オリンピックの聖火をフランスにもたらした歴史あるフランス帆船ベレン号の冒険。

2024年5月8日 09:25

France24は2024年04月27日に、パリの開会式までの最初の行程でオリンピックの聖火を運ぶという使命は、1896年に建造されたフランスで最も由緒ある帆船の1隻であるベレン(Belem)号に与えられたと報告した。

2024年04月26日から05月08日まで、船は地中海を航行してギリシャからマルセイユ(Marseille)に聖火を運び、フランス本土でのオリンピック聖火リレーのスタートとなる。

聖火をフランスに運ぶという任務は、過去128年間にわたるこの船の冒険の最新のものにすぎないと言っても過言ではありません。
ベレンは1902 年、マルティニークのサンピエール沖(Saint Pierre, Martinique)で停泊中に大規模な火山噴火の際に遭難を逃れた。 1923年に日本の横浜港に接近する際、船は再び関東大震災により都市の大部分が破壊されるという最悪の事態を回避した。

ベレン号は長さ58m、幅8.8mの3 本マストのバークで、22枚の帆を搭載しており、最も重いもので800kgある。メインマストの高さは海抜34m。最高速度は9.2ノット、つまり17km/hで走行できる。

この船には現在、商海軍からのプロの船員16名と最大48名の訓練生が乗組んでいる。これらは若さと経験が融合したものである。

船長のアイメリク・ジベ(Ship's captain Aymeric Gibet)は、聖火をフランスに届けるために航海する20人ほどの若者たちを監督する。

ジベはプレス・オセアン(Presse Océan)に対し、「われわれは、今後も上陸を続ける集団冒険の最初のリンクだ」と語った。

この船はブルターニュのナント港(port of Nantes in Brittany)で建造され、当初はカリブ海やブラジルから大西洋を越えてココア、ラム酒、砂糖を輸送するために使用された商船であった。

ベレンは 1914年にウィンチェスター公ヒュー・グロブナー(Duke of Winchester Hugh Grosvenor)によって豪華ヨットに改造され、1921年にアイルランドの醸造家アーサー・ギネス(Arthur Guinness)によって買収された。

この船は、ヴェネツィアの伯爵ヴィットリオ・チーニの所有(property of Vittorio Cini, a Venetian count)となった後、1950年代に商船員のための訓練船に改装された。

この船は、購入資金を調達したケエパーニュ貯蓄銀行(Caisses d'Epargne savings bank)のおかげでフランスの所有者に返された。ベレンは 1979年08月に母港ブルターニュ(home port in Brittany)に返還された。1980年以来、この船は非営利のベレン財団(Belem foundation)によって管理されている。

1984年に元の状態に復元されたベレンは、正式に国の記念物(国宝)に指定された。帆走訓練船としての役割を果たすだけでなく、儀式の目的でも多くの航海を行ってきた。
1986年の自由の女神像建立100周年(the centenary of the Statue of Liberty )、2008年のケベック市建立400周年(400th anniversary of Quebec City)、そして2012年にエリザベス女王2世のダイヤモンドジュビリー(the Diamond Jubilee of Queen Elizabeth II)に出席しました。ベレンは2012年のロンドン・オリンピック(2012 Olympic Games in London)にも出場した。

私は、ギリシャのアテネ港に停泊していた3本マストの大きな帆船に乗って、見学したことがあった。まるで海のオリエント急行である。

2024年05月08日にマルセイユ(Marseille)に到着するベレン号は、印象的な護衛を受けることになります。最大1,000隻の船からなる巨大なボートパレードが3名の船長とともに入港する。市内の旧港で行われる式典には15万人もの人々が出席すると予想されている。

ベレン号はマルセイユでのオリンピック任務を終えた後、地中海と大西洋に面するフランスの5つの港に寄港する予定にしている。

オリンピックの聖火リレーは68日間続き、2024年07月26日の開会式での聖火台の点火とともにパリで終了する。

そのルートに沿って、聖火は約1万人の聖火ランナーによって運ばれ、ラスコー洞窟(Lascaux caves)、モンサンミッシェル(Mont Saint-Michel)、ロワール城(Loire castles,)などの象徴的な場所のほか、ヴェルダン記念碑(Verdun Memorial)やDデーなどの追悼の解放80周年を記念してビーチ(D-Day landing beaches to mark the 80th anniversary of the Libération)にも立ち寄りる。

6月に聖火は西インド諸島(flown to the West Indies)、仏領ギアナ(French Guiana)、クールー宇宙センター(the Kourou space center)、レユニオン()、ポリネシア(Polynesia)、ニューカレドニア(New Caledonia)に飛ばされる。

フランスも多くの植民地があるので、大変である。

オリンピックの聖火はフランス首都圏に戻り、7月14日にパリ市庁舎(Paris City Hall.)で過ごす。ルーブル美術館近くのセーヌ川沿いの開会式(Seine near the Louvre the Olympic flame)の後、オリンピックの聖火は隣接するチュイルリー公園(Tuileries gardens)に設置されると治安関係者がAFPに語った。

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