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なぜトレーニングは継続できない!? データから見る傾向と対策を考える。

こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしてます。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。

さて、僕の勤務先は、2ヶ月間の
”パーソナルトレーニングプログラム”
を提供しています。

プログラム後半になるにつれて、
お客様との話題になるのが、
”今、学んでいる知識や、
 実行しているトレーニングを
 今後、どうやって継続していこう。”

です。

プログラム期間中は、
・パーソナルトレーナーのサポート有り。
・料金も支払ってるし、後戻りできない。
いわゆる、”やるしかない”モード。
しかし、プログラムが終了すると。。。。

いろんなデータを見ても、
”トレーニングが継続しにくい”
のは明らかなようです。

ジムに通うのは1年程度??

一般的なスポーツジムの退会率:
・入会から半年で全体の約70%
・1年後には全体の約90%

とよく言われてます。

僕が前(結構、昔です。。。)に
勤務していたフィットネスジムも、
入会したお客様の在籍期間を”1年間”と仮定して、
広告宣伝費の予算を決めたりしてました。

統計等に基づいたものだと思いますが、
この辺が業界の定説であり、
そして、フィットネスジム利用の実情なんでしょうね。。。

海外の事例を見ても、
Western Sydney Universityの
Sandro Sperandei博士のレポートよると、

”5000人以上が入会してるのに、
1年後に残っているは200人程度。。。。”

となってます。。。。
(※ただ、調査した場所がリオ・デ・ジャネイロ。
 シドニーの大学なのになぜ??って感じですが。。。)

この調査は、ちょっと極端かもしれません。
欧米先進国だと、違う結果になると思います。
(おそらく継続率、もっと高いです。)

多少の地域差はあるかもしれませんが、
やはり”トレーニングの継続は難しい”
という結果になるのではないでしょうか。

ジム通いが、続かない理由は何??

一般的なフィットネスジムに行かなくなるのは、

・忙しくて時間がなくなった
・病気などの体調不良
・家庭の事情
・転居、転勤など

などが主な理由として挙げられます。

※「民間フィットネスクラブ会員の退会要因研究」
矢倉 裕・間野 義之(2012)
早稲田大学 大学院スポーツ科学研究科 博士論文
を参照。

退会手続きでよく聞く理由です。。。

より”辞める本音”を調べようと、
SNSの投稿から退会理由を調べているレポートがありました。
これによると、

・お金がもったいない
・行かなくなった
・家でもできる

というのが投稿内容に多く出たもの。

※「スポーツジム会員の退会要因の探究
 Twitterのテキストデータの分析を中心として」
西野圭亮 2020年
麗澤大学情報系卒論発表会発表論文集
を参照。

推測するに、
・思うように成果が出ない。
・モチベーションが続かない。

というのがジムから足を遠ざける要因なのかなと。
行かなくなったら、費用をかけるのは無駄に感じますよね。。。

自分では続かないからパーソナルジムを活用!?

”自分1人では続かないから、
パーソナルトレーニングを選びました。”

多くのお客様から聞いた言葉です。
独力の限界を感じての選択。
また、昨今のボディメイクブームもあるのかなと。

では、本当にパーソナルトレーニングだと
トレーニングは継続できるでしょうか?

サイト名:エラベル(ELABEL)
URL:https://elabel.plan-b.co.jp/
(2021年8月:約600人へのインターネット調査)
上記のアンケート調査によると、

■パーソナルジムの継続率
・やめた→81.2%
・継続している→18.8%

■パーソナルジムを辞めた理由は?(多い順)
・時間がなくなった
・料金が高い
・引っ越し
・めんどくさくなった、モチベーションが続かない
・妊娠・子育て中
・目標(ダイエット)を達成したから
・契約コースが完了した
・もったいなく感じてきたから
・効果がなかった
・トレーナーが合わなかった

契約コースが完了する。
それなりに成果を感じている。
そこで終了というのが多くのパターン。

その後の追跡調査みたいなものがありませんが、

・身につけた運動や食事の習慣を継続して維持されている人。
・費用をかけて頑張ったのに、元に戻ってしまった人。

に二分されますよね。
おそらく、後者の人の割合の方が多いのかなと推測します。

どうしても高価格帯になるパーソナルトレーニング。
単純に1セッションあたりの単価は、
¥10,000~¥15,000くらいになるのかなと。
これで、週2回の実施するとなると、
月額は。。。。。
それなりの金額ですよね。

費用負担はそれなりです。
指導内容がどんなに良くても、
成果がきちんと出ていたとしても、
ちょっとパーソナルトレーニングは続けにくいです。。。。

トレーニングは”細く長く”続けていくことが重要。

すぐに大きな成果が出ると、
めちゃめちゃモチベーションは上がります。

ダイエットの場合、初月の体重減少が大きいほど、
継続率が高くなる傾向があります。
以前、記事にまとめてます。↓

パーソナルトレーニングは、
より効率的にトレーニングや
ダイエットに取り組める。

そういう点で、独力で行うよりも、
一定期間で”大きな変化”が期待できます。
また、うまくいけば目標達成もできる。

ただ大切なのは、
・変化を続けていくこと。
・変化した身体を維持していくこと。

実施内容に変化を持たせたり、
大きく変更をかけたり。

モデルチェンジや
マイナーチェンジも大切ですが
それ以上に、どうやって愚直に
”トレーニングを続けていくか”
が一番大事。

トレーニングには可逆性の原則があります。
”やめたら、戻るだけ”
いかに続けていくかを考えていきましょう!

トレーニングを続けるためのポイント3選。

どんなことをするのか?
も大切ですが、
どうやって、続けていくのか?
の方が大切。

継続するためのポイントを3つ挙げていきます。

① 短期目標と長期目標の使い分け。

ほとんどの人が短期目標を掲げます。
・次の夏こそ水着になれるように。
・2ヶ月で10kg減量。
みたいな感じです。

成果をあげるためには短期目標は重要です。
実際、”ブライダル”が
一番成果が出やすいと良く言われる。

そして、継続するためには長期目標
・日常生活が制限されずに暮らせる期間(健康寿命)を伸ばす。

くらい長い期間を考えられるかが重要。
若い世代の人だと、
こんな先までは
なかなかイメージがわかない。
健康だし、体力的な衰えを
感じる機会が少ないですからね。

しかし、加齢とともに
身体機能が低下していくのは事実。
体型が崩れていくのも事実。

健康を保ちながら、
日々の生活に活力を持てるか。

絶対的な長期目標の設定。
そして、短期目標をその都度、組み替える。
この組み合わせで、モチベーションを維持して、
トレーニングを続けていきます。
できれば、”歯磨き”くらいの生活の一部になってほしい。

② トレーニング環境を整える。

短期間であれば、
多少、遠方でも、
多少、費用がかかっても、
短期集中で、まずは大きな変化を狙うのはアリ。

独力でなかなか成果が出ないなら、
例えばパーソナルトレーニングジムに通って、
効率的な食事の取り方や、
正しいエクササイズテクニックを習得するのはアリ。

しかし、トレーニングの継続を考えると、
アクセスが悪いとか、
コストが必要以上にかかるのは、
マイナス要素でしかない。

トレーニングする場所は、
・自分の普段の活動範囲内にある(アクセスがいい)
・自分が使いたい機材やスペースがある。
・トレーニングしやすい雰囲気である。
・コストが妥当である。
続けるために大切なポイント
です。

トレーニングは、
・頻度の確保
・継続すること

が重要。

トレーニングをする場所は
”たまに遊びに行くテーマパーク”
とは違います。
”毎日の生活の一部”に
なるべきところです。

自分がトレーニングをするのに
”快適な場所を見つける。”
もしくは、
”自宅に快適な場所を作る。”

完全に自分の要望を叶える場所はありません。
(あるとすれば、それなりの費用がかかります。)
優先順位を設定して、
どこかで妥協しましょう。

③ トレーニング・コミュニティを活用

普段から一緒にトレーニングをする、
トレーニングパートナーがいないとしても、
同じように継続してトレーニングしている仲間がいると、
途中離脱が少なくなります。

今だと、”SNSだけのつながり”もありえますよね。
直接、会ったりするわけではない、
少し”ゆるいつながり”かもしれませんが、
・情報共有ができる。
・変化の報告や比較ができる。

など、自分1人で悩まずにすむこともあります。

もちろん、”1人で黙々タイプ”もいると思います。
僕は、どちらかというとこれです。。。
1人で黙々やってく方が好きです。。。

ご自身のスタイルに合わせて、
必要なら、うまくコミュニティを活用です。

まとめ

何事も”継続は力なり”です。
続けることができるのも才能。

特にトレーニングはやめると戻ってしまう、
可逆性の原則があります。

何をやるかよりも、
どうやって続けていくか。

そのために、
・目標設定
・環境づくり
・仲間と実施

この3点です!

アンケートにあったように、
ジム利用を考えた場合、
1年も続かない人がほとんど。
まず、1年以上、続けてみましょう。
それだけで、上位10%です。
そして、1年間、続けられた人なら、
それ以降も続けられますよ。

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