見出し画像

【新企画】ディグゴジラ ~栃木のラッパーさんを深堀りしよう~ vol.1 MC巴

新企画始動

 「ディグゴジラってなんやねん…」ってのは一旦置いといて。この企画はタイトルの通り、日々愛知県にいながら鼓膜は栃木県にある私が栃木県で活動しているいかしたラッパーさんをゲストに迎え、Xのスペース上でトークをしながらバックボーンを深堀りしていく企画でございます。noteにはスペース上でのトークをまとめたものを公開していこうと考えています。
 この企画の狙いとしては少しでも栃木のMCに興味を持ってくれる方を増やしたいという想いと栃木のMCのバックボーンを知りたいという願望があります。このnoteを通して栃木のかっこいいMCたちの音源を聴いたり活動をチェックしてくれるようになったら嬉しい限りです。

Vol.1 MC巴

 今回はvol.1ということで、栃木県のシーンに欠かせない、またこの企画を提案してくれた方でもあるMC巴さんをゲストにお話していきたいと思います。MC巴さんは小山を中心に宇都宮や足利のパーティーにも顔を出して盛り上げる、まさに今の栃木県のシーンには欠かせないMCです。また、看護師、柔道家の側面も持ち、まさに三つ巴のMCです。

HIPHOPとの出会い

 MC巴さんは1994年に栃木県足利市で誕生しました。そこから小学校までは小山で生活し、中学から大学まで再び足利で生活をしていました。お父さんがサーファーで、車内にはレゲエ、HIPHOPが流れている環境で育ったこともあり、80's、90'sのUSがくもん式で叩き込まれていました。(『流れ』より)
 学生時代に柔道に打ち込む中で最初の転機が訪れます。13歳の冬の頃、巴さんは柔道が続けられないかもしれないような大病を患い入院しました。
 入院中、レコチョクフルにて日本語ラップ特集を見つけた巴さんは、キングギドラや般若の音源を聴き、意味の分かるリリックに震えたそうです(『流れ』より)。そこから日本語ラップにハマっていき、YouTubeやニコラップも活用して日本語ラップを漁るようになりました。そしてレコチョクにて日本語ラップをダウンロードしまくった結果、ひと月の携帯料金が4万円になってしまい、お母さんにめちゃくちゃ怒られたそうです。
 またこの時、男性の看護師の方にお世話になったことがきっかけとなり看護師を目指すようになりました。
 高校卒業後、同い年で同郷のMAKAさんが活動を始めて足利でサイファーをしていたのを巴さんは大学終わりに見学していたそうです。ただ現在と違い、当時はフリースタイルを誘われても断っていたそうです。現在からは想像もつきませんね。

プレイヤー側になった最大の転機

 大学卒業後、看護師として就職し、柔道も続けていた巴さんに二度目の転機が訪れます。
 友人から誘いを受けた巴さんは「戦極×罵倒 ROUND3」にセキュリティとして参加することになりました。イベントが始まりレットブルウォッカをどんどん飲んでいく中で、バトルの1枠が空いていて参加者を募っていることを知った巴さんは挙手して、なんと選ばれたことで人生で初めて人前でフリースタイルをすることになりました。
 初めてのMCバトルの相手はなんと下ネタラップのゆうまさん。カラオケですらラップを歌っていなかった巴さんがあれよあれよとステージ上でラップをすることになりました。
 試合後、バトルの動画を自身のTwitterに載せたところMAKAさんが引用リツイートし、それに八文字さんが反応したことで、このバトルの動画がなんとプチバズり。この出来事をきっかけにヘッズからプレイヤーに転身していくのでした。

相方との出会い、BLACK BELTの結成

 初めてMCバトルに参加したあと、母校の高校で柔道の練習に打ち込んでいた巴さんは、とある後輩に声をかけられました。それが後の相方であるマーシーさんです。バトルの動画を見た事、サイファーに行っていることを聞き、実際にフリースタイルをしたら上手かったことに衝撃を受けた巴さんは、マーシーさんの誘いで初めて新浜サイファーに参加しました。
 野球場の一角で行われたサイファー終わり、マーシーさんと意気投合して「BLACK BELT」というクルーを結成したことで本格的に活動を開始しました。巴さんが「MC巴」名義で初めてバトルに出た足利サイファーでの1回戦の相手はマーシーさんだったそうです。

群馬での活動、ソロ活動開始

 BLACK BELTを結成してからは、大田原のZanza barにて当時働いていたDJ NESさんに誘われたことをきっかけに、Zanza barを中心に群馬県にてLIVE活動を行っていきました。
 しかしその中で相方のマーシーさんが他のことで忙しくなってしまい、また別のことでも紆余曲折があったことで栃木県に戻って活動することになりました。
 ここで少し巴さんのMCネーム名の由来についてもお話ししたいと思います。この「MC巴」というMCネームの由来は、柔道の技の中で巴投げが得意であったことと、柔道・看護・HIPHOPの三つ巴のバックボーンが由来となって「MC巴 a.k.a. 寝業師」として活動を始め、現在は「MC巴」として活動をしています。

小山サイファー結成

 小山に戻って活動をすることにした巴さんは小山サイファーの結成を決意しました。そして2018年に初めてUMB予選に出場し、rep欄に「小山」と書いていたアルファさんとAxciezさんを誘って第一回小山サイファーを開催しました。第二回からは真壁寂室さんが加入し、この4人が創設メンバーとなりました。
 小山駅東口の階段を降りてまっすぐ歩いたところのスペースで不定期でサイファーを行っていく中で様々な仲間にも出会うことになりました。

イベントを主催するようになるまで

 ここまでHIPHOPが身近だったヘッズだった巴さんがプレイヤーになるまでの過程を深堀りしてきましたが、ここから音源、ライブ活動に加えてイベントを主催するようになった経緯を深堀りしていきたいと思います。
 イベントを主催するようになったきっかけは小山サイファーでのとある出会いにあります。創設メンバーの一人の真壁さんのバックDJの虎丸(現ill tora)さんが茨城県筑西市のカラオケバー・Bar third selection(通称サドセレ)の店長になったことがきっかけになりました。このサドセレはカラオケバーの営業以外にもちょっとしたイベントを行える場所であり、週末にはよくHIPHOPイベントが開かれています。
 虎丸さんからのお誘いをきっかけに、まず巴さんは小山サイファー主催としてバトルイベント「EAST GATE ROTARY」を主催しました。第一回はサイファー対抗戦を行い、第二回はお年玉争奪戦、そして第三回はお年玉争奪に加えてクジで決まったコンビによる2on2と、MCバトルにひとひねりを加えた面白いイベントとなっています。またLIVE枠は巴さんがフックアップしたい方々で固めています。
 続いて巴さんはLIVEイベントを打ちます。EAST GATE ROTARYでのshot live以外にももっとLIVEをみたいと思った激シブ黒帯MCを集めて、サドセレにて「BLACKBELT SHOWCASE」を小山サイファーとして主催しました。
 そして昨年にはDJ O-ILLさんと共同主催で、北関東最大級のMCバトルイベント「有頂天MCバトル」を主催しました。UMB予選でエントリー人数90人越えの熱気そのままに64人トーナメント+豪華ライブ陣を揃え、宇都宮のSTELLAにてド派手なパーティーを開きました。
他にも様々なイベントを打ち、冒頭でもお話したように栃木のシーンを盛り上げ続けるパーティーメイカーとなりました。

後進育成

 巴さんがイベントを主催するのは、栃木のシーンを盛り上げる以外にも後進育成の意味もありました。
 例えば、まず小山サイファーでサイファーを開くことで、ヘッズの中から「ラップをしたい」と思えた人間を発掘し、フリースタイルから「曲を書きたい」と思えた人間を発掘し、曲を書いたら今度は「LIVEがしたい」と思える人間を発掘し、それに飽き足らず「イベントを打ちたい」と思える人間を発掘し、最終的には後進育成をする人間を発掘したいという想いが巴さんにはあります。

締めくくり ~お話して感じたこと~

 ここまでMC巴さんがどうHIPHOPと出会い、どのような流れでプレイヤーになり、イベントを打つようになったのかを深堀りしてきました。実は今日のお話は3rd EP『Third time's a charm.』に収録されている『流れ』でも紹介されているので、このnoteを読み終えたらぜひ聴いてみてください。

 お話した中で思ったことは人との出会いが持つ力の大きさです。マーシーさんとの出会いでヘッズからプレイヤーになり、虎丸さんとの出会いからイベントを主催するようになりました。また看護師を目指すようになったきっかけも入院中に男性看護師にお世話になったことがきっかけとなっています。
 そこから積極的にイベントに出たり、イベントを打ったり、ブッキングされてなくても顔を出したりと、現在の栃木県内で最も動き回っているラッパーになり、栃木県のシーンを盛り上げ続けています。
 小山サイファー~EAST GATE ROTARY~BLACK BELT SHOWCASE~有頂天MCバトルの流れでこれからニューカマーが誕生するのを楽しみにして今回のお話を締めくくりたいと思います。

要チェックトピック

 最後に自身の音源など、宣伝したいもののお話を伺ったのでそちらを紹介して終わりにしたいと思います。

・音源 『O-city Anthem (feat. WIDE)』
 小山に根を張り活動しているWIDEさんを迎えた1曲で、リリックの中には小山サイファーのメンバーを始め小山で積極的に活動している方々の名前がネームドロップされており、小山の歴史が分かる1曲となっています。今月末(2024年7月)にはMVが出るため、皆さん要チェキでガイシヤス!!

・アパレル hi-good
 こちらのアパレルは触ると体温で色が変わる面白いアパレルとなっているため、こちらも要チェキでガイシヤス!!

Who's next...?

 次回は「雷都boys」からk-takeさんとDJ yutoさんがゲスト出演してくださいます。Xにて告知、トークを行うため、私のXをチェックしていただけますと幸いです。それではまたお会いしましょう。


Special thanks/MC巴

Guest's SNS

・X

・Instagram

・YouTube

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?