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この人をまた、好きになる

朝のシャワー、バイト前の温泉、バイト後の温泉、と1日3回はお風呂に入る彼。
冬の乾燥のせいで手の皮膚がゴワゴワでカッサカッサ。左と右でそのガサガサ具合が違うのもまた不思議で。
化粧水、ハンドクリームを塗った直後に手を洗いに行く、というなんとも理解し難い摩訶不思議な行動をとる。

温泉のアルバイトで深夜1時半に帰宅する彼。
朝9時にアルバイト出勤の私。
8時半にいつも1番音のうるさいサイレンのアラームをかけておいてくれている。そのくせアラームが鳴るたびに私を抱きしめてきて布団から出してくれない。
この上ないぽかぽか幸せの時間。この時間をいかに延ばしその他の身支度をいかに短く済ませるかが私のチャレンジングな課題。


そして9時になると布団にくるまりながら髪ボッサボっさの寝ぼけ眼で玄関まで送り出してくれる。

お昼休みは彼の手作り料理を目掛けて飛んで帰る。休憩10分前になると良いスタートダッシュを切ろうと胸が踊る。
片道自転車で10分を7分に圧縮。外まで漂ういい匂いに釣られながら帰宅。
このお昼のリラックスタイムがそのあとの7時間労働を支えてくれる。
リセットボタンを力強く押し込んでくれる、そんな感じ。

カレーにソース入れたり、うどんにバターを入れたりと、彼は何かと付け加える料理が好きみたいだ。

朝時間がなく置きっぱなしにした私の食器を、皿洗いが苦手だと言っている彼がやってくれたのを見るとまた嬉しくなる。

アルバイト終わりにスーパーに寄る。
彼のアルバイト後に食べたいものを想像しながら店内をぐるっと1周。
毎回長時間足を止めるのはお刺身コーナー(静岡のお刺身はとにかく安くて美味しい)と肉まんコーナー(冬の必需品)とプリン/シュークリーム(大好物)が並ぶ棚の前。
1つ2つ何か買うつもりがいつも自転車の籠いっぱいに。

夜ご飯を食べるととてつもない睡魔に襲われるが、毎朝彼が私を送り出してくれるので、彼の帰宅まで起きても頑張って起きてようと粘りに粘る(アラームをかけて一眠り。)

帰ってくるととにかく沢山喋る。
なんだかんだこの時間が1番の楽しみ。
バイト先で貰ったきたお土産と今日買ったスイーツで心と身体を満たし、布団に潜る。

就活をサラッと終え、打ち込むものがなくなった彼は余裕出来たみたいで前より私に優しくなった。
それがちょっぴり嬉しくて、ずっとこんなだったらいいのにな〜とガサガサの手を握り締めながら今日もまた眠りにつく。




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