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今日の気分はこの曲


Vol.8「夢で逢えたら」シリア・ポール

1977年6月1日に発売された、ソロデビューシングル。

作詞・作曲は大瀧詠一。

編曲は多羅尾伴内(大瀧詠一)と山下達郎。

彼女の代表曲であり、ナイアガラ・サウンドの代表曲ですね。

前年の1976年3月25日に発表された吉田美奈子のアルバム、

「FLAPPER」の収録曲のカバーというか競作です。

吉田美奈子のバージョンは当時本人の意向により、

シングルカットされなかったので。

しかし裏がありまして。

元々はシュレルスの「Foolish Little Girl」を下敷きに、

アン・ルイスの曲として作った曲。

しかし没になったので吉田美奈子に歌ってもらったそうで。

先述通り彼女の意向でシングルカットされなかったので、

シリア・ポールのデビュー曲になったんでしょうね。


メロディばかりが評価されがちなこの曲ですが、詞も良いと思うんです

夢見る乙女心が良く出てると思うのです。

淡くて切ない感じが。

メロディメーカー大瀧詠一ではなく、

ライター大瀧詠一にももっと光が当たって欲しいなぁ。


カバーですが、メチャクチャ多い中から、

まずは大瀧詠一本人が歌唱するバージョン。

生前に存在が噂され、その都度本人が否定していたバージョンです。

死後、遺品の中から音源を収録したテープが発見され、発表されました。

典型的な女性の歌だから、

自分には合わないと思って封印されてたのでしょうか?

「さらばシベリア鉄道」を太田裕美に提供したキッカケも、

女性の歌だから歌うのが恥ずかしがったのが原因ですし。

今やこの曲といったら名前が出てくる、ラッツ&スターのバージョン。

いやぁ、美声ですねぇ。

意外なことに、本来はトランペッターの桑野信義も美声でビックリ。

トランペッターって職業柄腹筋が発達してますからねぇ。

美声なのも当たり前なのかも。

最後はちょっと捻ったカバー。

アン・ルイスによる英語詞でのカバーです。

元々彼女が歌うことを前提として作られた曲なので、

オリジナルより声がメロディーにぴったりですね。

惜しむらくは英語の歌詞であること。

オリジナルに遠慮してのことかもしれませんが、

やはりここは日本語で聴いてみたかったなぁ。

それが叶う確率はごくわずかなのが、非常に残念ですけど。


という訳でシリア・ポールの名曲、「夢で逢えたら」についてでした。



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