ホワイトムース-06
近未来建築診断士 播磨ホワイトムース-06
遠藤氏はため息をつきながら指をふる。
ホワイトボードモニターに帳簿が出た。
確かに微増している。
「ちなみに、こっちが利用者数」
隣に折れ線グラフが並ぶ。
月々の利用者を示すその線は、わずかな上下動を描いていた。
増えてもいなければ、減ってもいない。
「ウチはご存知の通りカプセルホテルなんでね。お客が増えないと、電気代が増える事はないはずなんですよ」
成る程。売り上げと電気代を比較しておかしいと気付いた。
そのおかげか、上がり始め