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中国は月面で新しい鉱物を発見した3番目の国となり、土壌から希少な「ヘリウム3」を検出。

世界のレポートを紹介する「VICE」は2022年09月14日に、中国は、これまで知られていなかった鉱物からなる月の結晶を発見し、同時に、太陽や他の星を動かすのと同じ力を利用する、事実上無限の力を持つ可能性のある核融合の重要な成分が月面に存在することを確認したと報告した。

この結晶は、2020年に月面に着陸した中国の嫦娥5号が収集した月面の試料の一部である。

嫦娥5号(Chang’e-5 mission)は約4ポンドの石を積んでおり、その数日後に地球に送り届けた。北京ウラン地質研究所の科学者たちは、1976年以来初めて地球に戻ってきた月の岩石のサンプルを慎重にふるいにかけた後、人間の髪の毛の幅よりも小さな直径を持つ単一の結晶粒子を発見しました。

この結晶は、中国の一連の月探査のきっかけとなった月の女神「嫦娥」にちなんで名付けられた新鉱物「チェンジサイト(Changesite)(Y)」でできている。

https://time-az.com/main/detail/77721

中国の国営出版社Global Timesによると、この鉱物は金曜日にIMA(International Mineralogical Association/国際鉱物学協会)の新鉱物、CNMNC(Commission on New Minerals, Nomenclature and Classification/命名および分類に関する委員会)によって新鉱物(new mineral)と確認されたとのことである。

「チェンジサイト(Y)」は月のサンプルで確認された6番目の新鉱物であり、月面の北側で火山活動が活発だった地域で形成された透明な結晶。中国が発見した最初のものである。

それは以前に、米国とロシアだけが月の新鉱物を発見したと主張することができた。
約12億年前に火山活動が活発だった月面の北側の領域で形成された透明な結晶である。

国営メディアによると、新しい月のサンプルには「ヘリウム3(helium-3)」も含まれている。ヘリウムは、核融合燃料源としての可能性から、長い間科学者やSF作家を魅了してきた元素の一種である。

核融合は、星の内部のような高圧下で原子が合体して放出されるエネルギーを利用しようとするものである。星明かりは、核融合のどこにでもある産物だが、人間が作る核融合炉は、実現可能であると仮定しても、開発にはまだ数十年かかりそうである。

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とはいえ、これらの原子炉が現実になった場合、「ヘリウム3」は他の原子と比較して放射性副産物や核廃棄物の発生が少ないため、良い燃料候補になると思われる。「ヘリウム3」は地球上では非常に希少であるのに対し、月では豊富に存在する。そのため、月面で「ヘリウム3」採掘するという夢が膨らんでいるのである。

このような背景から、中国もアメリカなどとともに、将来的に月からの資源採取に関心を示している。

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