ドイツのルフトハンザ、ITA買収へ　イタリア政府に株式取得案を提示。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年01月20日に、ドイツのルフトハンザ航空(Lufthansa)は2023年01月18日に、経営破綻したアリタリア(Alitalia)航空を母体とする国営の新航空会社ITAエアウェイズ(ITA Airways/Italia Trasporto Aereo S.p.A.)の少数株取得に向け、イタリア政府に買収案を提示したと発表した。まず少数株を取得し、その後に残り株を買い取るオプションも含まれる。

少数株の比率や提示額は明らかにしていないが、ロイター通信は消息筋の話として、まず40%株を取得する方針で、その評価額は€2～3億と伝えている。

ルフトハンザは「イタリアは当グループにとって、ドイツと米国に次ぐ重要市場」と説明した。同国は出張客と観光客の両方にとって重要性があるとしている。

イタリアの経済財務省は、ITAエアウェイズの買収案はルフトハンザからしか受け取っておらず、今後、同社からの提案を審査するとしている。

経済財務省はITAエアウェイズを巡り、2022年08月末に米国の投資会社サータレス(Certares)とデルタ航空(Delta Air Lines)、フランス・オランダ資本の航空大手エールフランスKLM(Air France KLM)のコンソーシアムと独占交渉を開始したが、期限である10月末までに妥結せず、その後も買い手探しを続けている。

同社の前身であるアリタリアは2008年から赤字が続き、2017年には破綻を申請した。政府からつなぎ融資を受けながら事業再生の道を探ったが、コロナ禍の影響もあり、2021年10月に74年の歴史に幕を閉じた。

アリタリアは、昔から評判が悪かった。

知人がローマから、オーストリアのウィーンにアリタリアでくると言うので、ドイツから2〜3時間遅れてウィーンに着いたが、その飛行機は、まだローマから離陸していなかった。

イタリアは、デザインはいいがその機能がない。

イタリアにいたデザイナーに一緒に仕事をしようと誘われたが、私はドイツなので無理だといったことがある。

なお、ルフトハンザ航空のITAエアウェイズ買収提案を受け、コロナ禍で業績が悪化した他の欧州各国のフラッグキャリアの買収に弾みが付き、航空業界の統合再編が加速する可能性がある。ポルトガル政府はかねてTAP(TAP Air Portugalポルトガル航空)の持ち株50%超の売却を検討しているほか、米国で再生手続きを申請したスウェーデンのSAS(Scandinavian Airlines/スカンジナビア航空)も買収標的となる可能性がある。

話題になるのは、すべて昔から問題になる航空会社ばかりである。