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日本語アクセントと誤用の気付き

声優、ナレーターを生業としていて、
特にナレーションに力を入れていこうとなった時に、
アクセントや正しい日本語と言うことに強く意識がいくようになりました。

音として届ける最後の番人でもあるのですね、声の仕事というのは。

ライターさんやディレクターさんも正しい日本語で作ってくれているが、どうしてもそこに勘違いやミスが起きる。
そこの最終防波堤として声優はいろ、と。
先輩に以前言われてから気にするようになりました。

とは言え、知らない日本語も勘違いしていた日本語も多いこと多いこと…💦
最近気づいた日本語のアクセントの気付きや誤用など、備忘録として書き残そう。

《アクセント》
🔸無数
NHK日本語発音アクセント新辞典によれば、

ムス\ー

と、中高型。

ムスー

の平板と思っていたら、平板は第二表記。

元は中高型だったものが、平板型も増えてきて許容されてきたパターンでしょうか。

🔸つぶて
そもそも日本語として、『つぶて』とは『投げる小石』と言う意味。
なので、『石つぶて』というのが誤用。
『頭痛が痛い』と同じ重複しちゃうパターン。

で、似た言葉で『紙つぶて』と言う言葉がある。
『投げつけるために、紙を固く丸めたもの。』という意味。

この『紙つぶて』アクセントが、

カミツ\ブテ

これに聴き馴染みがあるからだろうか、

ツ\ブテ

と思いきや正しくは

ツブテ

と平板型が正解。
『つぶて』はこのアクセントのみ。
勘違いしてたパターン。


《誤用》
🔸『栄に浴す』『栄に浴する』

読んでいた本の中に出てきた言葉、『栄誉に浴する』

聴き馴染みのない言葉でした(汗

調べてみると、
『栄に浴す』『栄に浴する』
が正しい言葉。

意味は『名誉ある・光栄な待遇を賜ること。』

作者の方は意味を知っていたが故に間違えられてたんですね。
特に音声だったりする場合は、
『栄誉に〜』の方が意味が伝わりやすいのも事実なんですが…。


改めて、日本語って難しいし勘違いしてることも多い。
けど、そもそも母国語をきちんと使えるって当たり前だし、そこには歴史があるし、後世に伝える責務もある。
勿論、時代によって言葉は変わるものだけど、日本語を扱う者としての矜持をより強く持っていきたい。

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