カンボジアには、イルカが90頭生息している？
カンボジアの新聞「プノンペン・ポスト(The Phnom Penh Post)」は2023年01月04日に、クラティエ(Kratie)県とストゥントレン(tung Treng)県の当局は、メコン川のイルカ保護・保全エリアでの法執行活動を強化することを約束した。
2023年01月02日、フン・セン首相(Prime Minister Hun Sen)は両県当局に対し、川沿いに恒久的な保護区域を設定し、すべての漁業を「絶対禁止」にするよう厳命した。
「イルカの生息域は完全に保護されなければならない。」と首相。
また、漁業禁止区域を指定するために浮き袋を採用し、さらに観光客を呼び込むために水上マーケットを設置するよう命じた。
ストゥントレン州政府のスポークスマンであるメン・コン(Men Kong)は、2023年01月04日付の「プノンペン・ポスト」に、同州に残るイルカを保護するための新しい法的メカニズムや政策を現在策定中であることを明らかにした。
「淡水イルカは観光客の誘致に重要な役割を果たし、地元住民に多くの雇用機会を生み出している。」と語った。
メン・コンによると、州行政統一司令部は2023年01月03日、地域社会、特に保全地域内におけるすべての漁業犯罪の州全体での取り締まりを命じたという。
クラティエ漁業管理局の局長であるモン・ポンロック(Mok Ponlok, director of the Kratie Fisheries Administration)は、クラティエ州のメコン川では現在、漁網が完全に禁止されていると「プノンペン・ポスト」に語った。
「漁網はイルカにとって最も危険なもので、簡単に絡まってしまうからです。網はイルカに絡まる最大の危険物であり、小さな家族が使うものも含めてすべて禁止されている。」と語った。
「イラワジイルカ(Orcaella brevirostris)」とも呼ばれ、膨らんだ額と短いくちばしで知られるこのフレンドリーな生き物は、かつてメコン川のほぼ全域に生息していたが、現在はクラティエからラオスとの国境までの180kmに限定されている。
「イラワジイルカ」は、IUCN(International Union for Conservation of Nature/国際自然保護連合)のレッドリストで「絶滅危惧種」に指定されている。
生息地の喪失と破壊的な漁業により、地元の個体数は減少している。1997年に200頭と記録された個体数は、現在90頭と推定され、WWF(Worldwide Fund for Nature Cambodia/世界自然保護基金カンボジア)は2022年に11頭の死亡を記録している。
WWFは声明で、イルカの保護区域で漁網や電気漁業の脅威がもたらす「死亡率に直ちに対処するための適切な対策を実施する」よう当局に要請した。
クラティエ県のアンロン・カンピ・イルカ保護区で20年以上ツアーボートの運転手をしているサン・ケン(Sun Keng, who has been a tour boat driver at the Anlong Kampi Dolphin Conservation Area in Kratie province9は、同区域での電気漁業は容認できない、と「プノンペン・ポスト」に語っています。
彼は、他の家族が漁業から移行するのを支援するために、当局が代替事業を立ち上げ、人々が新しい生計を立てるのを助けるために無利子ローンを提供することを提案した。また、この地域を訪れ、見学するよう呼びかけた。
「イルカが自然のままの姿で見られるのは、いまのところここだけです。」
私は、この言葉が信じられない。
揚子江の川イルカ絶滅宣言も、そのあと1000頭も見つかったと言う。
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