FDAがメルク社の錠剤「molnupiravir」に緊急OKを出し、認可した。

画像1

米国の新聞「ニューヨーク・デイリー・ニュース(New York Daily News)」は2021年12月23日に、米国保健当局は、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン変異体(COVID-19のOmicron variant/B.1.1.529)」患者が全米各地で猛威を振るう中、COVID-19の治療に使用される2番目の抗ウイルス剤について緊急使用承認を与えたと報告した。
メルク(Merck)社がリッジバック・バイオセラピューティック(Ridgeback Biotherapeutics)社と共同で開発した「モルヌピラビル(molnupiravir)」は、COVID-19の検査で陽性となり、入院または死亡の危険性が高い18歳以上の成人への使用が承認されたと、FDA(Food and Drug Administration/食品医薬品局)が2021年12月23日木曜日に発表した。
SARS-CoV-2ウイルスの複製を防ぐこの錠剤は、12時間ごとに5日間経口投与される。
FDAの医薬品評価研究センターのディレクターであるパトリツィア・カバゾーニ(Patrizia Cavazzoni, director of the FDA’s Center for Drug Evaluation and Research)は、「ウイルスの新しい亜種が出現し続けているため、安全性と有効性に関する追加データの作成を続けながら、緊急使用承認を用いて国内のCOVID-19治療薬の武器を拡大することが極めて重要だ」と述べている。

画像2

保健当局は、「molnupiravir」はワクチンの代用にはならず、予防薬にはならないと警告している。

なんとなく、富士フイルムのアビガンに似ている。

https://time-az.com/main/detail/75887

「『molnupiravir』は胎児に害を与える可能性があるため、妊娠中の方は使用しないようお願いします。また、18歳未満の方は、骨や軟骨の成長に影響を与える可能性があるため、使用することはできません。」と述べている。

FDAの承認は、ファイザー(Pfizer)の抗ウイルス剤「Paxlovid」を承認したわずか1日後に行われ、大人と子供の軽度から中等度のCOVID-19の治療に使用することができる。
「Paxlovid」は、高リスクの患者の入院と死亡を防ぐのにほぼ90%の効果があると、ファイザー(Pfizer)社は今月初めに発表している。
これに対し、メルク社の製品は、入院や死亡を減らす効果が約30%で、下痢、吐き気、めまいなどの副作用やリスクがより高いと報告されている。

このようなことから、緊急使用承認認可申請がファイザーより先であったが、承認が遅れていたようであるが、後発のファイザーの「Paxlovid」が認可されたことから、メルク社が談判し、「molnupiravir」に緊急OKを出し、注意書きとともに認可したようである。

「Paxlovid」、「molnupiravir」ともに、「Omicron variant」に対する効果は維持されると考えられている。
メルク社は11月下旬、今年末までにモルヌピラビルを1000万コース、2022年には少なくとも2000万コースを製造する予定であると発表した。コースとは、1人の病気を治療できる薬や錠剤の量のことである。

米国政府はメルク社と契約し、1回US$700で、最大500万コースの薬剤を購入することになっている。
連邦政府関係者は、急速に広がるCOVID-19の「Omicron variant」と戦うために急いでいる。
ジョー・バイデン大統領(President Joe Biden)は2021年12月21日火曜日に、政府が5億個の家庭用COVID-19テストを購入し、すべてのアメリカ人が無料で利用できるようにすると発表した。また、1000人の軍の医療専門家がオーバーフローに対応するため、国中の病院に派遣されている。
「私はあなたが疲れていることを知っている、本当に、そして私はあなたがイライラしていることを知っている。」とバイデンは公開演説で言った。
「私たちは皆、これが終わることを望んでいますが、私たちはまだその途中にいるのです。」
ニューヨークでは、ビル・デ・ブラシオ(Bill de Blasio)市長が2021年12月23日木曜日に、タイムズスクエアでの大晦日の宴会は、社会的距離を置くために、わずか15,000人に縮小されると発表しました。参加者はフェイスマスクの着用が義務づけられる。
キャシー・ホークルNY州知事(Gov. Kathy Hochul)は、来週から地下鉄の駅にポップアップサイトを設置するなど、テストを強化する新たな方策を発表した。州政府はまた、オンラインで無料で注文できる家庭用テスト3700万個を購入した。

2021-12-23---FDA、ファイザーのコロナ飲み薬「パクスロビド」を承認。
2020-09-16---米国のイーライ・リリーのコロナ抗体薬、治験で 入院率低下。
2020-07-01---富士フイルム、インドの製薬会社にアビガンの権利付与。
2020-06-10---フィリピンの3病院でアビガン治験、中国とワクチン開発。
2020-06-05---台湾、コロナ治療用代替薬の研究と生産の活性化。
2020-05-23---日本政府、奇形児が生まれる可能性がある「アビガン」の矛盾。
2020-03-24---新型コロナ「COVID-19」に、「アビガン」投与で、軽症者7割、7日以内に回復!?
2014-10-04---ドイツとフランスのエボラ感染医療従事者、回復。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?