見出し画像

待たせるだけのスピリチュアル

これはあくまで持論ですが、現実生活の中で具体的な結果の出ないスピリチュアルは欺瞞であり、具体的な結果や答えを導き出さないスピリチュアリストは詐欺師であると私は思っています。

例えば日本人の翻訳家M.Aさんが言うところの、「宇宙から上空に援軍が来て今にも沈みそうな地球や地球人を救済してくれる日が近づいている。だからあなたたちはワクワクしながら毎日を過ごして下さい。」‥等と言う、実在するか否かも分からないスターシードを名乗る欧米人のメッセージ翻訳或いはインタビューと称する文言等は、私が言うところの「詐欺」に分類した方が賢明です。

勿論私は唯物主義を否定しています。ですが、スピリチュアルを現実と遊離させ切り離し、当たるも八卦当たらぬも八卦で済ませて平然と人々から金銭を徴収しているような人がもしも身近に居たら、その人は紛れもない詐欺師だと認識すべきです。
 

アルバム『Password』より


手前味噌な話ではありますが、私は芸術家・音楽家、そして音の表現者でもあるので、Didier Merahとして今日まで配信して来た全ての音楽の中に予言や預言を余すところなく封印しています。
現実生活の中に私は、自身の「預言者」としてのメッセージを刻印し続けて来ました。
私の言う「現実生活の中に具体的に結果を残すスピリチュアル」とは、まさにそういうことを意味します。
 
逆に技術的には何のスキルも持たず、その日その場の感情だけを言葉にして人に伝え、実際には何の行動も起こしていないスピリチュアリストもどきの話し手の言うことは、正直信じるに値しません。
むしろ無責任に他人の生活や思考をかき乱す存在なので、そのような人の言うことには一切耳を貸すべきではありません。
 


昔々、今から遡ること12~13年程前になるでしょうか。当時一世を風靡したSNS『GREE』の精神世界コミュニティーに集った十数名を自宅近くのビストロに招いて、ちょっとしたオフ会を開催したことがありました。
各々が「視えない世界」に深い関心を持ち、各自も自らコミュニティーに発言を繰り返したりしており、その中に数名「人を導く仕事がしたい」と言う人達も現れました。

その度に私が質問したことは、「他の人達の為に、あなたに何か出来ることがありますか?」と言う一言でした。
その時々の思い付きでものを言うのではなく、自身が思うこと、視えていることを具体的に形にしたり作品に代えて提示することをこれは指す質問でしたが、誰一人この問いに正確に回答することはありませんでした。

多くのスピ系の人達が、家族以外の第三者の信仰心や依存心を自分自身に集めることを先ず考え、テキトーなおまじないを唱える以外の何か具体的な行動には至らず、無責任に人々をあっちこっちに誘導したいと願っていました。
国家資格を持たない整体師が居たり、やたら目についた物体に「波動」を感じている風な演技をでっち上げ、あたかもそれが自分にだけ捉えられる未知の信号ででもあるかのような演技だけが巧みな人が居たり、兎に角当時の目茶苦茶感だけが今でもスピ系の至るところに引き継がれているように私には見えてなりません。
 

 
亡くなった私の弟も実母も同様でしたが、人には潜在的に魔術師願望があるように感じます。
ある日いきなり「空を飛べるようになったら」‥等と考え始める少女の心理や、銀色のボディースーツを着たらいきなりウルトラマンに変身出来るかもしれない‥等と考える少年の心理も、魔術師願望の一種かもしれません。

仮に実際にそれに近い職業があるとすれば、例えばメンタリストや手品師だったりタロットカードを読む人だったり‥等が挙げられるでしょう。
でも手品には必ずトリックがあり、タロットカードにはそれを読む必要最低限の技術の習得が必要になります。

勿論それ以外の料理人や専業主婦、医療従事者は勿論サラリーマン等も立派な職業ですから、私はそういう人達の中にキラリと光る才能を見い出した時には一歩引いて接するよう心掛けています。

本物の魔術師ほど「普通」の生き方を心掛けており、皆とても勉強家です。1%の才能を99%まで引き上げて行くのは、もしかすると元々その人が持ち合わせていた1%の才能を100から引いた残りの努力の成果かもしれません。
私も毎日世界の音楽に触れたり、世界の料理のレシピ等を研究して今日に至ります。
一日一刻の積み重ねはとても大きく、最初はありあわせの材料でナポリタンしか作れなかった私が今ではネパール料理やタイ料理、スコットランドのスープ迄作れるようになって行ったのですから、日々の努力は侮れません。
 

この世に「視えない世界」はありません。
そして何よりそもそもシュールな世界を普通の現象として捉えている人は自分に、「視えない世界が視えている」こと自体を知りません。

全て現実生活の中に、一見視えなさそうな世界の彼方の現象は必ず降りて来ます。
それを着実に引き寄せるのが本物のスピリチュアリストであり、何時どこに訪れるか分からない宇宙からの援軍をあたかも明日にでも地上に降りて来るかのように人々の話しては、無期限に大勢の人達を待たせて平然としているチャネラーや予言者、メッセンジャーやスターシード、ライトワーカー等を名乗る人物と遭遇したら、それは紛れもなく詐欺師だと思って良いです。

くれぐれも危険な人にはついて行かないよう、人間としての基本的な生き方を逸脱しない範囲でシュールな感覚を磨くことをオススメします。
 


記事を気に入って下さった暁には是非、サポートで応援して下さい。 皆様からのエネルギーは全て、創作活動の為に使わせて頂きます💑