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アフリカで今も続く、フランスの植民地通貨「CFAフラン」の流通。

毎日新聞は2024年05月18日に、アフリカ14カ国で使われている通貨「CFA(セーファー)フラン(Franc CFA)」を巡り、地元で激しい議論が続いていると報告した。

「CFAフラン」は、フランスのドゴール政権が1945年12月に創設した。
「CFAフラン」には、8カ国が使う「西アフリカCFAフラン」と6カ国が使う「中央アフリカCFAフラン」の2種類がある。

ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体/セネガル/ギニアビサウ/マリ共和国/コートジボワール/トーゴ/ベナン/ブルキナファソ/ニジェール)は2019年6月30日に、共通通貨エコ(ECO)に移行することを決定し、そのうち8カ国はBCEAO(Banque Centrale des Etats de l'Afrique de l'Ouest/西アフリカ諸国中央銀行)が発行するCFAフランを使用している国家であった。

BEAC(Banque des Etats de l'Afrique Centrale/中央アフリカ諸国中央銀行)が発行するCFAフランを使用している国家チャド/中央アフリカ共和国/カメルーン/赤道ギニア/ガボン/コンゴ共和国である。

「CFAフラン」の「CFA」は植民地(コロニー、C)」「フランス(F)」「アフリカ(A)」つまり[colonie française In Afrique(French colony in Africa)] から来ている。

1960年にフランスから一斉に独立した後も「CFAフラン」は使われてきた。

為替もユーロ(以前は仏フラン)との固定制で、「帝国主義の象徴」との批判が根強い。それでもなかなか廃止できない事情があるという。
フランス政府は現在、657CFAフランが€1で固定され、フランス政府は無制限でユーロとの交換を保証する。一方で加盟国は最近まで、外貨準備の半分をフランス政府の口座に預けていた。

2022年のクーデターで軍事政権を樹立したブルキナファソのトラオレ暫定大統領(Traore interim president of Burkina Faso)は、動画投稿サイト「YouTube」で、
 「これは単なる通貨ではない。我々を奴隷として維持するためのものだ。我々はこの束縛を断ち切る。」と宣言した。

ブルキナファソと、隣接するニジェール、マリの西アフリカ3カ国はいずれもクーデターによる軍事政権で、トラオレは「CFAフラン」を廃止し、3カ国による新しい共通通貨を導入する意向を示した。

カンボジアでも自国通貨より、US$紙幣が流通していたが、NBK(National Bank of Cambodia/カンボジア国立銀行/中央銀行)のチア・セレイ総裁(Chea Serey(Khmer: ជា សិរី [ciə serəj])が、現地通貨Khmer Rielの浸透に努力している。

通貨別の取引額は、Khmer Riel建てが8兆4,700億リエル(約2,900億円/US$21億)で3.3倍、米ドル建てがUS$74億5,000万で4.5倍。特に米ドル建ての取引は増えているが、2022年通年ではリエル建てが前年比5.1倍と、米ドル建ての4.2倍を上回った。

2023年11月11日---カンボジアの通貨リエルの普及が20年間で加速し、流通量17倍。
2023年03月08日---カンボジアの電子通貨「Bakong」取引額、2022年下期は3.5倍。

https://wise.com/jp/currency-converter/currencies/xof-west-african-cfa-franc
https://note.com/uncovered_fund/n/nfa0b7d20d053
https://mainichi.jp/articles/20240517/k00/00m/030/042000c?utm_source=article&utm_medium=email&utm_campaign=mailyu&utm_content=20240518

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