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20/3/8 リーガ第27節 ベティス戦(A)

状況整理

マドリーは前節、ベルナベウにバルセロナを迎え、見事撃破。ベルナベウは最高の夜に浸り、ジダンは安堵しただろう。マドリーはクラシコの後の2日間、選手たちに休養を与えた。そのため、試合前日までのトレーニング回数は4回。しっかりと休養したうえで練習をこなし、ビジャマリンでベティスとの試合に臨むことになる。果たしてマドリー特有のコロッと勝ち点を落とす試合になるのか、それとも、リーガ制覇という大きな目標に向けてさらに気を引き締めるのか、見どころである。

ちなみに当たり前のことだが、もうバルサとの試合はない。バルサはソシエダに辛勝。そのため、絶対にこの試合は落とせない。しかも、ここで落とすのはマドリー的にタイミングが悪い。流れを止めるわけにはいかないのだ。

この試合の次にはアウェイでのシティ戦がある。絶対に負けられない(2点取らなければいけない)その試合のためにも、ベティス戦、エイバル戦にも勝利して次につなげたいところだ。

招集メンバー&スタメン

招集メンバーは以下のとおり。

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カルバハル、ナチョはインフルエンザ。イスコは腰痛で欠場。

マリアーノの招集はポイント。そして招集外のヨビッチ。クラシコの後にもう一度シーズンを戦い抜くために考えたうえでの変化なのだろう。

スタメンは以下の通り。

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試合勘を正すために、ミリトンが先発。彼はこの試合でマドリディスタを安心させる必要があった。

バスケスの先発はフェデの運動量の担保のように思われる。(実際クラシコの交代はそう感じた。)

REVIEW

期待していた。この前のクラシコでバルサを完膚なきまでに叩きのめし、素晴らしい夜を体験出来たからこそ、これはいける。そう思った。そう思っていた。

ベティスを応援する人には悪いが、勝てると思った。この試合に勝って、次のエイバル戦も勝ち、シティ戦に完璧な流れを持ち込めると思った。

だが、どうだ。蓋を開けてみれば2-1。マドリーが得た勝ち点は0。

個人的に、スタメン決定に関してはまだ理解できる。だが、ターンオーバーをして負けたという事実は揺るがない。勝てば称賛をうけ、負けたら批判されるのは当然だ。今回、ジダンはターンオーバーを決定し、敗れた。

勿論、ベティスは素晴らしかった。しかしだ。勝たなければならなかった。

前半の緩さは今シーズンの中でも屈指の悲惨さだった。中盤と最終ラインに広がる広大なスペースは悉く利用され、何本も縦パスを入れられた。

ベンゼマはゴールこそ決めたものの、明らかな不調。何かをしてやろうという気概は感じたが、迷走しているように見えた。

ミリトンは一体、どのような気持ちでこの試合に臨んだのだろう?いくら試合に出ていなかったとはいえ、自分がドリブルで抜かれた後にジョギングは残念でならない。

このほか、一部のベテラン選手も気を抜いているように感じられた。

彼らの心の中を見ることはできない。しかし、明らかに集中していなかったように感じた。不甲斐ないプレーの連続は、この先のマドリーに大きな不安を感じさせる。

残念だ。

後半に[4-4-2]に編成し直して調整したのは個人的には良かったと思う。実際、2トップになってから中でためを作れるようになり、前にも進めるようになった。後半の69分から73分までのマドリーにブーストがかかった時間帯(モドリッチやメンディの惜しいシュートシーン)が訪れたのは、改善の表れだろう。

しかし、その少ないチャンスを生かすことは出来なかった。反対に、ベティスにチャンスを与えてしまった。

テージョに決められたゴールは、ベンゼマの中途半端なパスにより生まれた。

ひとつ言えることは、現状のマドリーは極端な得点力不足であること。そして、今日の試合は集中というものが無かった。その中で、素晴らしいパフォーマンスを見せたヴァランやクルトワはなおのこと、懸命に走り続けたバスケスや悔しさを見せたヴィニシウスはモチベーションを感じさせた。

だが、それだけで済む世界ではない。結果至上主義みたいな言い方になるが、勝たなければならなかった。クラシコ勝利の素晴らしい流れを自らの手でせき止めた。それはつまり、今、一番優勝の可能性の高かった、ここから落とさなければ自動的に優勝ができる、そのリーガ優勝までの道を歩みだすのを自ら止めたのだ。

自分たちの手で、自分たちの首を絞める。

悲しいことだが、それが今日起きたことだ。

シティ戦に向けたターンオーバーであったことは重々承知だ。そのうえで問う。

果たして、今のマドリーは二兎を追えるチームなのだろうか?


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