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【ダイエット】プチ断食を考える。

こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしてます。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。

さて、タイトルにあるように、
食事方法の一つである
”プチ断食”

について話をしたいと思います。

パーソナルにお越しになる方、
結構、朝食を抜いている人が多いです。

後述する”間欠的ファスティング=プチ断食”
に近い状態の人が多いと言えるのかなと。
ただ、思うように体重が落ちないから、
パーソナルトレーニングに来ている
わけで。。。

僕個人は3食の内容を重視して、
定期的に食べるべき
と考えています。
理由としては、
・食後の血糖値スパイク(血糖値の乱高下)のリスク
・筋肉量減少(異化反応)の懸念
・冷え性への影響

などを挙げます。

一方で、断食による健康面のメリットは、
さまざまな論文で報告
されています。
要は、”使い所”と”使い方”なのかなと思います。

断食自体は昔からある食事方法。

絶食は、飲食行為を断つこと。
一定の期間、全ての食物、
あるいは特定の食物の摂取を絶つ宗教的行為。
現代では絶食療法(一般に言う断食療法)として、
医療行為ないし民間医療ともされている。
固形物の食べ物を口にするのを止める行為であり、
水すらも一切飲まない断食もある。
(ウェキペディアからの抜粋)

元々は宗教的な思想がメインなのかなと。
代表的な断食の慣習だと、
イスラム教の”ラマダン”が有名でしょうか。

その後、断食は、
”細胞の質の劣化や病気を防ぐ”
食事療法として注目され、
2000年以降で論文数が急増。
これらの研究成果から、
”食べ物を口にしない時間を長く取ると、
健康面で多くのメリットが得られる”

ことが明らかになってきたのです。

・一定期間の完全断食
・酵素ドリンクなどを活用した断食
(どちらかというと置き換え??)
など、
さまざまな断食プログラムがありますが、
今、一番話題になっているのは、
「16:8ダイエット」

ではないでしょうか。

1日のうちの16時間は何も食べない、
8時間の間に全ての食事を済ませてしまう。

といった間欠的な断食です。

有名人も、結構、これに関して情報発信しているし、
実践している人も多いですよね。

中田敦彦さんのYouTubeチャンネルでも紹介されていました。

そこで紹介されていた書籍
「空腹こそ最強のクスリ」

なぜ、空腹時間が長くなることで健康面のメリットが出るのか?

断食をすることで、
なぜ、健康面のメリットができるのか?
その最たる理由が、
「オートファジー」
です。
オートファジーとは、
”細胞内の不要となったタンパク質を集めて分解。
そして、新たなタンパク質を作る”

という細胞内の、
浄化・リサイクルシステムです。

「中古物件をリノベーションして、
 新しい綺麗な物件として売り出す。」
みたいな感じでしょうか。
(例え、いまいちですね。。。)

このオートファジー効果は、
満腹状態(栄養がある状態)だと機能しません。

食べ物を口にするのを控え、
肝臓に蓄えられたグリコーゲン(糖質)がなくなる。
その後、脂肪が分解され、エネルギーとして使われ始め、
16時間くらい経って、やっとオートファジーが機能し始める。

つまり、オートファジーは、
危機的な状態(飢餓状態)になったときこそ
働きが活発化する仕組みということです。

人間の生理反応、恐るべし。。。

そして、オートファジーの際に、
不要なものや老廃物も一掃され、
細胞や組織・器官の働きが活性化。
これが、健康面につながっていくというわけです。

「16:8ダイエット」には様々な意見も。。。

朝食を抜いて、すべての食事を
正午から夜8時くらいの間に済ませる。
すると、睡眠時間も含めると、
結果的に毎日16時間断食することになる。
これがよくある、「16:8ダイエット」のパターンです。

近年の研究では、
・体重減少
・メタボリック症候群の改善
・コレステロール値
・インスリン抵抗値

につながることが示唆されています。

ただし、これらの研究結果の多くは、
・動物実験で得られたもの
・人間を対象としたものでも比較的、短期間の小規模なもの
が大半ということで、
その結果に疑問を持つ研究者
も。。。

他にも、専門家から、
「食事可能な時間(1日8時間)の間に、
 食べたいものは何でも食べられるが、
 時間枠が短いため、結果的には
 摂取するカロリーが少なくなるからだ。」

と指摘されたりも。

1日あたり:300〜500Kcal
摂取カロリーが少なくなる人が大半らしい
です。

また、
「間欠的ファスティングを実施した場合、
 筋肉量の減少が予想以上だった」

という報告もあります。
研究者は、
「ファスティングのために、
 タンパク質の摂取量が
 減ってしまったからではないか」

と推測しています。

もちろん、一般的なダイエットでも、
体重の減少に伴い、
多少の筋肉の減少する場合はあります。
筋肉量の減少は身体活動にも影響します。
僕個人としては、見過ごすことできない報告です。

結局、やり方と相性の問題!?

断食に関して言えば、
・”オートファジー”という生理反応
・過食によって疲労している内臓のリセット

などは、納得できるメリット。

ただし、
・16時間の断食
・8時間以内なら、何を食べててもO.K.

という点が、
”個人の生活サイクルや状況”に
”ハマるかどうか”を
検討
しないといけないかなと思います。

例えば、肉体労働などに従事している方
(日々の活動量が多い人)が、
16時間の断食はちょっと非現実的。
仕事への影響は否定できません。

また、プチ断食の場合
”時間のしばり”はありますが、
”食べる内容のしばり”は特にありません。

なんでもいいからと、
ハイカロリーで
糖質が多いものばかりだと、
血糖値の影響が大きくなる
と思います。

高血糖の状態が続くなら、
脂肪細胞の増加の可能性。
高血糖から低血糖への一気に移行する
血糖値スパイクが起こったら、
倦怠感、眠気、イライラなど、
余計なストレスから、暴飲暴食が起こるかも。

また
・身体活動の低下を防ぐため
・体温の維持のため
・循環系の効率アップのため
にも筋肉量の維持
はしていきたい。
そのためには、
・必要な栄養
・適度な運動
はセット
です。

そのことも考慮して、
・タンパク質の摂取量
・運動時の栄養補給
などを組み込む必要性
を感じます。

著名人が取り組んでいるからと、
自分もいきなり始める。
これが一番、ダメなパターンです。
状況が全く違うので、
思わぬ結果になる場合も往々にしてあります。

初めて断食に挑戦する方は、
日常生活に支障がないように、
お休みの日に試してみる。

その時の体調などを確認。
その後、日常にも取り入れてみる。
と段階を追った方が安全です。

まとめ。

断食のメリットはもちろんあります。
特にプチ断食は”実施しやすさ”というのも大きなメリット。

でも、流行っているからといって、
自分にもあっているとは限りません。
人それぞれ、個人差があります。
体格差ももちろんですが、
活動内容、生活サイクルなど。
自分に状況に合うようにアレンジが必要と感じます。

何を食べてもいいとはいえ、
やはり、食べる内容は検討すべき。
・血糖値が跳ね上がる。
・筋肉量が予想以上に減少する。
この2点はデメリットでしかないと思います。

ダイエットは継続して”なんぼ”です。
まずは、自身の状況に合致するのか、
短期間、試してみて体調確認。

生活に支障がないなら、
一定期間、継続。

段階を追って、進めてみる方がいいです。

断食に限らず、
様々なダイエット方法、
食事方法が世の中には、沢山あふれてます。

個人的には、
昔から言われる
”腹八分”で”質素な食生活”。
そこに必要なタンパク質が加わる。
基本、朝型生活にシフトして食事を取る。
夜はゆっくり休む。
という生活サイクルが、
結局、一番、健康的なのかなと思ってます。
特別なことをしなくても、
先人が行ってきたことを踏襲する。

今の世の中、この”生活サイクルを作る”
ことの方が難しいのかもしれませんね。。。

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