見出し画像

EC、ロシア産石油の段階的禁輸を提案。ロシア国営銀行ズベルバンクも制裁。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2022年05月05日に、EC(European Commission/欧州委員会)は2022年05月04日に、ロシアのウクライナ侵攻を受けた新たな経済制裁案を公表した。ロシア産石油の輸入を年内に段階的に禁止する内容で、これまでで最も厳格な措置となる。

ロシア最大の国営銀行ズベルバンク(Сбербанк/Sberbank/ロシア貯蓄銀行/ロシア連邦貯蓄銀行)

このほか、ロシア最大の国営銀行ズベルバンク(Сбербанк/Sberbank/ロシア貯蓄銀行/ロシア連邦貯蓄銀行)をSWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication/国際銀行間通信協会)から排除する案も打ち出している。

https://time-az.com/main/detail/76798

今回の制裁は、ロシアの侵攻開始以降で第6弾の制裁となる。EU(European Union/欧州連合)はロシア産エネルギーへの依存からの脱却を目指しており、2022年04月07日に打ち出した第5弾の制裁では、ロシア産石炭の輸入を禁止していた。

新制裁案では、さらに石油の禁輸に踏み込む。原油については6カ月以内に、石油精製品については年内に、それぞれ輸入を禁止する方針。段階的に実施することで、ロシアに替わる調達先を確保し、世界の石油市場への影響を最小限に抑える。

制裁案にはこのほか、ズベルバンクと同国の主要2行をSWIFTから排除する案や、ロシアの国有テレビ3社のEU域内での放映を禁止する案も含まれている。ロイター通信などによると、別の2行はモスクワ信用銀行(Московский кредитный банк/Moscow Credit Bank)、ロシア農業銀行(Сельскохозяйственный банк России/Agricultural Bank of Russia)とみられる。

モスクワ信用銀行(Московский кредитный банк/Moscow Credit Bank)
ロシア農業銀行(Сельскохозяйственный банк России/Agricultural Bank of Russia)

加えて、ウクライナの首都キーウ(Kyiv/キエフ/Kiev)近郊ブチャ(Bucha)での民間人虐殺や、東部ドネツク(Donetsk)州の港湾都市マリウポリ(Mariupol)の非人道的な封鎖措置に関わったロシア軍高官らを経済制裁対象リストに追加する。

EUはこの日、EU理事会の下部組織であるCOREPER(Committee of Resident Representatives/常駐代表委員会)の会合を開き、新制裁案について協議する。制裁の発動には全加盟国の支持が必要となるが、ロシア産石油への依存度が高いハンガリーとスロバキアは、かねて禁輸措置に抵抗している。最終案には、両国によるロシア産石油の禁輸を2023年末まで猶予する特別措置が盛り込まれる可能性もある。

ウルスラ・フォン・デア・ライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長は、ロシア産石油の禁輸について「一部加盟国はロシア産石油に大きく依存しており、容易ではない」と認めた上で、「われわれはこれに取り組む必要がある」と強調している。

しかし、今年米国で行われる選挙結果も重要である。
もし、民主党が勝てないと、バイデン大統領の影響力に大きく作用する可能性があり、全てが崩れる可能性もある。

2022-04-11---EU、安全懸念で、ロシアの航空会社21社域内運航禁止。
2022-04-07---EU、対露追加制裁として、ロシア産石炭の輸入禁止で合意。
2022-04-06---ヨーロッパ各国、ウクライナ民間人虐殺疑惑受け、ロシア外交官を追放。
2022-04-05---EC、EUのロシア産石炭など禁輸も追加経済制裁案を公表。
2022-03-06---中国の銀行はSwift禁止を視野に入れた。
2022-03-02---EU、ロシア7行をSWIFTから排除。イギリス、ロシアとベラルーシに制裁。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?