見出し画像

イギリス中銀調査。出荷価格と賃金の伸び減速へ

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年06月02日に、イギリス中銀イングランド銀行(Bank of England)が国内企業を対象に実施しているDMP(Decision Maker Panel/意思決定者パネル)調査で、企業が見込む向こう1年間の出荷価格と賃金の伸びが、前月より減速していることが明らかになった。

ただインフレ率については、企業はさらなる加速を予想している。

イングランド銀行が2023年06月01日に調査結果を公表した。

調査は2023年06月05日~19日に行われ、国内2,348社の最高財務責任者(CFO)から回答を得た。向こう1年間の出荷価格の上昇率見通しは平均で5.1%となり、前月調査の5.9%から減速しただけでなく、ウクライナ侵攻開始以降で最も低かった。

一方、賃金は1年間で5.2%の上昇が見込まれる。こちらも4月の5.4%から低下し、2022年07月以降で最も低い数字となった。

これに対し、向こう1年のインフレ率の見通しは5.9%と、前月の5.6%から伸びが加速。向こう3年のインフレ率については、企業は3.5%を予想する。

ただし、インフレ率は非常に下げにくい。さらに企業の54%は、先行き不透明感が「高い」または「非常に高い」と回答した。

中銀はこれについて、不確実性は前月に引き続き増したが、最悪であった昨年後半の水準は大きく下回っていると指摘。

年間投資実績の伸びはここ数カ月は5%前後に失速していたが、2023年05月の予想投資成長率は上昇したと述べている。

https://europe.nna.jp/news/show/2526025
https://www.bankofengland.co.uk/decision-maker-panel/2023/may-2023
https://twitter.com/bankofengland/status/1664196582193917953

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?