スポーツができる場所の大切さを感じる

いろいろなスポーツイベントが中止・延期。 スポーツクラブなど運動・トレーニングができる施設もしばらく休館。情勢を鑑みるとしょうがない部分もありますが。。。。 今は、この状況を落ち着かせる方が先決。 そう考えるしかないですよね。

今は、ある意味、”非日常”なので、言い方は良くないかもしれませんが、”割り切る”しかないのかなと個人的には思っています。ただ、特に子供達。学校も休校になり自宅待機。友達と遊ぶ・運動できる場所へのアクセスがないというのはかわいそうだなと。

ただでさえ、今は昔と違って”外遊び”の場所がない。特に都市部だとそれは如実に現れていると。これは皆さんも思っている事。これが昨今の子供たちの身体能力の低下につながっているという意見も。確かに体力測定の統計などを見ると、体格は昔に比べて良くなっているのに、運動能力は低下しているという傾向をみてとれます。

子供の遊び方は変わった(子供の興味が変わった)し、保護者の方も子供に何かさせたいけど、費用と時間の問題とか。結局、誰もが参加できる状況ではないのかなと。安全管理の問題もありますよね。安全な場所の準備。施設管理者や運営管理者。指導責任者などなど。場所と人も必要です。 学校のクラブ活動がある意味、これを担ってくれている。でもこれだと教員の方だけに負担が回っていくわけで、それがまた問題として提起されてますよね。外部指導者への委託という形で取り組みも進んでいるようですが、この辺りもねぇ。実際、外部指導者の方への謝礼金とかあまりに低くて現実的にできる人は限られるのかなと感じてます。

ドイツで地域総合型スポーツクラブの見学がありました。設立から65年くらいの歴史あるクラブ。キッズセンターや各競技チーム、一般のフィットネス会員。さらにハンドボールのプロチームを保有。幼児から高齢者まで7000人以上の方が、見学したクラブで運動やスポーツをされているとのこと。運営に関しては、会員からの会費徴収、地元企業のスポンサーシップ、関連プロチーム(ハンドボール。ドイツは盛んです。)からの活動資金の提供などがメイン。行政からの補助金みたいなものは、ほぼなしとのこと。それで、ものすごく大きな施設を運営されてました。 

ドイツの児童・生徒たちは学校の部活動よりは、各地域のクラブに所属しスポーツを楽しんでいるよう。もちろん、ここから各競技のトップを目指している子供たちも。

日本でも、地域総合型スポーツクラブが活動しています。でも規模感や活動内容として、ドイツのそれとは大きく違っているなと感じます。この辺は文化や歴史の違いもあるので、何とも言えませんが、もっと日本流にアレンジして、ドイツでみた”あれ”が実現できないかなと。資金の面、施設の面、人員の面。現実的に解決しないといけない事はたくさんありますが、あんな感じで、誰もが気軽に通える。そして、それが生活の一部として当たり前になっている。そんな場を作ってみたいと強く感じました。

昨日は、東日本大震災から9年。当時、僕は岩手県在中、仙台市で仕事をしていました。いろいろ大変だったけど、内陸だったので津波の影響がない分、まだマシ。沿岸部の状況は皆さんが知る通りです。学校施設は避難所として、そしてグラウンドも仮設住宅がたてられたので、子供たちが運動することができず。(もちろん、当時の優先事項はそっちですからね。当たり前ですが。) 2年ほど前に沿岸部の高校野球の指導者の先生と話をする機会が。当時、小学生だった子たちが、高校球児として成長していたわけですが、やはり、例年に比べると運動能力が平均的に劣るように感じると言うお話でした。 

幼少期の運動経験がその後に影響を与える。その事例の一つかなと思っています。岩手県の場合、沿岸部の子供たちは運動能力が高い子たちが多い印象なんですが、あんな大きな被害があり、状況が一変した中で生活していた子供たちには、様々な影響があったんだろうなと。そう言う身体能力もその中の一つなんだろうなと。

早く今の状況が落ち着くことを祈りながら。そして、子供たちが安心して”遊べる”場所が増えることを願いながら。

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