迎えたことによって引き起こされている。」と述べた。

ローガン・ライトは、中国の金融システムは、これまでと同じレベルの信用成長を生み出すことは不可能であり、そのため、中国政府が経済の方向性を制御する能力は過去よりもはるかに小さくなるだろうと述べた。

状況をさらに悪化させたのは、中国政府が厳格なロックダウンというゼロコロナ政策を頑なに堅持したことと、民間企業に対する徹底的な弾圧であり、これが信頼を深く傷つけ、経済の最も活気のある部分を打撃した。

こうした政策の影響は、今年の景気減速に表れている。需要の低迷により消費者物価は2023年の大半で低迷しており、デフレスパイラルに陥るリスクがある。

つまり、中国の最高国家主席習近平(习近平/President Xi Jinping)は、自我が強く、思い込みも強いということになりそうである。

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