見出し画像

中国GDPの米国超えは、9年先送り、2037年と予測。

アジア経済ニュースNNA ASIAは2024年01月11日に、イギリスのシンクタンクのCEBR(Centre for Economics and Business Research/経済ビジネスリサーチセンター)は2023年末、中国のGDP(Gross Domestic Product/国内総生産)の米国超えが2037年になるとの予測を発表した。中国の米国超えは2028年としていた3年前の予測から9年先送りにした。

中国の不動産不況が深刻化していること、人口が想定よりはるかに早く減り始めたことが背景にある。

CEBRは毎年末に各国のGDPに関する長期予測を発表しており、中国のGDPが米国をいつ上回るかに関しても触れている。

2020年末には中国の米国超えが28年になると予測し、2019年末の33年との予測から5年前倒しした。中国が20年に新型コロナウイルス流行を早期に抑え込み、諸外国に比べ経済が好調だったことを考慮した。

しかし、以降は米国超えの予測時期を毎回先送りにしている。2021年末には30年、2022年末には36年、2023年末には37年と予測し、20年末以降の3年間で9年遅らせた。

CEBRは中国経済に関して、主に二つの問題点を指摘している。

一つ目は足元の不動産不況で、多くの不動産デベロッパーの経営状況がここ数年で急速に悪化していること、不動産開発投資が大幅に縮小していることが経済成長の大きな足かせになっているという。

二つ目の問題点には人口動態の悪化を挙げた。中国の人口を巡っては、22年に減少局面に入ったことが国内外で大きな話題を呼んだ。中国は少子高齢化がかねて深刻で、将来的に減少局面に入ることは確実視されてきたが、国連は19年発表の人口中位予測(複数の予測のうち中間的な予測)で中国の減少開始は32年と見通していた。想定より10年も早く人口が減り始めたことになる。

一方、米国の人口は多民族主義で増え続ける見通しで、米国超え時期の先送りは必然といえる。

2023年02月21日---日本を抜いて、世界第3位と言われたドイツ経済は一転。リセッション入りも

https://www.nna.jp/news/2610123
https://cebr.com
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-26/S67SZGT0AFB400
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-12-26/uk-economy-forecast-to-narrow-gdp-gap-with-germany-by-2038
https://jp.reuters.com/article/idUSKBN2J50EU/
https://www.bbc.com/japanese/55457085

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?