イギリスでは問題なし： 地域社会の基本に対する満足度が低下

米国の世論調査会社ギャラップ(Gallup)

のベネディクト・ヴィガース(Benedict Vigers)は、イギリス人は西ヨーロッパに遅れをとっており、保守党が政権を握った時よりも不幸になっている。

昨年末に、イギリスのロンドンでが景気後退に陥ったというニュースに加え、イギリス人の地域社会での基本的なサービスに対する満足度の低下は、来る地方選挙と総選挙で保守党にとって困難を引き起こす可能性がある。

ギャラップの2023年の調査では、イギリス人が地元のインフラ、公共サービス、環境に2011年(保守党が約14年間政権を握って最初の丸一年)よりも不満を抱いていることが明らかになった。

現政府にとって最も懸念しているのは、質の高い医療と手頃な価格の良質な住宅の利用可能性に対するイギリス人の満足度が最大の打撃を受け、それぞれ26ポイントと18ポイント低下したことである。

Britons Unhappier With Community Basics Now Than in Conservatives' First Year(イギリス人は保守党政権1年目よりも今のほうが地域社会の基本に不満を抱いている)
図版をクリックすると大きくなります。

Contentment Crumbles From Hope-Filled High(満足感は希望に満ちた高揚感から崩れ去る)

2011年は、イギリス人の地元コミュニティに対する満足度が最高点に達した年でした。 その年、イギリスはギャラップのコミュニティ基本指数で、100点満点中79点という過去最高のスコアを獲得した。この指数は、コミュニティの7つの側面に対する人々の満足度に基づいて日常生活を評価するものである。 その後は徐々に低下し、最新調査では67と低迷している。

悪いニュースはそれだけではありません。 保守党が政権を握ったときのように、ルクセンブルクやドイツを含む西ヨーロッパの上位諸国がこの指数で得点するのではなく、現在ではイギリスの得点が最低となっている。 公平を期すために言うと、この地域の他の国々も同じ期間にこの指標で低下に見舞われているが、イギリスの12ポイントの低下に近いものは何もない。

Britons' Satisfaction With Community Basics Slides to Lowest in Western Europe(イギリス人の地域社会の基本に対する満足度は西ヨーロッパで最低に低下)
図版をクリックすると大きくなります。

Healthcare, Housing Woes Contribute to Record Lows(医療、住宅問題が過去最低水準に寄与)

地域社会で質の高い医療が受けられることに対するイギリス人の満足度は、質問されたサービスの中で最も急激に低下した。2023年には、イギリス人の3分の2(66%)が地元で質の高い医療が受けられることに満足しており、2011年のほぼ全体の 92% から減少しました。

世界中で同じ期間に、医療に対する満足度の絶対値が大幅に低下したのはベネズエラ(-35 ポイント)だけです。 レバノン(-26 ポイント)とチュニジア(-27 ポイント) ではイギリスと同等の減少が見られました。

U.K. Satisfaction With Healthcare Down 26 Points Since 2011(イギリスの医療に対する満足度は 2011 年以来 26 ポイント低下)
図版をクリックすると大きくなります。

また、西ヨーロッパの他の国々、特にフランス(-17ポイント)とドイツ(-9ポイント)も2011年以降医療満足度の低下を経験していますが、イギリスほど急激ではありません。

2010年に保守党が自由民主党と連立して政権に復帰すると、緊縮財政プログラムの一環としてNHS(National Health Service/国民医療サービス)への実質増額額を削減した。 選挙中、主要3政党はすべて、将来のNHS資金提供について同様の約束をしていた。 NHSへの年間資金増加額は連立政権時代を経て増加しているものの、実績を維持するために必要と広く認められている実質ベースの年間増加額3.3%を下回ったままである。

イギリス人は、コミュニティ基本指数に含まれる他のどの質問よりも自国の住宅市場を否定的に評価しています。 イギリスで良質で手頃な価格の住宅が手に入ることへの満足度は、2023年に過去最低の41%に達した。これは、前回過半数レベルに達した2011年の59%とは大きく異なっている。

Majority of Britons Dissatisfied With Local Supply of Affordable Housing(Majority of Britons Dissatisfied With Local Supply of Affordable Housing(イギリス人の大多数は地元での手頃な価格の住宅供給に不満)
図版をクリックすると大きくなります。

イギリスの平均住宅価格は、同じ期間にイギリスの4か国全体で一般に着実に上昇しました。イギリスの住宅価格が今日ほど(平均収入と比較して)手が届かないほどになったのは1876年のことで、ほぼ1世紀半前です。

Community Dissatisfaction Widespread Across the Country(全国に広がるコミュニティの不満)

全体的なレベルで見ると、コミュニティの満足度は、人口統計が異なってもほとんど変わりません。 イギリスのすべての年齢層、所得レベル、地理的地域が、コミュニティ基本指数で同様のスコアを獲得しています。

Malaise Is Spread Evenly Across Most Demographics in the U.K.(イギリスのほとんどの人口統計に倦怠感が均等に広がっている)
図版をクリックすると大きくなります。

歴史的に、イギリス人は自国のリーダーシップを支持しない場合よりも支持する場合の方が、地元コミュニティへの満足度が高くなります。しかし、この差は近年徐々に縮まりつつあります。現在では、イギリスの政治的リーダーシップに対する見方に関係なく、イギリス人全員が自分たちの地元コミュニティを同じように見ています。

Community Satisfaction Gap Narrows Between U.K. Leadership Approval, Disapproval(イギリス指導部の支持と不支持のコミュニティ満足度ギャップが縮小)
図版をクリックすると大きくなります。

総選挙まで数カ月後になると、人口統計上の認識の違いが存在しないこと自体が重要だ。 保守党は投票日にさらなる勝利を確実なものにしたいと考えているが、彼らは通常、主要都市以外の、いわゆるブルーウォールと呼ばれる高齢で裕福な有権者の間での強力な支持基盤をもとに勝利を収めている。しかし、これらの層は、自分たちのコミュニティでの日常生活がどのように機能しているかについて、他の有権者グループと同様に肯定的ではありません。

結論

何百万人ものイギリスの有権者が、遅くとも2025年1月末までに総選挙に投票する（選挙はまだ正式に招集されていない）。しかし、有権者は来月行われる地方選挙でも投票に向かう。地方選挙は、多くの場合、人々が住む地域社会のあり方によって戦われ、またそれによって決定される。

年齢、裕福さ、地域、リーダーシップに対する考え方に関係なく、イギリス社会のあらゆる層が、地域社会での日常生活に等しく満足していると感じているという事実は、政府の目玉政策である「平準化」（機会をより平等に全国に広げることを約束）が機能していることを示すものかもしれない。

しかし、10年以上前のコミュニティ基礎指数におけるイギリスのスコアや、西欧諸国と比較した現在の順位と比較すると、このデータは、イギリス国民が、自分たちのコミュニティはかえって「レベルダウン」していると考えていることを示唆している。

ギャラップ・ニュースの最新情報は、「X」でフォローしてください。
https://twitter.com/Gallupnews?utm_source=link_newsv9&utm_campaign=item_643232&utm_medium=copy

完全な調査方法と具体的な調査日については、ギャラップの国別データセットの詳細をご覧ください。
https://www.gallup.com/services/177797/country-data-set-details.aspx

ギャラップ世界世論調査の仕組みについてはこちらをご覧ください。
https://www.gallup.com/178667/gallup-world-poll-work.aspx

https://news.gallup.com/poll/643232/not-satisfaction-community-basics-suffers.aspx