虚無×VOCALOID
みなさん、お久しぶりです。さいころです。
このnoteは『ボカロリスナーアドベントカレンダー2021』参加のnoteです。
こちらがアドベントカレンダーになります。
他の方のnoteもぜひ見てみてくださいね✨
※このnoteには多少センシティブな内容が記載されています。苦手だと思った方はブラウザバックしていただけると嬉しいです。中身自体は曲紹介です。.
みなさん、虚無って知ってますか。りりあだちゃんの某キャラクターのあれでしょうか。かわいいですね。今回、このnoteを書くためにりりあだちゃんにお願いして、ヘッダーにお借りさせていただきました。
それは置いといて、虚無、説明がとても難しいです。一言でいえば、「ない」ってことですね。「ない」があるってなんだ。
なんて言うんでしょうね、要は「自分を見失っている」みたいな。そんな感じのものを今回は「虚無」と定義したいと思っています。
最近だと、プロセカのまふゆちゃんがまさしく虚無って感じですよね。まふゆちゃん、このnoteを説明するのに向きすぎですね、センシティブ要素はないですけど、あんな感じです。
そういう曲がね、好きなんですよ。
すきなんですよ。人を選ぶテーマなのは重々承知ですけどね。解説していきましょう。
① ダーリンダンス / かいりきベア
かわいい!
……あ、取り乱しました。いわずと知れた最近のミリオン曲ですね。今年、2021年のマジカルミライではトップバッターを務めた人気曲ですね。
虚無ポイントとしてはやはりBメロの「なにもない なにもない 私 なにもない」でしょうか。
対人の承認欲求に取り憑かれた結果実態の中身がなくなって、やがて自分の感情なんかも無くして。誰もが幼き頃は有していた、一人の人物を一途に想うという気持ちが薄れ、特定の相手にこだわるわけでもなく、ただ不特定多数の「ダーリン」に対して愛をささやく様はまさに空っぽなんですよね。
こういうのが好きなんですよ。
② フォニイ/ツミキ
これまた言わずと知れた2021年の顔ですね。
聞く分にはマイリスが今年で一番多いんだとか。
こういう曲がはやる今のボカロ界、だーいすき!
この曲……はみなさんわかりますでしょう、サビ冒頭ですね。あとは2番Bメロ、「鏡に映るあたしを欠いて誰しもが見間違った虚像」とか。そもそもタイトル自体も「偽物」とかそういう意味ですね。
個人的解釈になるんですけど、自分のことを取り繕った「ガワ」がある子が、夜のネオン街をふらふらと生きてる、みたいに感じています。
虚無な生活をしていることに対し、心が痛んでいるのはわかっていても、それがなぜなのかわからない、という段階まで戻れなくなっちゃった、みたいな。
③ 脳漿炸裂ガール/れるりり
往年の名曲から一つ。実は最初に紹介すべきだったのかもしれません。
この曲は「どうせ100年後の今頃には
みんな死んじゃってんだから」あたりがいいでしょうか。
生活が自暴自棄になって衝動的な行為に及んでしまう喜び……というか。
この曲を発端としたれるりりさんの「ガール」「ボーイ」シリーズや、
乱躁滅裂ガール/れるりり
これなんてまさに「自分を見失ってしまった女の子の歌。」と銘打たれていますからね。ほんとはこれ紹介しようと思ってたんですけど、さすがに歌詞がセンシティブすぎるし大元の大元を出した方がいいかな~と思い、やめました。
遊獣浮男ボーイ/れるりり
虚無男、というかクズ男。今回はボカロ版あるもの以外は特集しませんが、歌い手提供曲は割とこういうの多くて面白いなぁ。とか思っています。
これられるりりさん楽曲にインスパイアされて誕生したアルバム『地獄型人間動物園』はまさに虚無曲、自暴自棄ソングの集まり。歌詞がかなりセンシティブなので苦手な人は注意。上記の曲の方がすごいか。
顔本耽溺ガール/レフティーモンスター
今より少し前、SNS浸透期を描いた楽曲。最後の一節が好き。
堕落夢想ガール/翁
ロックなサウンドで「地獄型人間動物園」をあらわした一曲。
④ エンゼルフィッシュ/パトリチェフ
氏の代表曲ですね。まだミリオンじゃないんだ。
ひたすらに同じ生活を続ける自分を「水槽の中」と形容し、そこから出られない自分を描く一曲。
この曲は、今までの曲よりは他の誰かに手を伸ばして、この虚無生活から抜け出したいという気持ちが見えます。光の見えるエンド、というんでしょうかね。こういうの好きです。他人依存っぽいところも好き。
ざっとこんなもんで。あと紹介したかったけどできなかった曲をばーーってリンク貼ります。
ベルコメン/香椎モイミ
「華」を演じる末に消失した自我。
スクランブル交際/DECO*27
愛する人が亡くなった結果の自暴自棄。
帝国少女/R Sound Design
「未来ナドドウデモイイノヨ」
へべれけジャンキー/syudou
全部酒のせい。
ふらちにゃ/あじみ
これは…一回聴いて噛み締めてください。
などなど。上記僕の説明を見て、この曲はこの辺が虚無なんだなってのをわかってもらえると嬉しいです。
虚無と合成音声
ちょっとした話をします。
僕、これらの曲は歌ってみたも探すんですけど、結局本家に帰着することが多いように感じています。なぜかというと、やはり
合成音声は「機械」だからですね。
近頃は神調声Pの増加や、CeVIOの目覚ましい発展などがあり、以前より合成音声はより人間らしくはなっているのですが、やはり未だに機械であることを揶揄されることもあるものです。しかし、
虚無曲はむしろ機械の方が合う。
僕はそう思うんですよね。感情がこもってないからこそ映える歌詞、それが虚無曲。下手に感情むき出しで歌われると歌詞の虚無感が失われると思っています。(自暴自棄ソングはむしろ感情な気もしますが。)
これこそがVOCALOID、そして合成音声の適材適所だと思ったため、今回ボカロのアドベントカレンダーという場で筆を取ろうと思ったまでありますね。
ちなみに、物語音楽も、同じくらい合成音声の適材適所だと思っていますね。これについてもまた何か記したいですね。
まとめ
こういう曲を夜、天井を見上げながら聴くと個人的には気分が楽になります。しんどい時はしんどめな曲を聴くタイプなので。虚無曲こそがVOCALOIDの真骨頂だと思っているので、虚無曲増えるといいな。おわり。