見出し画像

#367 一括査定の功罪

さて、最近当社のサービスを少しリニューアルしました。


簡単に述べると、今までお金が発生しなかったところにマネタイズポイントを設けました。

これについては後日改めて書き上げてみたいと思います。

改めて自分の思考を整理するためにも、一括査定サイトを題材に、売主、不動産会社、プラットフォームそれぞれの視点から見た問題点等を書き上げてみたいと思います。

不動産一括査定サイト

よくある不動産の一括査定サイトは、売り主の情報を1件受け取ると10,000円~15,000円の料金が発生する「送客課金型」が多く採用されています。

対して当社は、売買契約が成立したら手数料が発生する「成功報酬型」を採用していました。なので、情報を受け取るだけであればなにも料金が発生しません。

それぞれメリット・デメリットがあります。

送客課金型には、たとえ売る気がない売主の査定情報であっても課金がされます。

しかし成功報酬型には、案件を受け取るだけなら料金が発生しないため、このデメリットが存在しません。

一括査定サイトが孕む問題

不動産の査定依頼については、売主側と不動産会社側に大きな隔たりがあります。

売主から見た一括査定サイトは「無料で気軽に金額を知れるツール」として位置しています。
一方、不動産会社から見た一括査定サイトは「売却案件を受け取れるサイト」として活用をしています。
では、「無料で金額を知りたいだけ」という売主の情報は、不動産会社からしたら本当に欲しい案件でしょうか。

不動産会社が欲しい案件というのは、「仲介手数料という売上を得られるもの」、または「物件を買取できるもの」のどちらかです。

つまり、金額を知りたいだけという売主の情報というのは、そもそも売る気が無い可能性が高いので、売らない=仲介手数料を得られない=仕事にならないと捉えます。

これがいいことなのか、悪いことなのかはさておき。

「売る気がない売主の情報にも課金をされる」ことが、不動産会社からするとあまりいいものとはとらえられていませんでした。

送客課金型の一括査定にはこういった問題を孕んでいました。

成功報酬型が対抗勢力

不動産会社のペインがは「売る気がない売主の情報にも課金をされる」ということです。

これを解決するなら、「売る気がない売主の情報には課金をしない」ことです。

しかし、売る気がある・ないというのは、蓋を開けてみなければわかりません。
当初入口の段階では金額を知りたいというゲートを選んだ売主も、いざ金額を見たら「売りたい!」に路線変更をすることも十分にあります。

そのため、送客課金というシステムをとらず、売買契約が成立したら手数料が発生する成功報酬型を採用すれば、
入口は違ったけど結果的に売買契約に至った、という結果論、不動産会社が欲しかった情報を提供することができます。

もちろん、売主は無料で利用できます。

多くの不動産会社が待ち望んでいたサービスであるというのを、生の声でこの3年間実感してきました。


ぼくらが求めるのは「不動産取引における情報の透明性」そして「合理性」です。

完璧なサービスではありませんが、多くの不動産会社がこちら側に顔を向けているのが支持されている証拠かなと思います。

丁度サービスリリースから3年が経過するタイミングですので、改めてこんな記事を書いた次第です。

よろしければウチのサイトを覗いていってみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?